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ハロー最強 死線

一年未満でしたがありがとうございました。

ちなみに投稿日は誕生日です。

 夜行の持つ技術。無生(むそう)

 それは、攻撃個所にある細胞を凝固させ、武器もしくは相手の体の一部を壊すもの。 

 基本その能力は発動すること自体不可能と言われている。

 だからこそ、夜行にしか使えないものだ。

 夜行というのは裏社会側からすれば戦争の立役者とも知られている都市伝説のような存在。

 しかしそれは大きな間違いだ。

 あいつらの正体は完全なる殺人屋。否、生きる災厄でもある。

 そこに居るだけで世界は終わりを告げる。その位の危険性を持った存在らなのだ。

 それに夜行に入る条件はそれなりに不可能なほどの条件だ。

 単に今すぐ死にたいと思っているやつなほど夜行は多い。命を軽く見る。ただ軽く見るのではない。全ての事象において死ぬことを考えさせない。

 それともう二つ。一つは幼少期からすでに数十名の殺害に成功するもの。

 もう一つは夜行を殺していること。

 夜行のメンバーは常に3名。新しく入るときは一人死んでいることが分からなければならない。

 「それにしても、かなり頑丈だな。優斗。」 

 Φは壊れ行く建物の奥にいる櫻木を見てそう呟く。

 櫻木は既に大量の出血を起こしている。はっきり言えばもうじき死ぬのだろう。

 とはいえ、生きていること自体かなり不思議だ。いくら武器でガードしても、無生の前ではそれも無意味と化す。

 つまるところ、最強の一発をくらったのだ。それでいてもまだ耐えている。

 Φは狙撃銃を構え、そのまま撃つ。

 銃弾の回転。それを支配するということは回転している銃弾とリンクさせ、遠くでも状況を感じられる。

 気流を巻き込む回転は、その空間の温度、湿度、そしてわずかに聞こえる振動音も吸収し、回転する。

 心拍数は落ち着いている。じゃあ今は単に気絶しているだけか。

 なら、もう反撃の余地はないな。

 すると銃弾は急速に回転し始め、速度が増す。

 先程までは精密かつレーダーのように見るために遅くしていた。そして今は確実に仕留めるために急速になる。

 超回転により殺傷能力を高める。

 しかしその銃弾ははじけ飛ぶ。

 銃弾が弾かれたことにΦは気づく。

 今のはなんだ。まさか死線か。いや、そんな感じではない。

 ただ防がれただけだ。でも一体どうやって。

 Φは様子を見るために櫻木の方向に目をやる。

 しかしそこに櫻木の姿がなかった。

 すると目の前に現れ、ドロップキックをする。

 Φは防御するまもなく、もろにくらう。

 Φはポケットに入れていた銃弾を取り出し、咄嗟に投げた。

 櫻木はそれを避け、地面についた瞬間いなくなる。

 すると狙撃銃が空中で浮き、Φのところに向かう。

 Φはそれを避ける。今のは勝手に浮いたのではない。櫻木が銃を持って殴りに行ったのだ。

 その後狙撃銃は半壊する。

 速度に耐えられず、壊れていったのだ。

 これはなんだ。いや、これこそがお前なのか優斗。

 全身による多大な損傷。今わの際の状態。それによる肉体の覚醒。

 覚醒した状態の時に肉体の回復を諦め、リミットを解除させ能力を飛躍的に上昇させている。

 「まさか。そこまでの領域に行くとはな。」

 ならこちらも、十年ぶりに発動させるしかないな。

 Φは黒色化を行う。瞳の黒色化。それは肉体のリミットを解除させるものではなく、情報処理と速度を大幅に上げる。

 Φは素手の状態で手を上げる。

 降参という意思表示ではない。黒色化にはもう一つ裏技がある。

 それはスキルの向上。黒色化を交えることで能力を強化させる。

 今やΦの能力は黒色化によって、空間内の回転の支配。相手に触れた瞬間、動きを、回転を支配させる。

 すると櫻木はΦの背後に現れる。 

 その時Φは櫻木の右頬に少し触れる。

 触れた瞬間櫻木は急激に体勢を崩し、地面に転げ落ちる。

 そこから無生を当てようとするが、櫻木は腕を捻じ曲げ体を起こそうとするが、Φはそれを防ぐ。

 そして無生がそのまま当たるが、櫻木はそれを真正面から受ける。

 「殺す。・・・・殺す。」

 「やってみろ。若造が。」

 そのとき櫻木はΦの腕を持ち、Φを浮かせ地面に叩きつけた。

 叩きつけた衝撃はすごく、地面が凹むほどであった。

 そして追撃を防ぐために櫻木の足を蹴る。

 銃弾がめりこんだ足に血が飛び出る。櫻木はその時に痛みを感じる。

 なるほどな。今ある傷には有効ということか。なら、攻撃個所はここしかない。

 「そんなの意味はない。」

 櫻木は足にめり込んだ銃弾を取り出し、そのまま投げる。

 するとその銃弾は回転し、Φの手を貫通させる。

 Φは櫻木から遠ざかるため立ち上がり後退する。

 しかし櫻木はその瞬間を逃さないため、Φに攻撃を仕掛ける。

 Φはそれを防ぐが、攻撃速度がさらに跳ね上がり櫻木が数発Φの急所を当てる。

 「はは。ご老体にすることじゃないな。」

 「ご老体にすること?そんなの俺は思ってないよ。」

 櫻木の傷がみるみる回復する。

 再生能力の向上。そして冷静さを取り戻す。

 覚醒に適応したのか。いやあり得る。

 櫻木の体は進化している。櫻木の攻撃は最高速で行われている。それに体が適応するため、肉体は進化していった。そして今、櫻木の体は既に完成された。

 最強の状態。覚醒した櫻木に弱点はない。

 

 分かっていた。優斗の持つポテンシャルはかなり最高のもの。特に最高速の攻撃はワシにも目に留まるほどだ。

 

 Φの能力はまさしく現代最強。俺に継承された能力を抜いたらすでに見ている。

 

 『『ならどうするか。』』


 『『簡単なことだよ。』』


 最大火力で殺す。


 最高速で殺す。


 櫻木とΦは同時に動き出す。

 まずお互い回し蹴りを行うが、共にパワーやタイミングが同じ。

 そのためその攻撃は両者共に防がれる。

 そこから櫻木が手刀を繰り出すが、Φはそれを避け無生を繰り出す。

 櫻木はその攻撃を受け流し、顎に入れた。

 Φはその攻撃を受け、膝まづく。だが倒れる瞬間地面にあった石を上に投げる。

 石は櫻木に当たらず上空に舞うが、Φは櫻木の背後に回っており、後頭部を掴み地面に叩きつけた。

 だが櫻木は頭を強く打たせ、地面に反動をつけ手を振り払い立ち上がる。

 そこから後ろ回し蹴りを行い、Φの頭を蹴りつけた。

 Φはそれを喰らい、後ずさる。その瞬間を櫻木は見逃さない。

 

 簡易版無生 

 

 最高速の攻撃。そして見て覚えた無生の技術。

 Φは動くが立ち眩みをし、回避することができない。

 櫻木の一撃が決まる。

 しかしその瞬間Φは手の甲でその攻撃を弾く。

 その瞬間櫻木の視界が暗闇に包まれる。

 

 死線。一撃必殺を無効にする能力。そしてそこから動くことが不可能となる。


 「残念だったな。」

 死線を受けたとき、その後の行為は無意味と化す。

 しかしその解除方法を櫻木は独学で知った。

 

 Φはそれを知らない。


 櫻木は簡易版の無生を自身に当てる。

 強力な攻撃をノーガードで受ける。体力はわずかであったが、意識はまだ失ってない。

 失ってたまるか。

 櫻木は死線を解除させ、迫りくるΦの攻撃を死線で防ぐ。

 「な。解除させたのか。一体どうやって。」

 「そんなの。俺しか知らないものだ・・」

 やっば。なんで。まさか毒か。

 櫻木は倒れる。

 簡単な話だ。覚醒による限界が現れたのだ。

 そしてΦは死線をくらい、現在効果が終わるまで動けない。

 両者同時に行動不能となった。



 「は。ようやく効果が切れたか。」

 Φは目を覚ます。

 それと同時に櫻木も目を覚ました。

 しかし体に走る痛みで動かすことができない。

 Φが近づいてくる。まずい。殺される。

 しかしΦは櫻木に近づくと、櫻木の体に触れた。

 その時、櫻木の体の痛みが次第に癒えていく。

 櫻木は体を起こし、Φに聞いた。

 「どうして俺を救った。」

 「・・・もうわしが決めることでもなくなったからだ。」

 Φはそう言う。そもそも勝負を行った理由は、櫻木の経験したことを知るためである。

 ただ師匠として、義理の父として。

 「優斗。お前はどうする。お前は引退するか。それとも」

 「引退するよ。もう殺すのも飽きた。」

 「こわ。」

 急なサイコ発言にΦはそう呟く。

 「まあでも、やりたいこと見つけたから。もう殺し屋を続ける意味もないし、ここいらで潮時だ。」

 櫻木は真っすぐな目でΦを見た。

 そして深くお辞儀した。感謝の言葉と、別れを告げて。

 「ありがとうございました。そして、行ってきます。」

 「ああ。行ってこい。お前は自由だ。」

 櫻木はこの場を去った。

 櫻木が離れていくのを見て、ある人物がΦに近づく。

 「あれで良かったのか。」

 「良かったさ。それに、お前も来たら良かったじゃないか。」

 「はあ。いやに決まってんだろ。()()()()()()()。」

 「はは。薄情なやつだ。」

 「まあでもあんなに元気なら、任せても良かったって思うよ。それにお前。()()()再現できてねえから。」

 「まあな。害悪特権は死者にしか使うことのできないものだったからな。」

 「そうだっけ。」

 「まあいいさ。お前もどこへ行く。」

 「うーん。どっか。」

 男は去る。その方向はある女性の眠る場に。


 よく言うよ。勇人(ゆうと)






 とある廃ビル


 その周辺には人は住んでおらく、廃墟の都市であった。


 そのため他のとこからは目をつけられない。


 そんなとこで、ある事態が起こった。 


 「俺は今日を持って引退する。」


 殺し屋はピコピコを持ちながらそう告げる。

完結しました。

ここまで続けられたのはみなさんのおかげです。

本編の前日譚となるこの小説。初めはもうちょっと短く書こうかなと思いましたが、少し長くなりましたね。

でもまだこの作品は終わっていません。現在も本編は進行中。

外伝に出ていなかったキャラクターも目白押しです。

ぜひ、読んでください。

そして完結。皆様本当にありがとうございました。

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