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ハロー最強 害悪

本編総合500ありがとうございます。

次回最終回。

櫻木とΦとの決着。そして櫻木の決断はいかに。

 櫻木は脚を支えながら膝まづく。

「しかしまあ。お前随分と鈍っちまったな。」

 Φは狙撃銃を構えてそう言った。

 ぶっちゃけた話。ここ最近の戦闘はかなり適当であった。

 クリスマスの日の闇金撲滅。アメリカでのテロ防衛。色々最近あったが、そのほとんどが全て適当に対処していた。

 でも、今は違う。

 今更ながら俺はこの状況に危機感なんて覚えちゃいない。

 明らかなチャンスだ。

 櫻木は怪我した脚で構えられていた狙撃銃を蹴り飛ばした。

 痛みはもう関係ない。それに、怪我した方を軸足に設定してしまったら、確実に体勢が崩れてしまう。

 そのリスクを加味して櫻木は蹴ったあと勢いよく下がり、そのまま立つ。

 「ほう。やるじゃないか。だがこちらも無策とまではいかない。」

 Φはポケットに入った弾丸を取り出す。

 そのまま櫻木の方向に投げた。

 櫻木はそれに警戒し避ける。

 いくら相手が銃弾を投げたからといって、それに警戒するのはおかしい事だ。

 でもΦは違う。あいつにとってはおかしい事でもそれが有利に働くし、勘ではあるが今のは当たれば致命的なダメージへと発展していた。

 なぜならΦは回転を支配することが出来る。

 昔資格とか才能がないと言われ教わらなかったスキル。回転支配のスキル。

 それは銃弾の回転を支配し、物理法則をねじ曲げるかのような軌道を引き起こすものだ。

 銃弾の回転数を変えることで攻撃のレパートリーを増やす。回転数を高めて壁されも貫く威力にも変えることが出来、回転数を少し調整させることで跳弾を可能にさせ、逆に回転数を弱めさせることで軌道を途中から変更させることも出来る。

 簡単に言えば、野球での投球の種類と同じようなものだ。

 そして今投げた銃弾は、廃墟のビルであれど貫通させるくらいの威力であった。

 でもそれに注意を逸らしたせいか、Φはもうとっくに狙撃銃を回収していた。

 櫻木はその様子を見た瞬間にハンドガンで攻撃する。

 しかしΦはそれを見きったかのように、またもや狙撃銃で防いだ。

 そしてそこから走ってくる。 

 近距離戦。脚はまだ動かせるかどうかは分からないがこれくらいなら大丈夫だろ。

 櫻木は隠し持ったナイフを手に持ち攻撃する。

 しかしその時驚きのことが起こった。

 Φは狙撃銃の引き金を引くどころか、銃口を持ち、そこから狙撃銃をバットのように振り下ろした。

 銃を銃として使わないやり方。

 予想外なやり方に困惑する櫻木だが、その後手に持ったナイフを使い、Φの喉元に向かって攻撃する。

 しかしその瞬間Φはいなくなる。

 否、姿だけが消えていたのだ。光学迷彩を身にまとったかのように。

 「相変わらず騙されやすいな。」

 姿が消えたため、櫻木はナイフを止めてしまっていた。

 Φは櫻木の胸ぐらを掴み、そのまま遠くへと投げる。

 櫻木は空中で体勢を整え、ビルに引っ付くように垂直に立つ。

 「それは、また新たに手に入れた能力なのか。」

 「いや、これは単に釘をあえて打っていたからなのか、偶然凹みがあってね。それをただ利用して立っているだけ。」

 本当は壁を足にめり込ませただけなんだが。

 とはいえ今のもなんなんだ。姿が消えたとかだと思っていたが、どちらかと言えば認識できなかったに近い。

 認識難?もしくは知覚をいじくられたのか。 

 「一応言うが、そこに突っ立っても意味ないぞ。」

 すると櫻木が立っているビルが一気に倒壊した。

 3階建てのビルであり、建物が崩壊する要素はなかったはずだ。

 たとえ廃墟でも人が住めなくなっているだけなのだ。街の状態はそこまで壊滅的では無い。

 だがビルは一瞬で崩壊した。

 でもひとつ分かったことがある。

 櫻木はビルの瓦礫をナイフと拳銃で粉々にし、着地用の足場を即席で作った。

 櫻木は瓦礫の上に着陸する。

 でもどうする。あいつの使っていた能力の詳細はまだ分からない。

 というより、一体いつ使ったのか。それがかなりの疑問となっている。

 するとまたΦは姿を消す。

 でもある程度の突破口は見えた。

 櫻木はナイフを自身の手の甲に傷をつけた。

 そして血を前方に飛ばす。

 すると血が触れた所からΦの姿が次第に映っていく。

 やっぱりそうだ。あれは認識難に近いものだった。

 意識の焦点をずらしたのだ。

 ミスディレクションというものだな。

 Φは姿を消したのではなく、音などの知覚情報を薄くさせただけだ。見えなくなったのはその作用によるものか。

 「正確に言えばこれは代々忍者が使う隠れ身の術を少しアレンジしたもの。まあ昔戦った幻術使いやら、陰陽師らのものを加えただけだ。」

 「?何言ってんだ。」

 「そしてこれも単なる貰い物に過ぎない。」

 するとΦは既に櫻木の目の前まで来ていた。

 それに反応することもできないほどに早かった。

 いやそれは違う。

 櫻木はそれが早いなどと判断していない。

 むしろ違う。櫻木はこの時こう感じた。


 似ていると。


 櫻木の持つ突発的な瞬間速度と同じような感じであった。

 Φは手で拳を作り、そのまま殴る。

 櫻木は咄嗟にナイフでガードしたが、そのナイフは粉々に砕け散る。

 そして櫻木を遠くへと吹き飛ばした。建物の壁を貫通させながら。

 「理解したか。これがもうひとつの能力。対峙した死者の能力を無条件で奪うことが出来る能力。そして今のは」



 「()()()()()()()()()。」


 害者特権(スケアクロウ)

 それは継承でもあり、略奪でもある

最終回は10月3日の0時。

お楽しみに


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