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地雷探し 前編

暑すぎて死にそうであります。

 「アブクラスタにつかまっている殺し屋の救助?」

 「ああ。というかこれ俺らにわざわざ依頼するもんか。」

 宵咲は或時に事情を聴く。確かに変なものだとも思った。

 なぜならたった一人の殺し屋を、若手の救出に殺死名十二家系の面々に依頼されたことが何よりもおかしいことなのだ。こんなことは事務所がやれというものを。

 「まあ言ったよ。抗議したよ本当に。」

 でも笑顔で言ってるからそれが本当なのかも怪しいんだよな。

 というかにこやかすぎるでしょ。怪しや満載だけども。

 「でもねそれは普通の殺し屋の場合だ。今回誘拐されたのは若手の中でも、いや新人の中でもえりすぐりのスカウトされた殺し屋だからね。なんでも、新しく作られるチームの一員になるとか。」

 「一員って。」

 「はっはー。見たぞ見たぞ。回覧板に載っていた。」

 「回覧板に載るようなことにするな。というかそれって大丈夫なのか。」

 「はっはー。問題ない。そもそも殺死名十二家系はご近所さんでもあるわけだからな。」

 「生まれてから一度も引っ越していないのはどうかと思うけどさ。一応黄昏(たそがれ)(あけぼの)は日本屋敷と聞いたけど。」

 「そういえば聞いたか。黄昏の令嬢が弟三人をこき使って噴水立てるらしいぞ。」 

 もう無茶苦茶な感じだな。

 櫻木は鍋に入ったエビ団子を食しながらその話を聞いていた。

 「とはいえ陽無(かげなき)と俺と或時はもうそこに居ないからな。まあ日喰比はまだ残っているのか。」

 「はっはー。確かに親元を離れるのはメリットはあるが、我の母君がそれを拒んでおるからな。なんでも日本屋敷ならば、京都にある映画村を再現できるとか言って、今仮面ライダーの等身大像を設立している所だ。」

 せめて忍者屋敷にしろ。

 「とはいえどうする。こうなったら行くしかないようになったが。」

 「分かった。」

 「何が分かったんだ。セコンドハンド。」

 「俺が行くよ。どうせなら。」

 櫻木は立ち上がり、この場を去ろうとする。

 「待て。」

 或時が櫻木の手を止める。

 「仕方ないな。俺も行ってやるよ。」

 ・・・訳が分からない。

 話の筋道をどうやって通ってもこうならない。

 なんで行くって決めた瞬間にお前も来ることが確定してんだよ。

 そしてなんで会話してたやつらが全員こっちに向く。

 え・・何。

 これもしかしてドラクエか何かか。

 もしくはピクミン。いやピクミンだ。

 「ちなみにこれ一人決めたら行かないといけないんで。」

 「依頼はここにいる奴の誰かが行くと言ってしまったら行かないといけないんだ。」

 「つまり。」

 「行くか。」

 ああこれあれか。マジョリティだ。


 このマジョリティという単語でマジョリティータウンを思い出した人はかなりこの小説を(本編)を読んでいる人に違いない。


 数時間後。

 とある廃ビル前。そこに誘拐されているという情報を門番から聞いた。

 門番を倒すのはかなり早く、どうやら宵咲の率いる軍団。通称宵咲軍団があらかた制圧しているのだという。

 「流石だな。ピクミンでいうところのヒカリピクミンだな。」

 「それ割と最新のやつだろ。」

 まさか伝わるとは思っていなかった。特に日喰比。お前に。

 「それに我は変だと思うのだよ。コオリピクミンははっきり言って青ピクミンをはるかに超える上位種であるのだと。」

 「まあそれはおあとにしておきましょう。」 

 「はっはー。ならそれでいい。」

 いいんだ。

 「雑談は後回しだ。そこの二人。特におかしいことはかなりあったぞ。」

 「なんだ。」

 「宵咲軍団は特殊軍団なんだよ。自衛隊よりも普通の軍人集団よりも強い。相手が戦車十数機で向かってくるならこっちの軍団は100名のうち3名で事足りるくらいに。しかもそれは平均だ。全員その位の能力があるってこと。一つの国を亡ぼすくらいならこっちは三割か四割必要。でも今回はそうじゃなかったらしい。」

 「というと。」

 「あいつらがやられているってことは、それよりも強いってことだよ。」

 「なるほど。じゃあ平均のお前はすぐ死ぬじゃん。」

 「誰が平均だ。俺を入れたら平均値が狂うだろ。」

 「下の方にか。」

 「上の方だ馬鹿。まあ要は注意していきましょうってことだよ。」 

 「へえー。注意してねか。」

 或時は正面から入る。その真正面に敵がいることを分かりながら。

 「やあお客さん。こっちは飲食店をやってねえよ。分かったなら出て行けよ。」

 「もしかしてこの次のセリフって死にたくなかったらとかかな。」

 「苛立たせるよ。まあわかっているならいいか。私の名は洋魔の調理場(ホルンビュッフェ)

 そう言いながらひげ面の男性は両手に肉包丁を取り出す。

 「そうかいならこちらも。殺死名十二家系の一人。」

 「殺死名十二家系か。まああらかた対策は練っていますよ。それで、誰なのですか。月喰飛・それとも黄昏か。」

 「或時だ。」

 「あ・・・あると・・」

 その時或時は既に肉包丁を両手に持ちながら回転させている。

 真下が血でぐちゃぐちゃになっているのを気にせずに。

 「まあ行こうよ。どうせ雑魚しかいねえし。」

 三人は或時についていこうとすると、勝手に櫻木が先頭になっていた。

 ・・・まだ続いてたんだ。ドラクエモード。いやピクミンモード。

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