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爆弾処理型逃亡ゲーム

 現在四個の爆弾を回収成功。

 あと六個。

 櫻木は警備員と警察を相手取りながらビル街を縦横無尽に駆け回る。

 「次は駅にあるモールの本屋と無印良品かよ。」

 でもそれよりこれ全部邪魔だな。

 櫻木は携帯を取り出しマップを確認しながら位置を確認する。

 サイレン音が鳴り響いているため、周りの人は櫻木が爆弾を持ちながら走る姿を凝視する。

 すると着信音が鳴る。

 相手は或時であった。

 仕方がないと思いながら櫻木は電話に出る。

 「ああもしもし。」

 「もしもしじゃねえよ。何の用だ。」

 「・・・さあ。」

 櫻木はその一言を聞いたときに腹が立ち、携帯を投げようとしたが心を落ち着かせ、我慢した。

 「おいおいおい。冷静さ欠けてんじゃねえの。」

 無視だ無視。

 近くにある献血施設となっている救急車を通り過ぎ、駐輪場に着いた後に、現状を再確認する。

 爆弾のタイマーは回収したときに結局止まってしまっている。

 だからここからは断片的に時間を予測するほかないのだ。

 最後に見つけた爆弾のタイマーを見ると、6:34.89で止まっている。

 「ちなみに現在五分切りました。頑張って。」

 「そんなのはわかってる。」 

 「ならいいや。あ。一応言うけど今俺最初に集合したところの近くにあるミスドでドーナツたべてっから。困ったら来てね。」

 その言葉を聞いた瞬間櫻木は無言で電話を切る。

 「とにかく急がないと。」

 三分後。

 現在ようやく9個集まった。

 とはいえまさか9個目が学校の屋上にあるなんて。

 しかも今日明らかに平日なんだが。

 櫻木はもう一度地図を確認するが、あることに驚く。

 「一個足りない。」

 そう。地図上で表示された一個が地図に書かれていないのだ。

 「わざとかあいつ。」

 とにかくここから離れるか。

 櫻木は素早くこの場を去る。

 そして或時の場所まで行った。

 完全にあいつのミスだろこれ。いや、わざとだとしても一発殴りたいって思ってしまう。

 いやそれが正常か。

 櫻木は走りに走る。

 アラート音は櫻木の速度のによるものか、明らかにドップラー効果を起こしていた。

 「なんだあの人。」

 「人間救急車。人間救急車だよ。」

 周りの人はそう言っていたが、走っている当の本人はそんなことよりも或時に向かって走っていた。

 そして窓近くでパイを食べている或時を見つけ、店内に入る。

 「よう。てか何でずっと鳴りっぱなしなんだ。止めたらいいだろうが。」

 「そんなことはどうだっていい。」

 「どうだっていいのかよ。じゃあうるさいから止めとくな。」

 或時はリモコンを取り出し、音を切る。

 「それで、なんか用。まあ困ったときには俺に聞けなんて言ったけどさ。」

 「お前地図ミスってんぞ。」

 「ミス?」

 「ほら数えてみろよ。」

 櫻木は携帯に表せられている地図を或時に見せる。

 「1,2,3,4・・・いや、間違っていねえよ。ちゃんと10個だ。」

 「嘘をつけ。」

 「いや、嘘じゃない。正確にはその地図を間違って読んでいる。確かに俺はそう言った。でも日本語っていうのは不思議だろ。たった一言がかなりの伏線があって、別の意味合いがある。」

 「意味合い。」

 「ちなみにあと1分でここら一帯は爆発する。民衆の皆さん。これは冗談じゃないぜ。」

 或時はわざと大きい声で言う。 

 だからこそか。周りは一瞬でパニックになる。

 そして確実に疑われるのは完全に俺だ。

 櫻木は現在計9個の爆弾を持っている。

 或時は共犯という扱いだろうが、櫻木は完全なる実行犯に見える。

 一番の被害者は彼なのに。

 「さあ頑張れよ。」

 櫻木は頭を動かす。

 群衆のパニックの中でも冷静に分析する。

 印。いや、あれは完全にちゃんとしていた。そもそもこの地図は始まる瞬間に携帯で送られてきた。首謀者はこいつ。ならこいつが知っている。

 ・・・ちょっと待て。アイツ始まる前に何か言ってたな。

 爆弾はビル全て。時間が経てば爆発する。

 『ここにある。大阪城近くのビル全て。』

 櫻木は身に着けていた爆弾を放り投げる。

 「なんだい。諦めかい。」

 「いや、さっきまで集めてたのは爆弾じゃない。」

 「あら。それは何故。」

 「お前はそもそも10分後に爆発するとだけしか言っていない。誰も爆弾が10個なんて言っていない。」

 これは完全に引っかかった。

 確かに説明を聞いた後に地図が送られて印が貼られていた。

 でもその印は爆弾とは無縁のもの。

 むしろそう思わせるためのフェイクだった。

 そして位置は教えてくれた。

 「或時。お前が爆弾を持っているだろ。」

 ここにある。そのとき或時は指もささなかった。単純にやらなかっただけ。

 いや、そんなはずはないだろ。

 単に周りにあると思わせるためだ。

 「・・・・はあ。正解だよ。まあ三角だけど、ぎりぎり及第点ということだ。」

 ここにあるが爆弾の位置。ここは、或時を表す言葉であった。それに、ビル全てといったのは彼自身が移動するからだ。

 つまり10分経過した後、おそらく或時はここを真っ平にするつもりだったのだろう。

 「まあわかってるならいいや。じゃあ合格ということで。」

 「ああそうか。ならもうかかわる・・・」

 「というわけで今日は歓迎会だな。」

  ・・・・・は。

次回またまた本編キャラが登場します。

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