RECREATE
現在石川
カニ食べた
軍事大国消滅から数週間が経過。
その全ては報道されることなく、跡形もなく歴史から姿を消した。
まさしく、神隠しにあったかのようである。
櫻木は報酬として遊んで暮らせる分の大金と、アルマゲドンのランクに昇格。
その後、マインドの推薦によりラストへと昇格した。
ラストへの昇格
狭き門をくぐった先にある最強の証。
しかし櫻木はこの時、殺し屋であることに疑問を持ってしまった。
父親探しでもするのかと言えば、すぐさま否定するだろう。
彼にとっての父親は、もう既に存在しないし、むしろ都市伝説ではないかとも思われる。
そのため、彼は今日まで暇であった。
お金には困ることもなく、かと言って趣味もないのだから、引退するといった選択肢がなかったのだ。
「だからといってのこのこ来るもんじゃねえよ。さく。」
櫻木は奥刈りのバックヤード付近におり、マインドの真正面にイスを持ってきて座る。
「やることが無い。復讐する気はなかったし、両親のこともきっぱり諦める。でも、俺は何がしたいのか分からない。」
「ひとまず休暇でもとっとけ。日本に来てからずっと仕事だろ。たまにはどこか行って、人生見つめ直すことが必要だと思うぞ。」
櫻木はその言葉を聞くと、すぐさまバックヤードに出る。
「・・・・・あいつに声でもかけるか」
「とはいえ何をしようか。」
櫻木は都心のビル街に赴き、何かあるかと辺りを探しながら散策していた。
「メイドカフェ、アニメショップ、カード売場、ここって確かオタロードとかそんな感じの所だった気がする。」
櫻木は目の前にある高層ビルに入り、色々探す。
そこであるものを見つける。
「VRゴーグルか。しかもコントローラーなしか。」
そういえばマインドも言ってたな。
ゲーム関係のやつがこのシステムを作ったって。
前に会わせようとしてくれたけど、結局現れなかったからな。
まあここで見つかるなんてことは起こらないか。
でもこれはこれで面白そうだな。
ひとまず買っておこ・・・・
「粗悪品だぜ。それは。僕様ちゃんが言うから間違いないよ。」
後ろから肩を叩かれ、咄嗟に振り向く。
それと同時に腰に備えられたナイフを取り出し、切りかかろうとする。
しまった。癖が。
心の中で言い訳が先走ったが、もう遅かった。
しかしその人は背中を反らせ、ナイフを避ける。
「おいおいおい。もしかしてそれは癖か。まあいいよ。僕様ちゃんは許してあげる。」
そこに居たのは長い髪をした女性であった。
僕様ちゃんって何?
彼女の行動よりも彼女の一人称が気になってしまう。
「その癖はやめといた方がいいよ。だって危険だろ。」
確かに説得力はあった。
それにここから言い訳を発展させることは不可能に近い。
俺はすぐさま謝った。
「いやいいよ。そんな謝られても困るのは君だからな。まあお互い様ということでいいかい?」
対応優し。
「そういえばなんで粗悪品とか言ったか分かる?まあ、分からないものよ普通。でもこれだけは言える。それ、データ容量とかシステムに問題があるよ。経年劣化してる。半導体たけど、基盤がなんか変だ。むしろそこが劣化しているね。見なくても大抵わかるものなんだよ。」
・・分からん。
櫻木はこの手の知識は触れることがないため軽いフリーズを起こした。
「まあそれだとまともにプレイできないってわけさ。分かったかい?」
櫻木は正気に戻り、首を縦に振る。
「それと試しにあの大会に出ないかい。」
彼女は格闘ゲームのイベントステージを指す。
「まあ君なら決勝戦に勝ち残るさ。」
そう言い残し、彼女はそこに向かう。
もしかしたらと思い、櫻木も向かう。
格ゲー。
アメリカの時に1回だけやったことはある。
確かサバットだっけ。
※サバットは路上版のキックボクシング。要はストリートファイトのことを表す。
櫻木はステージに立ち、ゴーグルの付いた椅子の目の前まで来る。
すると同時に来た対戦者の方が、 「よろしくな。まっ、俺の方がいちばん強いけど。」と煽られたので、ひとまずボコしました。
そのまま2回戦、3回戦、準決勝と勝ち進め、気づけば決勝戦まで来た。
「また会ったね。それじゃあ始めようか。」
先程会った彼女は俺に目を合わせ、そう呟く。
まあ、どうせ勝つだろ。
そう思っていた。しかし結果は2位。
まず読みあいの時点で負けが確定していた。
攻撃が当たらないことよりも、そこから来るカウンターで全て返されていた。
まるで未来を見られていたかのようなものだ。
まるっきり通じない相手。
そして去り際に彼女はこう言う。
「自己紹介はまたあった日にやろうよ。」
俺はゴーグルを買って帰った。
「紹介するぜ。リック。システムの創設者のひとりだよ。」
「こいつはさく。以前話したヤバいやつだ。」
ここで再開するとは思っていなかった。
これが、リクリエーターと櫻木の対面である。
次週多分セリフしかない




