BEYOND
もう不定期にした方がいいと思う。
Alice
それは櫻木の母である。
しかし今いる彼女は、ただの人体兵器であった。
容姿はただの可憐なる女性であり、櫻木に近い見た目である。
そしてもう彼女ともいえない。
なぜならあれは人間ではなく、兵器なのだから。
櫻木はサブマシンガンを取り出し、Aliceに撃つ。
だがその連続射撃を無反応で受け止める。
当然無傷であることは分かっていた。
だからここだ。
櫻木はサブマシンガンの銃口を両手で握り、振り落とす。
するとマシンガンが粉々となり、Aliceの持つ刃物が櫻木の頬をかする。
やっぱりか。
Aliceは両手両足もとい体全体が兵器なのだ。
あれは刃物、銃、投擲具、鈍器、大砲、化学薬品、罠、電子武器、火器など、武器たるのも全てを兼ね備えている。
そして軍人としての実戦経験も持っている。
こんなの戦争兵器にしてしまえば国どころか世界も滅ぼせるぞ。
Aliceは両腕をロケットランチャーに変え、櫻木に撃つ。
櫻木は背を反らし躱すが、鎖が現れ足に巻き付く。
「しまっ・・・」
Aliceは鎖を横に大きく振り、櫻木を投げ飛ばす。
そこからエネルギー弾をくりだす。
櫻木は体大きく横に回し、エネルギー弾を避ける。
それと同時にナイフを取り出し、投げつけた。
しかしナイフはAliceに届かず、地面に突き刺さる。
そしてそのまま櫻木は海に落ちた。
「・・・・私は何がしたいのだ。」
Aliceはサイボーグだ。
当然自我もあるが、プログラム優先の機能のため、自らの意思決定能力がない。
ただの人形と同価値なのである。
祖国も滅び、ただの守護者としてこの土地を守っている。
かつてあった人工島の軍事帝国は更地となり、ただの1人の女性が佇んでいるだけである。
するとAliceは頭を抱え、しゃがむ。
「システムエラー?」
「Alice。もう意味は無い。さようなら。母さん。」
Aliceは反応し、体を反転させ足を刀に変え、櫻木の首を切る。
しかしその刀は途中で止まってしまった。
むしろその足は震えていた。
「ご・・・めん・・・ね」
「ごめんね。」
Aliceから涙がこぼれ出る。
機械となってもなお、涙がこぼれ落ちたのだ。
そして口から出たのは謝罪の言葉であった。
数日前
「さくのお母さん生きてるかもな。」
マインドは櫻木にそう伝えた。
「なんで。死んだはずじゃ。」
「まあ多分半分死んでるよ。でも調べてみたら、面白い情報があったよ。アーティクルヒューマンプロジェクト。いわゆる人工人間の制作を、その国がやってるって話。そのサーバーに侵入したら、Aliceって名前の兵器があったんだ。しかも、トップシークレットの欄に記載されてるとか、本当に機密事項ってやつだな。」
「じゃあ会うことができるんじゃ。」
「無駄だよ。考えてみろよ。人工人間なんてプログラムが全てのようなものだ。ペッパーくんとかもそれとおんなじ。だから無理なんだよ。でも、確証は無いがある方法がある。」
マインドは、ナイフを櫻木に渡す。
「これって。」
「サーバー侵入できるチップを搭載したナイフ。あそこの国は地下がある。しかも、地面の下はスパコンなんだぜ。馬鹿だろマジで。だからそれぶっさせば、システムに侵入して、増殖ウイルスを起動させる。1秒に10体増えるウイルス。10乗されていくから、一気にクラッシュが可能。システムエラーは簡単に引き起こせるし、管理するやつが居なくなれば、それを直すことも不可能。だからもし会ったら、このナイフを使え。」
櫻木が海に入り、そのまま泳いで陸に戻ってきた。
そして首元にあった刃物はしまわれ、Aliceの手が頬に触れた。
Aliceはそのまま目を閉ざし、動かなくなった。
櫻木は彼女を背負い、待機中のヘリに乗せ、そのまま日本に帰った。
ヘリ内
「どうだった。」
「本当に俺の親だってことがわかった。」
「なんで?」
「明らかに似ていた。武器の扱いが。」
「そこかよ。」
「それで、どうするんだ。」
「このままΦに送る。僕の父親もあいつが埋葬してくれたしな。」
「そういえば、お前の父親下の名前優斗だけど、それ以外の情報が不明なんだよな。」
「不明?」
「ああ。夜行だったとか言ってたけどな。」
「夜行って確か戦争の立役者だろ。1人だけで国数個分の力を持つって。」
「まあわかんねえ。夜行って大昔のやつだしな。」
「まあいいや。」
「いいんだ。」
「でもあれだな。もう暇になった。」
「ああ。目標が終わると暇になんもんな。」
「何しよーかな。」
「じゃあさ。明日会わねえ。」
「なんで?」
「面白いやつがいるんだよ。多分最強の人間だよ。」
次回アイツ出てきます。




