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イナズマ少女と硝煙とおもちゃの箱庭

今回は日向ちゃん視点です。時系列は葉月さんとの無線後です。

ハワイ ヒッカム航空基地


「ふっふ~ん♪これからはリッカーズがその辺を掃除するようになるから~♪遊び相手が増えちゃうな~!」


上機嫌に彼女は独り言を言いながら歩いていた。その様子を珍しそうに見る者や、今日はいたずらはないと安堵する者。あぁ!生物班メンバーが帰還したからかと納得する者など色々な反応があった。


「さて、どこにいこうかな~。研究所!…は葉月さんのせいで忙しそうだし。運動場!…に何かあったっけ?そうだ!あそこ行こう!」


そして、彼女は基地内を電動バイクで移動するのであった。このバイクもメイドイン葉月であり、ハンドルから給電する仕組み。精々成人男性のジョギングほどしか出ないが、六歳の走りよりは速い。しかし、そこは日向ちゃんパワーでモーター内の電磁石の力を高めてしまえば、全速力の自転車程は出る。しかし、座ってハンドルに電気を流すだけで終わらせ、ブーストは疲れるからやらないとのこと。


「意外と広いんだよねこの基地。歩きなんてやってらんないよ。確か元々アメリカ?が持っていたけど、アメリカ?はニューヨーク?とかいうところにアイクが来て、アメリカの人は避難できなかったんだっけ?中国?とか韓国?の人は「しょうがないから避難してやる」とか言って追い返されたらしいね、素直に避難すればよかったのに~」


彼女がひとりで行けるのは基地内のみで、外にある日本人居住区には引率の大人がついていく決まりである。しかし基地内で彼女の欲求は満たされるので外にはほとんど行かない。ついでに各国の居住区があり、オーストラリアや日本、東南アジア諸国やイギリスなどのヨーロッパ諸国のが面積的に大きいが、肝心のアメリカはあまり人がいない


「うーん?そろそろかな。あった!第三訓練エリア!」


彼女の目的は訓練ではなく、中にいる人物である。訓練エリアは4つありそれぞれ、トレーニング施設、講義用ホール、射撃練習場、サバイバル訓練施設で構成されていて、これを任務以外の日は午前午後で2エリアで訓練する。今は午前9時なので歩兵科3小隊が訓練中だろう。


「おじゃまします~。」


施設内は絶えず銃声がして、独特な香りが漂うがはっきりと目的の人物の声がした。


「もっとしっかり構えろ!てめぇの骨を砕いた覚えはねぇぞ、ウジ虫が!」


「「「「イエッサー!」」」」


「声を張る余裕があるならまだまだいけるだろ!」


「「「イエッサー!」」」


「おーじさーん!東城のおじさん!」


「誰だ!って…日向ちゃんか。なんだ訓練でも見に来たのか、危ないからそこで見てなさい。」


「おじさん。7番の人ね、力入りすぎでプルプルしてるから当たらないんじゃない?変な電気が走ってるもん」


「ほんとか?おい!力入ってるぞ里中!力抜け」


「はっ…はい!」


「12番と13番が言語野の発話部分が働いてるからサボって会話してるよ。しかも当たってない」


「「ひっ!ばれた!」」


「おい!西寺!田中!おm


「おじさん。私にお任せを~」


「はっ?ま、まさか!日向ちゃん」


「お兄ちゃん達?そんなに射撃がめんどくさいなら特別任務の鬼ごっこでもいいんだよ?今日は1日暇だから。」


ここでの鬼ごっことは日向ちゃんが満足するまで、日向ちゃんが能力を使って磁気浮遊を行い、見つかると時速40㎞で迫り、ぎゅっとするという微笑ましい遊びだ。スタンガンアタックでないならと注釈がつくが。わかりやすく言うと、逃げる→隠れる→見つかり、スタンガンアタック→無理やり起こされるが日向ちゃんが飽きるまで続く。体験者はただの鬼ごっこだろうと高を括った東城教官と黒井司令、生物班とあとは、今回のようにお仕置きとしての一部の隊員だけ。


「「鬼ごっこ?なーんだそれなr」」


「やめろぉ!死にたいのか!なぁ栗原」


「えぇ、あれはどんな訓練よりきついし、理不尽ですから…」


「ブー!ブー!ただ捕まえたとき気絶するのがいけないんじゃん!」


「田中、この子の能力は?知ってるだろう?」


「栗原さん?えぇっと電気に関連するほとんどの力が使える…まさか!」


「あぁ…お前は軍用テイザーガンの電撃を捕まるごとに、これから午後5時まで受けたいか?」


「でも、この子6歳ですよ?そんな捕まるわけ…」


「西寺。浮遊しながら時速40㎞で迫ってきて、電磁波でのレーダー探知と隊員支給の装備の無力化する奴相手にか?冗談だろ?でしょう?教官」


「おーにいさーん!遊ぼー♪さっきいいって言ったよねぇ?」


「「言ってねぇ!」」


「でも私、おじさんからいいって…」


「なんでだy」


「ならおじさんもくるの?」


「よーし、いいぞぉ!」


「わーい!ならそこの我関せずで訓練なのに喋っていたお姉さん3人も来てね」


「「「げっ」」」


「さーて第4にいどーう」


「骨は拾うぜ。お前ら」





第4訓練エリア


「お姉ちゃん達には今から、発煙手榴弾と、レーダー妨害ボールを2つ持ってこの市街戦エリアに逃げてもらうよー。簡単だね?」


「「「「「はい…」」」」」


「これから、そうだね…午後5時ちょうどまで逃げてね。捕まえたときは分かりやすく抱きしめるからよろしくね♪じゃあこれから1分数えるから散らばってね」


「「「「「嫌だー!死にたくなーい」」」」」


「じゃあ60、59、58…」



「1、0。さて行くかー」


「どれどれ?ほうほう?さて近くの田中?にゴー!」



「はぁ、ここならコンクリートだし、だいj」


「おにいさーん。油断は禁物だよぉ」


「な、速い!あばばばばb」


「ふぅ…一人捕まえたー。じゃあ次はあの髪の長いお姉さんかな~」


「あっ、そうだ!起こさなきゃ!ほらシュールストレミングだよー。お食べ!」


「おえっ」



「はぁっはぁっ…ええっと?今は、ん?田中確保ですって?そういうとこ抜けてるよねあの人」


「そうそう、コンクリートならレーダーが機能しないと思ってたみたいね」


「え!本当?バカだなぁ…っていつの間に抱き着かれてる!嫌だ、力が入らない!」


「筋肉への脳の指令を遮断したからね♪すごいでしょ!」


「いやぁ!あばばばばばばb」


「二人確保、次はおどおどした人かな?」


「ほら、東城おじさんの4日目靴下だよー」


「うっ」




「一宮さんもやられちゃったの!速い!速すぎるあの子!そうだ!ここに妨害ボールをデコイにして逃げるとかどうだろう。・・・・ふぅうまくいったかなぁ」


「お姉ちゃん、すごいよ!あれをおとりにするなんて!しかも発煙手榴弾をセンサーで起動するなんてさらにすごいね!うれしいからハグのプレゼントだよ。あれは最後になってパパたちがやった手法だからね!」


「え…やだやだ!がんばっあばばばばばばb」


「あれは電撃で誤作動するのが欠点だよね。次は西寺だね」


「消毒用エタノールだよー」


「ゴホッゴホッ」




「何でお前もいるんだよ!これじゃバレバレじゃないか」


「私はずっとここにいたわよ!」


「なんだとぉ、コノヤロー」


「もー、けんかはだめだよ!私が許さないから!」


「あれ、この細い手は誰のだ?」


「西寺!後ろ!」


「嫌だぁ!俺はあばばばばばばb」


「また、気絶しちゃった。つまんないのー。起こさなきゃ!ほらアンモニア水だよ!」


「はっ!」


「次は~、お・ね・え・さ・ん♪」


「嫌ぁ!ビリビリされて、臭いものを嗅がされるのは嫌ぁ!」


「待ってよお姉さん!ドリアンスプレーとかスカンクのお尻拭いた布とかあるから、やりたいの!」


「嫌よっ!まだつk」


「もー!暴れると痛いんだよ」


「で?私のは?どうせくさいんでしょ?」


「うん!ハカールだよ!」


「アンモニア臭じゃないの!あばばばばばばb」


「さて!ハカールだよ。お食べ♪」


その後も隊員達の決死の抵抗も空しくビリビリ&臭いものアタックをされた。




第4訓練エリア 17時00分


「楽しかった~。またやろうね!」


「なんか全員臭くね」


「「「「お前が言うな田中ぁ!」」」」


この後、訓練をサボると鬼が来ると有名になり、射撃訓練はまじめに受ける人が増えたとか。


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