学校へ行こう 裏
完全に日向視点でお送りいたします。
「私に何か用?いがーいと私忙しいんだけど~」
今私は司令室に無線で呼ばれてすごーく渋い物を食べてるような顔のパパからお願いがあると言われた。私も忙しいんだからね!お菓子食べたり涼花ちゃんのお店で働いたり…いやそうでもなかったなぁ?何だろう?
「任務だ…。お前しか出来なさそうな内容だからな…。はぁ…気が進まん…」
「いいから早く!この後クレープを量産するんだから!」
「随分暇そうだな…。今回の任務はこれだ」
内容はとある少女の護衛。最近旧日本軍の支持勢力が勢いづいているらしくてお姉ちゃん達は後ろにいる奴の確認及び排除で南お姉ちゃんはパパと東城のおじさんの護衛かぁ。ふ~ん…東城花ちゃんの護衛ねぇ…。危険となるのは現在初等科を牛耳っている石動のスケコマシの娘…碌な子じゃないんだろうな…はぁ…めんどくさ。まぁ東城のおじさんの為にやってやるか。
「分かった。で?スケコマシとスケコマシjrの身柄はどうする?生け捕り?」
「勿論。殺すなよ?」
「善処するー」
「何で学校なのに階級章なんかつけるの?」
私のなんてばれるでしょ…。そう思ってると「兵学校にいる軍人の子供達は日向の事は多分知らない」と六花お姉ちゃんは言うけど…。
「日向。何があっても能力は使わないでね。あとあくまでも「少し優秀な生徒」を演じるんだよ。授業がつまんなくてもニコニコした顔で受けるんだよ」
「はーい!」
学校自体は意外と近かった。まさかの正門出て5分歩くだけとは。中に入ろうとすると若い20代位の女性が近寄ってきた。担任かな?…なるほどね~この人私の事聞いてるね~。
「今日からお世話になる黒井日向です。先生よろしくお願いします!」
「えぇ…あっはい東雲です。貴方の担任になります」
「フフッ♪学校楽しみ!」
よーしスケコマシの娘を探すぞ~!その後○○して○○○○に売り飛ばしてもいいな♪あー楽しみ。
始めの挨拶はうまくいったかな?そして…これが花ちゃんかな?何となく気が弱そうだしスケコマシjrに狙われそう。さて話しかけるかな…。
「黒井さんよろしくね…。私、東城花っていうの」
事あるごとに自慢してきたのうざかったけど今分かった。可愛い凄く可愛い。
「花ちゃんね!私のことは下の名前で呼んで!」
「じゃあ…ヒナちゃん?ってどう?」
「うん!」
先生がチャイムに合わせて号令を出した。科目は…算数…。足し算引き算をずっとやるのか~。すぐ終わらせて後はやってるふりでいいや。うぇっ!?小テスト!だるいなぁ…。何だ…5分かからず終わっちゃった。15分間寝てるかお休み~。
「黒井さーん起きて~」
「むにゃむにゃなぁに?」
いつの間にかクラスメイトが集まって来てる!さて一応相手するかな。
「サイパン島ってどんなところ?」
「砂浜がきれいな島だけど暑くて暑くて!」
「好きなことって何?」
「食べること!」
色々質問されたから返したけど…。うん!悪くはないかな?ってあれ失敗した?
「軍人さん…なんだ。ごめんね。私達と話したくないよね…」
あ~の~スケコマシは娘に選民思想でも教えてるのかな?全く下らない。あいつは士官候補生から士官になって上にヘコヘコして第14駐屯地の基地司令の娘と結婚したから大佐になれたのにねぇ…。
「何で~?ここでは軍人でも民間人でも平等でしょ?」
すると花は暗い顔で答えた。
「私とかヒナちゃんみたいにする人は少ないんだ…。皆威張ってるから」
長い物には巻かれろかな?反吐が出る。それで偉くなったつもり?何だろう?皆黒髪の見るからに甘やかされて育ちましたと言わんばかりのマシュマロ(笑)ボディーに道を譲ってる。うわこっち来るよ気持ち悪っ!
「黒井さんかしら?余り軍外の人と仲良くしない方がいいわよ。品位を疑いますわ」
「へぇ…。名前をうかがっても?」
むしろ品位を下げてるのはどっちだろう?なんか香水が混ざって吐き気を催す甘い香りがする。例えるならプラスチックの溶ける臭い。
「六年生の石動智絵里よ。石動に聞き覚えはないかしら?」
やっぱりかぁ…。これじゃ○○○○に売れないよ…。売ったとしても精々コキステ要員だねぇ…。
「石動大佐といえば第一装甲師団の石動さんかな?」
こう書いて下半身直流型スケコマシナンパ師のクソ野郎と読むのです。女なら誰でも布団に連れ込む(本人談)奴だから敬意などない!むしろ階級は上だ!
「馴れ馴れしいわよ!大佐と呼びなさい…って…その階級じゃわからないわね整備士さん」
「ヒッカム航空基地ではこの階級章は有名なんだけどなぁ…」
本当に知らないの!?嘘でしょ!?ヒッカムでは見た隊員が避けて通るくらいなのに!あぁ…そっかこいつの基地もう手遅れだった。多分今日腐ってる所は壊滅するでしょ。
「精々教官殿と仲良くなさい。じゃあね」
さーてどういたぶってあげようかな?
全くそんなに私が目障りなんだね…。すれ違うと嫌味を言ってくるからマフィア流に挨拶してやったら顔真っ赤で走ってっちゃうし、差し向けられた男子10人は大人しくなるまで遊んであげた。能力無しでお姉ちゃん直伝の格闘技でこれとは…弱すぎない?東城のおじさんの動きを真似てきなよ~。
「日向ちゃん!久しぶり!」
「塩原のお姉ちゃん!久しぶり!」
そっか、訓練生は高等部の所属だっけ。
「日向ちゃん!何故!」
「自警団の調子は?」
「鬼ごっこ経験者は動きが違いますよ」
「それは良かった!またやろうね」
普通はこうなるはずなんだけど…。何故マシュマロは気が付かない。黒井だよ!日向なんだよ!
案の定ここまで刺激すれば花ちゃんに何かするとは思ってたけど…。公然と仲間に言ったらだめじゃない?そこにスパイがいるかもしれないよ?今回みたいにそこの4年生の子みたいに脅してスパイにするかもだよ?まぁ情報は得れたしこの子は用済みかな。
「助けて!誰か!」
「頭失礼~♪」
こうしてこう!っとこれで記憶が無くなるね。よし!私を見て誰?と言ってるから完了!
その二日後決行の日が来た。しっかりと後ろにいるねマシュマロ。さて少し離れるか…。
本当に少し50メートル離れたかくらいでマシュマロが近づいてきた。バカなの?取りあえずカメラで撮っておこうか。
「教官殿が大分暴れてくれてるじゃない…。いいのよ貴女のお父さんの進退は私の手にあるのよ」
花ちゃんごめんね。重いよね痛いよね…きっと。まぁ後でごまかそう。…やっぱ見てられない!
「あの子を抑え込めば許してあげる。分かったかしら?」
「いーけないんだいけないんだー」
「何の用かしら?」
「今のをカメラに撮ったんだ。動かぬ証拠だねぇ…。さてしかるところに持っていくかな~」
まぁナイフねぇ。動きが素人。直線的で予測しやすい。しかも走ってくるだけって…。相撲じゃないんだから受け止めるはずないでしょ。ほい回収~。一応煽っておくか。
「お父さんに言いつけなよ。解決するんじゃない?まぁ無駄だけど」
「クソ女!!」
クソ女って…浮気相手かな?あほらし。脳みそまで脂肪かな?
「ヒナちゃんが何でここに?私を置いて逃げれば良かったんじゃない?私は裏切らないよ?」
全くこの方は自分の事をわかっていないのかな?副司令の令嬢ですよ?こーきな身分だよ?…かっこつけて誤魔化しちゃえ。
「友達を見捨てる?やるわけないじゃん。ましてや友達の娘だよ…」
「友達?パパが?パパ同士は友達らしいけど…」
「うん!東城秀人司令部副長官閣下だよ!」
花は驚きながら答える。
「階級章は軍曹だよ…?」
「だってウチのお父さんはレジスタンス司令部統合司令長官黒井則道元帥閣下であるぞ~」
ふふん!やってみたかったんだよね!
「まぁそれでウチのお父さんが非番を取りたいとき代わりに入るのが東城のおじさんだよ?」
「じゃあ遅くなって帰ってくるのは…」
「お仕事だね」
「階級は?」
「一応大将なはずなんだけど…。階級章が重いからって言って付けないで軍曹のを付けてるんじゃない?」
あと私にやられて病院で一夜を過ごしてることもあるね…。ごめん。
「えっ?よく来る黒井さんって司令長官だったの!?その娘ぇ?」
「そう!この無線が証拠!」
プルプルプル…。これで良し!うーん遠くから聞こえるあのバイクの音は東城のおじさんだね!早ーい!
「お嬢何だ…って花!どうしたその怪我!!」
「パパ?お仕事は?」
「日向ちゃんに逆らうのは命を投げ捨てるもんだぞ?見なかったのか?」
「えっ?何のこと?」
見せてあげよう!このいかずちを!ドカーン!
「これ使えばこうはならなかったけど…これ使ったら石動家を潰せないし…」
「石動の娘の仕業か…。俺は許可する」
ほーい親子まとめてしばいてきまーす!
「じゃあ何で軍曹の階級章なの?」
「多分「昔のを要らないから付けた」んじゃない?」
あらぁ図星。怖いから縛っておこう。じゃーねー!
もしもし?スケコマシ?今あなたの家のドアの前にいるの。レーダーからいるのは分かってるけどこれはひどい。立てこもりですか?
「居留守してるのはレーダーで確認してあるよ。さっさと出てきて」
万能型工作ツールの出番かな?溶断モードオン!ハッハーバターのようだね!簡単簡単!
よし穴空いたからエントリー!
「出てこないから入ってきたの」
「何か御用でも?」
映像端末を見せればいいや。あとで遊ぶし。
「これ見て酷いでしょ?」
おー流石に血の気引いた?奥さんにばれてないから初めての絶望?やったね!
「東城副司令官の娘さんを殴って頭を踏むなんてねぇ…」
ここからは余罪タイム!証拠を並べてボコボコタイムだよ!
「しかも私の友達なんだよ!だから司令長官の娘を罵倒して刺客を送り危害を加えようとした挙句?副司令官の娘に暴行。更に書類改竄等々含めて…。分かるよね♪」
「まぁ…子供の「フフッ♪逃げるんだ…。へぇ…?」
逃がさないよ。ここからが面白いって…拳銃で撃つとは自殺希望かな?生憎殺せないんだよ悲しいなぁ…。
「はぁ…はぁ…よ「くないねぇ?殺人未遂も追加だよ」
5・8㎜弾か…。ライフル弾とかじゃないと片手間で防げるよ。
「待ってくれ!娘は将来が「それが?」
「それがどうしたの?変なの♪」
何馬鹿なこと言ってるんだろ?主導権は私にあるのに。
「安心して!すぐには死なないよ♪二人共」
あとはお姉ちゃんに連絡だね!流石に重くて私じゃ運べないから。
「もしもし?こちらサニー。出荷準備はできてるよ。おまけで娘も付いてるけど」
『生きてるよね?』
「勿論!これどうするの?」
『必要なのは父親だけだからいらないんだけど…。どうせ壊したんでしょ?』
「えへへ…」
『はぁ…好きにして。僕はその後なんて聞きたくないね』
「はーい!」
『それと…よく頑張ったね。ショートケーキ買って来てあるから。ご褒美だよ?』
「お姉ちゃん大好きだよ!」
フフッ♪お姉ちゃんに褒められた♪さーてお姉ちゃんのために何ができるかな?
アッ来たみたいね。待ってたよお姉ちゃん。
「うわぁこれは酷いのです」
「精神崩壊してるね…。多分この薬きょうからして撃ったけど弾かれて、証拠映像…なにこれ銃殺刑案件じゃん。それにドアの様子からして無理やり入ってきたのか…。納得だね」
流石六花お姉ちゃん!推理がさえるねぇ!って痛ぁ!
「おかげでまた尋問官の人に「私の存在価値が…」って愚痴られるのです!」
「えーいいじゃーんお仕事が楽になって」
「じゃあヒナちゃんがムキムキマッチョな高身長男性に抱き着かれればいいのです!」
やだよ暑苦しい。私悪い子としてないもーん。悪いのはその二人だもーん。それではおさらば!
「待つのです!」
「まぁまぁ取りあえず荷物を運ぼうかメイちゃん」
学校に通う子の親にもまだまだお父さん達の敵がいたよね?それも捕まえれば喜んでもらえるかな?フフッ♪おもちゃはつきないなぁ♪
それからしばらくの間司令室宛てに証拠が事細かに記された書類や映像端末を同封してダンボール箱に詰められて送り込まれた将校から下士官に至るまでによって黒井司令は暫く頭を抱えることとなった。
「ふふふ~ん♪お仕事完了!」
悪人の箱詰め~証拠と精神崩壊を添えて~