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二階堂家アルバイト作戦 後編

少し出かけていて遅れました。短いですが(急いでまとめたなんて言えない)

先ほどまでは客で埋まっていた店のテーブルの上に今は人数分+1のオムライスとその他のおかずが並べられている。どれもこれも源一郎が作ったと思われるが流石料理人と六花は思った。どれも丁寧に下ごしらえされていて見るだけで食欲がわいてくる。


「もう!つまみ食いは駄目なのです!」


「だって…美味しそうなんだもん」


「そりゃあ嬉しいねぇ!デザートも任せろ!」


「「わーい!!」」


妹達はやはり慣れたのか家と同じようにふるまっている。しかし手伝いをさせてもらったはいいけどやはり手際がいい。これでは足を引っ張ることになったかなぁ…。


「嬢ちゃん…。流石に手際が良すぎないか?俺のペースに合わせて下処理するのは部下でもできないぞ…」


「りっちゃ~ん!椅子に座るのです!早く~!」


どうやらメイちゃんはもう待ちきれないみたいだった。おいしそうだもんね…。それより気に入ったの?そのメイド服。


「よし食うか!ほら席に座れ!涼花もほら!」


「分かった…」


「飲み物は何がいいかしら?」


目の前にはジュース類や麦茶が置いてあった。


「「オレンジジュース!」」 「麦茶でいいです」 「麦茶…」


「わかったわ~ちょっと待ってね」


その声とともにドアが開く音が聞こえた。そこにいたのは塩原唯ちゃんだった。


「二階堂のおじさん!今日もよろしくお願いします。って…水無月先輩!じゃなくて黒井先輩!何故ここに?」


「あぁ…唯ちゃん!仕事兼私用だよ?」


「すごく都合がいいです!涼花ちゃんの件で話したいことがあるので」


多分今日は訓練隊の非番の日なのだろう。塩原家は元々姉妹だけだったし、ここで下宿しているのは涼花ちゃんから聞いたことあるし。しかし二人を説得することになるとは…。


「実戦部隊異動の件でしょ…。察してたよ」


「「何故それを!!」」


「分かりやすいから…。誰でもわかる…」


「やだなぁ説明…」 「めんどくさいのです…」


やっぱり…。すると日向が渋々と言うように話し始めた。


「涼花ちゃんの配属先の第4偵察班のお仕事って知ってる?」


「いや…知らないが偵察なのだから前線だろう?」


「任務は地質調査とか測量データを取ってくるとか輸送ルートの偵察とかだよ。それも完全に制圧したところの」


そう、彼女がいるのはレジスタンス内でも屈指の安全な部隊なのである。理由はお気に入りの内涼花以外の攻撃能力が低いから逃げ足さえあればいい部隊が日向のおねだりで作られたため。実質はただの武装した調査員である。


「それならいいんだがこの前はアイクがうじゃうじゃいる鹿島行ったそうじゃないか」


「護衛は世界最強のお姉ちゃん達だからねぇ…」


「何?お前らは訓練師団所属じゃないのか?まだ20代じゃないだろ?」


「改めまして自己紹介するとレジスタンス司令部直属44分隊分隊員の黒井六花です」


「同じく黒井芽衣なのです!」


「第一研究所葉月ラボ専属助手兼名誉研究員黒井日向だよ!」


まぁ…この年で前線に出されるのは中々ないけどね。僕たちは規格外だし…。


「かの有名な44分隊が少年兵だったとは…。黒井も腐ったな」


「理由はこれを見てください」


今日一日日向の背中にはケーブルがついていた。それを取ると店の全ての電気が消えた。今日一日で使った電気は全て日向の力で作られた物である。


「このように規格外なんですよね」


ケーブルをまたつなぐと電気関係のものが復旧する。


「またなのです?源一郎さんお手を拝借するのです」


芽衣の力で何かしら怪我が治されているようだった。


「腰が痛くないし長年諦めてた右足のマヒが治ったぞ!嘘みたいだ!」


「こういう事で特別に実戦に出てるんです。それは置いといて涼花ちゃんの事ですが…。一般の隊員より格段に強いですよ?ね?」


「六花ちゃん達に鍛えて貰った…。お父さんなんか目じゃない…。今回の吉継さんとの事認めてくれないなら…認めさせるまで…!」


「そう来なくっちゃな!身体は絶好調だ!よしお前の力を見せてみろ!」


そう言うと完食して外に出て行った二人だったがそこに残されたのはただただ茫然とする3人と唯ちゃんとあらあらと微笑む母親だった。



「なんか説得しなくとも肉体言語で終わったんじゃないかな?」


「それ以上はいけないのです!」


次はガンバルゾ~

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