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九十九里浜・銚子掃討戦 後半

何とかして書きました。

蜂の巣?を攻撃するもあまりの数の多さと巣の大きさに戦闘は一時切り上げて、3人を抱えた六花はかなりの距離離れていた。そして追撃が無いのを確認すると4人は作戦を考えることにした。


「うぷっ!…しかし、あの数ではきりがないわね…」


「多分中では急いで羽化を進めてるんだろうねぇ…。途中で膜の付いてるハチ型がいたしね」


「どうにか巣を壊せればいいのですが…。ロケットランチャーと大太刀で穴はあけましたがハチ型がぎっしりと詰まっていて、奥行きもあるのでこの量の梱包爆薬での爆破解体は不可能だと思います。隙をついて破片は取りましたが、分厚くて軽い紙の塊みたいな質感です」


「りっちゃんはいつもしれっと無茶してるのです…」


更に色々調べてみると材料として木材と土と蝋状の物質で作られていた。おまけに火に弱くて燃焼し易い。しかし耐衝撃性が強くて爆発物は効きにくい。つまり…。


「火を使った攻撃しかない…。のかしら?でも焼夷手榴弾なんてないわよ」


「曳光弾じゃぁ…駄目だよね~」


「でも…ここには漂着物と廃墟しかないのです」


「漂着物…。廃墟…。そうだ!!放棄された乗り物ですよ!」


我ながらいい案が思いついた!


「「ぶつけるなら却下よ」なのです」


「ははぁーん…。でも入れ物は?むしろ残ってるかなぁ」


いつもの脳筋だろうとやれやれといった反応の二人と、察したらしい南がその場にいた。そしてそれはある意味では無理やりだった。


「入れ物はそこらへんのトレーラーとか乗り物の燃料タンクを引っこ抜いてくればいいですよね?あと、中身は残ってると思いますよ。特にそこらへんの放棄したようなのは」


「どういうことなのかしら?」


「簡単ですよ。、燃料を詰めたものを巣に置いて来たら南先輩が榴弾でドカーン!です!」


「派手にやるわね…。でも何処にそんな数の燃料が?」


「いざとなればそこのガソリンスタンドの貯蔵タンクから持ってきます。でも多分そこのタンクで十分だと思いますよ。それでいいですか?」


「はぁ…許可するわ…。派手にやってらっしゃい」



「せーのっ!ふいっ!」


狙いは正確で、見事に巣の中に小型の灯油用と思われる貯蔵タンクが入った。後は狙撃を待つだけなのだが…。


「ハチ型が多すぎて見辛いよぉ~。うーんうーん」


「仕方ない…。先輩!このライトの所です!」


本来は銃のフラッシュライトだが、今回は誘導灯代わりに使った。これは怒られるな…。

そのおかげか、南のスナイパーライフルが火を噴き、派手な爆発が起こった。灯油ではなくガソリンだったようで、派手にきのこ雲が上がっている。


「「たーまや~!!」」


「「やり過ぎよ!!」なのです!!」


六花と南は思いっきり頭をたたかれた。理由はまずガソリン満タンのを使ったため燃焼ではなく大爆発が起こったこと。更にはフラッシュライトは支給品であること。そして何より小型の貯蔵タンクの前にもコッソリ色々入れていたこと。船舶用の重油、自動車の燃料タンク等々。だから屛風ヶ浦自体が吹き飛ぶような爆発となった。


「それより…。あんたらのせいで追加が来たわよ。銚子方面から黒山のごとく」


「ねぇ?六花ちゃん。あれは使った?」


あれとはガソリントレーラーに梱包爆薬を付けた逸品。勿論信管は時限式で投げる為に作られている。


「待ってました!」


ひゅゅゅるる…ズドーン!!

黒山は周りの森と一緒にはげ山となった。原理はナパーム弾であり、お陰で谷に固まって進軍していたアイク達はこんがりと焼けてしまった。


「あーあ…。これは陸軍部に怒られると思うのです…」


「いいじゃん!これで楽に進めるよ!」


その後混乱している彼らを易々倒し、彼女達は銚子に向かって進軍した。



日本 房総半島 銚子


「見事に何もいないわね…。いや…そこそこいるわね…」


「私は楽ちんカメレオン~♪」


「薄っすら見えますね…」


「どこなのです!?」


ざっと24匹。これは楽ちんそうだなぁ…。

通常の隊員では周囲に溶け込んでいてほぼ透明に見えるカメレオン型のカモフラージュのせいで待ち伏せに気づかないが、間宮からはスキャニング能力によって、南は天性の色感によって、六花は視力や認識能力などをあげているので何となく見えている。因みにやる気になれば身体強化の一環として身長を伸ばせる。現在の身長に満足しているので彼女は使わないだろうが…。補足説明として五月家の血筋は皆低身長である。


「小梅?届くかしら?」


「当てない方が難しい!」


その言葉の通り、軽々とカメレオン型の頭に穴が開いてく。カメレオン型ものそのそ移動しているが目的は逃げることらしく、元の緑色の体をさらしている。そして、どうやら銃声に反応してこちらに来るアイクはかなり少ないので、カメレオン型はエサとなるアイク達を求めて移動しているのだろう。だからこそアイク達が住み着きやすく、鈍足を補う高所から狙える市街地を生息域にしていると間宮は考えた。


「しかし、隠れる位置がスナイパーみたいだねぇ。ビルの上とか崩れたビルのフロアとか、マンションの屋上とか」


「南先輩はどうして見えるのです…?」


「勘!」


「もういっ「勘だよぉ!」もういいのです…」


メイちゃんが考えるのをやめてる!おかしいからね!あの人は絶対におかしい!

実際に何故わかるのかは謎に包まれているが、彼女はある時、「どうしたら正確に距離が分かるのですか?」と聞かれて「パッと目標を見ればわかるでしょ?後は勘!」とのたまった変人なのでこれ以上の詮索は難しいだろう。周りのアイクも片づけ終わったので、あとは南の狙撃が終われば任務完了である。


しかしそうはうまくいかなかった。ここで司令部から間宮に無線が来た。


「司令部から44分隊、現在地及び進捗状況オクレ」


「銚子漁港をほぼ制圧。帰還準備を進めています」


「当初の作戦ではそこで終わりだが海軍部の「やはり整備しなくとも使える大型艦の停泊地が欲しい」というわがままで変更された。銚子漁港制圧後、鹿島港に進撃。制圧及び確保せよ。車輌はそこに輸送する」


「姫様が暴走しないか心配です」


「…監視と生贄はこちらで何とかしておく。守備戦力が今近海まで来ているはずだ。合流したら作戦開始だ。幸運を祈る。アウト」



「残念ながら私等はこれから鹿島港に行くわよ。海軍部がやる気を出したそうよ」


次回!「二階堂ちゃんが登場!」「作者、戦闘書けない!」「研究中!」お楽しみに!

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