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九十九里浜・銚子掃討戦 前半

途中で眠気が…。前後半で書きます…。

先ほどの戦いから1時間後…。


「しかし…この進軍のスムーズさは六花ちゃんのおかげかしら?暇でもあるけどこうして平和に進むのも悪くはないわね」


それでも、砂浜をひたすら歩くのは苦行ではあるが自動車は先程の地点で回収してしまった。理由はここからは撤退時に仕掛けた地雷があるかもしれないから。間宮がいれば地雷位なら探知できるため難なく進んでいるが、実際に30個ほど処理した頃だった。


「でも見えるのは砂と海水と漂着物だけだからなぁ。私は飽きて来たよ…。ねぇねぇ3人抱えて走れないの?」


「出来なくはないですが、相当酔いますよ。多分」


「うへぇ、私はパス。間宮様?どうですぅ?」


「嫌よ!絶対に!何か絵面が酷いことになるじゃない!」


2人は乗りたがらず、口論をしていた時、芽衣は六花の袖口を引いて振り向かせた。


「疲れたから…ほら…」


「ふぅ~ん、僕には良く分から「早くおんぶするのです!!叩くよ!」ハイハイ…」


にやにやしていた六花だったが、既にポカポカ叩かれている為に仕方ないようなふりをしつつ内心喜んでいた。そして嬉しそうな声が背中から聞こえてきた。


「これで先輩とかりっちゃんより背が高いのです!ふふん!」


「137cmだったかしら?」


「何でシークレットシューズ抜きの身長を知っているのです?!」


「スキャニング能力舐めないでほしいわ!」


「因みに六花ちゃんは168で小梅は157よね?」


「ピーンポーン!大正解~」


シークレットシューズだからいつも足音が普通と違うのか…。これがほんとの背伸びしている少女?


「子供が背伸びしてるとか言ったら無視するのです。10日間」


「いや?その可愛いブーツにそんな意味があるとは思わなくて」


本当は飾りのない軍靴だったが、迷彩柄に塗られて、よく見るとウサギのイラストをそれらしくした模様の集まりになっている。製作者はもちろん葉月さん。


「フフッ♪可愛いだけではないのですよ~」


背中からの抱きしめる腕の力が少し強くなった。


「しかし…姉妹仲がいいねぇ…」


「ボーイッシュ健康少女に夢の国から来たような美少女、大和撫子に愛され系小悪魔?少女。これが姉妹なんだからこの世の不公平を感じるわ…」


但し、アクセルしかないとかぶっちゃけ姉しか興味のないとかいろいろやらかしてるマフィアのボスとか欠点はあるのだが、それがあっても高嶺の花であることは変わらない。芽衣宛のファンレターはとある2名が焚火の火口にしている為実質無いものとされる。


「しかし…まだ着きませんか…」


「誰のせいで敵に会わずに暇な時を過ごしてるのかしら?」


「私は暇がいいなぁ…」


南先輩はいつも通りのマイペースのんびり口調で歩いていた。

現在地は大体白子町に入るかどうか位の地点であり、見渡す限り砂と畑だったのだろう所しかない。


「…110m先にこちら向きに横一列に地雷!後…何かいるわよ。多分ハサミムシ型ね」


「分かりました!」


解除法は簡単で離れて石を投げつけるだけ。仕掛けられたのは対戦車地雷の為的は大きくなっている。石が当たり砂が吹き飛ぶと同時にハサミムシ型が地面に出てきた。それも多数。


「うげぇ…間宮さんのせいでは無いですかぁ?フラグ回収早いねぇ」


「20匹はいるわね…。塩水は平気なのね」


「回収したらいくらですかね?」


現在ハサミムシ型の外骨格は研究段階で、特徴は柔らかくてしなやかであることでシリコーンゴムの様な利用方法を考えているらしい。


「地上ではあいつらはまともに戦えないわよ」


「知ってるよぉ」


「私のサブマシンガンでも貫通してるのです。りっちゃんは…器用にはさみと頭を切り取っているのです」


「…生臭い」



結果的にはいつものように圧倒的だった。しかし誤算だった点があった。それは返り体液があの数になると多いことととても生臭いこと。例えるなら魚を堤防に放置してガスが発生した後のようなむせる悪臭。その為六花は海水で体を洗っていた。解体の終わった他のメンバーも一緒だが。


「カニがその辺から集まって来てるのですが…」


「寧ろハサミムシ型はカニに食われてないのかしら…」


「そう言うとカニ型とか出てくるからやめてよぉ」


「りっちゃん!臭いが消える謎の石鹼なのです!」


六花は石鹼を受け取ると泡立てて体を洗いだした。ここには4人しかいないし、覗かれるなんてこともない。存分に体を洗うと臭いも消え、六花の気分もかなり良くなった。そして全員しっかりと洗った。


「気を取り直していきましょうか」


「早く離れましょうか、死骸から鼻が曲がりそうな匂いがしてるわ」


「臭いのです」


「葉月さん、ごめんねー」


先程回収機に外骨格を回収してもらった。しかし前回は臭くはなかったので、やはり生息地によって違うのだろうか。そう南は思ってはいたが、それよりも研究所が被害に遭うんだろうなと心配していた。




「さっき見たのがこの辺ですね」


先程から3~4時間経ったところで砂浜から岩が多い海岸まで来た。本来であれば地層を観察できるところだが、凄く大きなドーム型の物体が張り付いていた。


「何あれぇ?」


「見たところ蜂の巣かしら?ハチ型がいるし」


「アリ塚を壊したら地雷原、そして蜂の巣ですか…。これじゃぁ東京方面は地獄ですかねぇ?」


「ハチ型の外骨格が薄いのが救いなのです」


すると巣の周りが忙しくなった。どうやら見つかったらしく、数十匹のハチ型がこちらに向かってきた。


「始めてみたわよ!こんな蜂の巣!」


「ハチ型はいつも7どこかから飛んできていたもんね」


こういう時、南はスナイパーライフルから予備のアサルトライフルを使うこととなる。間宮のように軽機関銃じみたものではなく一般隊員用の銃だが、コガネムシ型とかでない限り通用する。


「ショットガンなら空のものでも簡単だなぁ」


「きりがないのです!」


蜂の巣からは追加のハチ型がひっきりなしに出ていた。


後半に続く…。おやすみなさい…。

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