メイちゃんとデート 前編
メイちゃんが普段どんなことになってるのかを書きたくて書きました。
今僕はかなり眠たかった。なぜかというと昨夜いつも通り寝室の布団で寝ていると不意に揺らされた。また日向が眠くないからゲームがしたいとかを言うために起こしたのだろうと思って返事をすると、そこにいたのはメイちゃんだった。詳しく話を聞くと今日の隊員の遺体が夢で出てきて眠れないから添い寝してほしいというものだったのだが、目が潤んでいてすごく可愛かった。それはもう。そういう訳で添い寝をしたんだけど時々温かいとかりっちゃんの匂いとか言っていて中々悶えて眠れなかった。何だか今日のメイちゃんは甘えてくると思ってほっぺをいじろうとしたら何だか洋酒の香りがした。不思議に思って一旦抱き着くメイちゃんごと移動して居間のテーブルの方を見るとチョコレートの箱らしきものが見えた。しかも南先輩の好物のかなり洋酒が効いているのだった。まさかの酔っぱらいメイちゃんだった。この子甘え酒か…。そこからはもういつもは出さないような甘え声でこちらが照れてしまいそうな発言をひとしきり言ってからメイちゃんは夢の世界に入っていた。おかげで徹夜する羽目になった。
「うぅっ…。眠い…」
あくびしつつ横を見るとメイちゃんがプルプル震えていた。さては昨夜のことを覚えていたな。可愛かったので少しいじめてみたくなった。
「おはようメイちゃん。昨日はとてもとても「わー!わー!駄目なのです~!!」
「えぇっと…。ウサギさんは寂しいと「あー!あー!聞こえなーい聞こえなーい」
「芽衣にゃんは「りっちゃんの意地悪なのです!」
メイちゃんはいじけて布団に閉じこもってしまった。仕方ないからいつもの席にプリンをお供えして待ってみると出てきてプリンを食べていた。機嫌も直ったらしい。ちょろい…。日向は狩りに出ているらしい。達筆なメモ書きに書いてあったので椿も一緒に行ってるのだろう。
「今日はどうするのです?任務があるかもしれないから基地に待機しないとなのです」
プリンをトーストの上に乗せてメープルシロップまでかけて食べてるメイちゃんが今日の予定を聞いているがそれよりもすごく甘そうなそれが気になるんだけど…。美味しいのかな?確かに基地待機でやることもないからどうしようかな。武器の手入れは日向は平賀さんがやっているみたいだし、基地内だから買い物もコンビニエンスストアしかない。映画はプロパガンダ映画だし、訓練エリア?やめておこう。東城さんが倒れそうだ。仕方ないメイちゃんには良かったら今日の予定に付き合ってもらおうかな?
「用事で出かけるけど一緒に来る?楽しくはないだろうけど」
「行くのです!」
とりあえず家を出てメイちゃんをお姫様抱っこで抱えて今日まずやらないといけないことをしに行った。勿論能力使ってのダッシュで行くので胸元から悲鳴が聞こえるけど気にせず海面を走って海軍部に来た。途中何か撥ね飛ばしたけどまぁいっか。
「おう!死なずの!この前はえらい目にあったぜ!まさかあんなにきついとはな!死ぬかと思ったぜ!」
アフロな以外はピンピンしてる井原さんが埠頭に部下のカールを連れて釣りをしていた。目を回してるメイちゃんをゆっくり地面に降ろして歩み寄った。海軍部はほとんど制海権争いに力を使っているので進軍停止中の今は暇なのだろう。哨戒艇以外艦隊がそろってるみたいだし。とりあえず昨日撃ち込まれた対艦ミサイルを使って挨拶の為立ち上がった所の脇腹を強打してやった。信管や炸薬は抜いておいたからただの入れ物だけど井原さんは岸から海に落ちたようだ。これはカールに返しておこう。
「何すんだ!それうちの睦月に新導入された対水上アイク用ミサイルじゃじゃねぇか!そんなもん何処で手に入れた!」
「ハワイ沖・音速の物体・ミサイル。これで分かりますか?」
「アーハン、ソウイウコトデスカ」
カールは気づいたようだった。そしてカールは井原さんに説明していた。
「キノウノヨル、コマンダーガアンノウンハンノウニ、ミサイルノシケンダトイッテ、ウチコンダヤツデスヨ。タブンソレガ、ソコノミナズノコトダッタヨウデス」
「人間って水面走れるのか?」
「ミナズキハアブノーマルナカタナノデ」
井原さんはびしょびしょで海藻まで頭に乗っけながら頓珍漢なことを言っていた。殴るのが強すぎたかなぁ?すると意識を取り戻したメイちゃんが早口でまくし立ててきた。
「いきなりお姫様抱っこしたと思ったら、高速で走るし海を渡るし誰かを撥ねるし、どういうことかわからないまま海藻なのかアフロなのか分からない井原さんがいるし、足元にミサイルが転がってるし一体どういうことなのですか!りっちゃんそこに正座なのです!今回はしっかりと説明してもらうのです!りっちゃんはいつもそうなのです!小学生の頃は庭の池でカエルを養殖しようとするし、蛇を持ってきて寝てる私の上に置いたり、いじめっ子を庭に吊るすし、中学生の時は等身大の私のチョコレートをバレンタインデーの日に部屋に置いておくし、歩くとヤンキーに丁寧に挨拶されるし、りっちゃんが美術の授業で書いた私の全身像が校内に貼られてるし、そのせいで拝まれたのです!でもそのたびに全てはぐらかされたけど今回ははぐらかされないのです!さぁお話しするのです!」
「すげえや。あの死なずのが縮こまってやがる」
「メズラシイデスネ」
何故か埠頭で正座してしこたまメイちゃんに怒られた。全て心当たりがあるからぐぅの音も出ない。でも表情は可愛いから怖くはない。30分ほどしてお説教は終わったが移動は基地内のモノレールを使うことを約束させられた。こっちの方が速いのに…。
「反省したなら手をつなぐのです!」
「ハイハイ」
「よろしいのですよー♪」
今日1日はメイちゃんとのデートになるらしい。役得なのか何なのか…。ただ飛んでくる視線が若者からは殺気と羨望の混じる視線で40代の教官やベテラン隊員からは仲いい兄弟のお出かけを見る温かい視線が飛んできている。姉妹なんだけどな…。ドックタグ型の身分証でモノレールの駅に入るとメイちゃんは目を輝かせてモノレールを待っていた。
「始めてこれに乗るのです!いつもは見てるだけだったから一回のってみたかったのです~!」
何か周りが浄化されそうになっていた。さっきは死にそうだった駅員が今ではこんなに生き生きとしている。五月芽衣の力はすごいなぁ。何時の間にやらカメラマンさんがいるし。すると20代くらいのカメラマンはこちらを向いて話しかけてきた。
「どもー。レジスタンス広報課の秋雲凛です!もしかして彼氏さんですか!それは大スクープです!」
「残念ながら姉の水無月六花です」
「姉?お兄さんと聞いていたのですが?」
まぁ…。あれは家族や先輩達がからかって言ってるだけだからなぁ。
「ソースは何処からです?」
「司令と日向ちゃんと間宮ちゃんと南ちゃんですよ!」
oh!身内しかいない!司令って…。親父もふざけて言ったのか?
「すごく悪乗りしそうな身内4人ですね」
「これは大スクープです!しばらくはファンクラブから援助が入りますよ!」
ファンクラブはすごいなぁ…。そういえばメイちゃんは基本的に一人で行動するときは誰かが見守ってるようだし会員は鋼の掟があってそれが「イエス芽衣ちゃん!ノーコンタクト」というメイちゃんに接触するのはメイちゃんからじゃない限り許可されないらしい。見守るのは推奨されてるらしいけど。たまに新作の写真を撮ってもらうだけでアパレルメーカーからお金がもらえるらしい。マリアが高値で売っている気がする。
後編に続く!