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平穏と希望と望んだ今日

作者のここ好きを集めて書いていきたいと思います。

オアフ島 ヒッカム航空基地内居住区 


「全く!何処で寄り道をしてきたのです!ご飯を作ってくれるのを待っていたのです!」


帰ってきたのは夜の8時だった。いや、急いではいたんですよ。一人で走って帰ってきたからソニックムーブが発生させてきたから海軍部にはミサイルを撃たれて…。井原のおっさん後でしばく。


「自分で作ればよかったのに…」


「この身長で調味料入れに届くと思うのです?この前測ったら143・7㎝だったのです」


確かに僕でぎりぎり届く高さをメイちゃんに届くとは思えない。別に冷蔵庫内のケーキでも食べれば…。そう思いながら冷蔵庫の方を見るとメイちゃんは気づいたらしく拗ねた顔でこう答えた


「ケーキなら完食したのです!」


すると困った顔で椿が出てきた。ここで大体の予想はついた。メイちゃんも椿も日向も届かなかったのだろう。皆150センチ以下だから跳ねようが届かなかったのだろう。まぁ、日向は料理する気すらなさそうだけど。今度棚を作らないとな。そしてあれ1ホールあったんだけど。


「今の人間は大きいのじゃのう…。釜戸も良くわからんのになっておるし見様見真似ではやったのじゃがほとんど忘れておってな…」


「分かった…。今から作るから座って待ってて。日向は?」


「寝てるのじゃ。あれはどっかから取り出したお菓子を作って食べてたのぉ」


多分匂いに連れられて起きてくるだろう。しかし妹が増えたなぁ…。人見知りな優しい子と、しっかり者の子と食いしん坊でお転婆なのと。とりあえず冷蔵庫にあった鶏肉を使ってチキンステーキを作ることとした。しきりに椿が手伝おうとしてくるのが可愛いがよく考えたら中身はご先祖様なのか…。まぁ今は可愛い妹だからいいか。


「この塩と胡椒を振ればいいんじゃな…。しかし今はいいものを食べれるんじゃのう。戦時中は味噌玉とかすいとんとかおかゆだったのじゃが…。」


前の戦争ではここを攻撃後、苦戦を強いられて2年ほど食糧難だったらいいからそのことを言っているのだろう。どう説明したものか。


「今は地下に大きな畑や田んぼや家畜を育てる場所があるのですよ。だからここが攻撃されなければ大丈夫なんです」


「そういえば女子供も働いておるから人手は足りるのじゃろうが…。すごいのぉ」


椿は基礎知識は昔のままで止まっているらしく、正座や胡坐でないと落ち着かないとのことで我が家の食卓だけはちゃぶ台になった。最近日向について行って様々な新しいことを学んで楽しいそうだ。しかし生前からの趣味らしくたまに狩りに行くのだが獲物を玄関先でさばくせいで石畳がなかなか赤黒くなっている。血抜きは海でやってるらしい。そこでこの鳥がやけにでかいことに気づいた。


「そういえばこれ鶏じゃないよね?デカいし」


「よく気が付いたのぉ!七面鳥じゃ!簡単に射抜けたぞ!」


これがターキーショットってやつ?待て、射抜けた?そう思いながら居間を見ると丁寧に立てかけられた半弓が見えた。何アレ?和弓っぽいけど素材は多分カーボンだよね?


「葉月がくれたんじゃ!あれは良いぞ。かーぼんとか言う素材だから軽くて強いんじゃ!ついでにこれもくれたぞ!」


出てきたのは小刀だったが、緑色してる。カマキリ型の鎌から作ったのか…。よく切れて手入れが楽で軽くていいそうだ。


「僕はチキンステーキじゃなくてターキーステーキを作ってたのか…」


焼きあがったころに姉妹共用の寝室から日向が出てきたようだった。皿やコップまで並べて待っているようだったのできちんと盛り付けてちゃぶ台まで運んだ。


「出来たよ!召し上がれ」


ふと見るとメイちゃんは眠っていた。疲れてしまったのだろう。あんなに鴨川で基地内を駆け回って治療していたのだから当然だろう。寝室に運ぼうと手を伸ばしたら手首をかじられた。かなり強いので仕方ないから揺らして完全に目覚めるまで待って声をかけた。


「ふみゅ、歯ごたえがすごいのです…。ってりっちゃん!これはその…」


「りっちゃんステーキのお味は?」


「血なまぐさかったのです」


そりゃあここまで噛みつけばねぇ。治してから本命のターキーステーキを食べさせてあげた。意外と美味しくて驚いたら、日向がまた行こうねと言っていたから少し注意するよう伝えると、マイクと行くから大丈夫だと言っていた。流石ドンだなぁ。みんなが食べ終わるとお風呂に入ることになった。



「風呂とはこういう形になったのじゃのぅ。いい気持ちじゃ」


「ここまで広いのはあまりないけどね」


この風呂場は人数の多さによって地下に空間を掘って作り出した大浴場で銭湯が営業できるほど広いが使うのは帰って来ている時だけなのでいつもは日向の室内プールと化している。最近はリッカーズも入って来ていて大賑わいである。


「小人もいるとは面妖じゃのう」


所々にスピーカーが取り付けられていて彼らの声が聞こえる。これのせいで家族間無線は別の周波数に変えた。今では彼らの掃除ロボットにつける予定らしい。


『ほっぺを伸ばすなー』


『ただでさえ日向ちゃんにおもちゃにされて疲れてるんだー』


『ごくらくごくらく』


ワイワイガヤガヤとスピーカーから聞こえるので賑やかだが君たちはどうやってこの風呂に浮かんでいるのだろうか?よく見たら小さい浮き輪がついていた。何だかかわいい。


「疲れが取れるのですー」


「あったかいねー」


妹二人はのんびりとお風呂に浸かっていた。可愛いんだけどよく見たら少し離れて並んでいて、日向近くのリッカーズの一人が電気風呂を楽しんでいるようだ。たまに白目むいてるけど。


「しかし戦時中とは思えないのう」


「そうだね、まぁ任務が任務だし優遇されてるんだろうね」


「ほう!任務とは」


「先陣を切って戦地で敵の数を減らしたり偵察してきたりかな?」


「戦での1番大変なことじゃのう」


するとドタバタと音がして二人が風呂に入ってきた。かなり泥で汚れて髪はぼさぼさで顔が疲れていた。どうやらあの後の片づけをしてきたようだった。多少血が跳ねてるのは現場検証の時のだろう。僕の?海水で流しておいたよ。流石に血まみれだったからね。


「水無月くーん!何で先に帰っちゃったのよ!」


「うちの妹に早く会うためですかね」


「私ハワイ沖で対艦ミサイル掴んで高速で走る幽霊見たんだけどさぁ」


「僕ですね」


風呂の隅の方に連れられて先輩達にコソコソ話をされた。こういう時はあの任務の話なのだろう。そして先輩達からあの後の話を聞かされた。


「今回の戦果は2個小隊の壊滅と団体員全員の死亡を確認したわ。報酬は振り込まれるらしいから忘れずにね。しかし流石は猟犬ね、苦しむ暇なく即死だったそうよ」


「猟犬とは懐かしいですね。自警団ぶりです」


「しかし仲間を殺害するのは気が引けるねぇ。私トラウマなんだけどねぇ」


「僕もやりたくはないですよ。しかしこうなっては仕方ないですからね」


あの時からこのような依頼はなかったのだが、今回は相当司令部の癇に障ったんだろう。若い隊員程こういう事に騙されやすいからねぇ。日本方面はそういう人はやられてるから見ないけどね。


「親友を撃った人にはつらいねぇ」


「全くです」


「何を話してるのですー?」


「「何でもなーい」」


「貴方達似た者同士仲いいわね…」


伏線は回収できただろうし気楽に書くぞっ!

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