車とバイクとメカニック
引き続き日向ちゃんの遊び場巡りです。
ハワイ ヒッカム航空基地 研究所付属第1工場
「おーじさん!平賀のおーじさん!遊びに来たよー♪」
僕達3人は研究所横の工場の一つに来ていた。基地内全ての工場の長で、怖いと有名な平賀譲さんの名前を呼んでいるのはウチの日向である。でも何で、日向は変な人とばかりと仲良くなってるんだろ?平賀の親父さんと、鬼の東城さんと、マッドな葉月姐さん。仲がいいのか振り回されてるかはわからないけど。
「お嬢…。俺にも威厳ってなものがなぁ。」
「おじさん、威厳って?」
「うーん…。まぁ「偉いんだぞ!」っていうもんだな」
「そんなの元からないんだから大丈夫だよおじさん!」
「言われてるぜ!平賀の旦那!」
「こいつは傑作だ!」
「「「「「はっはっはっは!」」」」」
「うるせぇ!さっさと作業しろ!」
「へぇへぇ、やりますよ。お嬢が来た!加工機全部動かせ!」
ここの人はみんな仲いいんだな。そして日向良くお菓子食べてると思ったら。ここで発電機してためたお金かな?この反応は。
「ん?今日は随分別嬪さんを連れてるな!例のお姉ちゃん達か?」
「うん!そうだよ!ええっと。第44分隊って知ってる?」
「あぁ!これが司令部直属部隊ねぇ?葉月の姐ちゃんが言ってたが、男1人に後は可愛い姉ちゃん達だっけ。ところで何だが…」
「どうしたの?おじさん?」
「何で、男装した姉ちゃんがいるんだ?」
「わかっちゃった?」
「見りゃ分かるだろ…」
いや、こんなにすぐばれるものかな?仕方ない。自己紹介でもするかぁ。
「初めまして、水無月六花です。おっしゃる通り性別は女です。部隊内では陽動や破壊工作を担当しています。」
「嬢ちゃん…。まさかその刀は葉月の姐ちゃんから支給された奴か?」
「えぇ。そうですが…」
刀に何か思い出でもあったのかなぁ
「その刀は俺らが加工した奴だな。少し見せてくれ。やはり軽い…って!嬢ちゃん!まさかこいつが得物か?」
「はい?まぁそうですが…」
「あれと接近戦かよ…。いつの侍だ?日本兵の生まれ変わりかなんかか?」
「意外と攻撃は受け流せますし、動きも遅いですからね」
「傷だらけで刃も鈍っちまってる。手入れするから1日預かっていいか?」
「ありがとうございます」
付き添いで来たのに、武器を点検することになっちゃったな。
「そういえば、嬢ちゃん。名前は?」
「五月芽衣って言います。」
「五月ってことはお嬢の姉ちゃんか?いくつだ?」
「16です」
「16!やけにちっちゃいな」
「ちっちゃい!?…。こほん。先ほどのりっち…六花お姉さんも姉妹です」
「少し似てないが。養子か?」
「そのようなものですよ。平賀さん」
これで、解決したみたいだし。日向は何のために来たんだろう?
「そうだおじさん!日向2号を改造してほしいの!」
「お嬢な…。せめて車型にしないか?転ぶと危ないだろ?あれ」
「風を感じないと、走ってる感覚がないの!」
「WW2のイタリア人パイロットかよ…」
日向号とはいつも日向の移動手段の電動スクーターであり、安全の為自転車程度しか出ないらしいが、日向次第なんじゃないかといつも思う。そして、何故かペフペフと気の抜けるエンジン音がする。
「今度は後ろにカゴが欲しいの!椅子の下にはヘルメット入れて終わりなんだもの。」
「全く…ペフペフエンジン型モーターの次は荷物カゴかよ」
あの音わざとなんだ!そして絶妙なポンコツ改造だねそれ!そういえば日向の移動手段はこれだけなのかな?2号だから1ごうあるよね。
「そういえば日向?いつもこれで移動してるの?」
「ううん。お船とか飛行機とかあるよ」
「正しくはだな、お嬢さん方。艦長や乗組員におねだりして駆逐艦に乗ったり、ヘリコプターに引っ付いたり、輸送機に忍び込んだりと、お目付け役の隊員になる任務が1番つらいと言われるほど自由気ままに動いてるな」
「ダメ~!秘密って言ったじゃん!」
「さらに1号は豆戦車だな」
この前見たちっこいシャーマン戦車の中身日向だったのか。そして、だから隊員が走って追っかけてたのか。
「あれに乗ると風が吹かなくて夏は暑いんだもん。」
「そういうと思って付けたぞ。エアコン」
「おじさんのそういう所、大好き!」
「調子いいんだから…お嬢は」
「その暇があったら僕等の輸送機のセスナの速度かえてくれませんか?」
「嬢ちゃん何怒ってるんだい?セスナなんてウチに…まさかあのオンボロか?あの翼の生えた鰹節だろ?」
「そうですよ」
「分かった。改良してやるよ」
その後セスナにはミニガンと良いエンジンがついていた。
そのミニシャーマンとてもほしいです。