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平凡な僕と天才の君達  作者: 勇気堂悠那
プロローグ
7/17

幕間

今回は伊集院雅が主人公です。

プロローグ後日談です!

伊集院side


卒業式の翌日、絵美は姿を消した。しかし、生まれた時からずっと一緒だった俺には、これが今生の別れではないと分かっていた。

シルヴィー曰く絵美の希望進路も、このまま軍属であるらしいので、その内会うこともあるだろう。

俺達も来週から正式に軍属となる。シルヴィーを小隊長に据えた4人小隊だ。

シルヴィー、俺、ミスター、そして最後の1人が副隊長の初芝だ。

IRCに居て操縦経験者の俺と、操縦経験0の初芝。この2人が初回実技の授業で同じくらい実機を動かせた。ならその後1年経てば、どうなるのか?

初芝はあっさり俺を抜いていきやがった。まぁ座学では一応僅差で俺のが上だったのだが。

「しかし、橋本は良かったの? 初芝はあいつを追って高校中退したのでしょう?」

『実家』に挨拶に行く道中、シルヴィーが、そんな疑問をぶつけてきた。

「良かったもなにも、あいつが悪いんだろ」

免許の時もだが、橋本は軍属希望は出したのだが、今回は適性検査に落ちた。なので、橋本は軍学校とは別の義務教育外の訓練校に通う事になった。改めて1年勉強のし直しだ。

要するに今回は橋本が卒業出来なかった形だ。これには流石に初芝も呆れた顔をしていたな。

「さて、で、俺はようやく本業に勤しめるってわけだ」

IRCに通ってはいたが、俺が所属していたのは『開発科』であり、実機にはあくまでも乗れるっていうレベルだ。本物の天才である初芝には遠く及ばない。

開発部門においては俺はIRCの知識を持っている。日本軍としては、この貴重な人材である俺を手放す訳には行かないなので、特例として小隊に所属しながら、開発部門にも所属する。隊のメンツも俺が勝手気ままに融通通した。初芝は前述の橋本の件もあり、後から追加した形だ。


タクシーが実家に到着した。

院長先生達が入口で待ち構えていた。どうやら絵美から話を聞いていたらしく、卒業式の日に院長先生から連絡があり、彼女を連れて1度挨拶に来なさいと言われたのだ。

「お久しぶりです」

IRCは、その秘匿性からスカウトされてすぐ姿を隠す形になってしまったので、実に5年ぶりの実家だった。と言っても18歳を超えた俺には、ここに部屋は無いんだが。

「おかえりなさい」

院長先生の一言を皮切りに他の先生達や、後ろに控えていた弟や妹たちが次々とおかえりなさいと俺を出迎えてくれた。既に退園しているはずの弟や妹たちの姿もあった。

「あ……」

気が付くと、涙が溢れ出てきた。正直、怒られると思っていたし、怒られると思っていたから、卒業まで1度も連絡も取らなかった。そこに、不意打ちの一言だ。

「雅?」

シルヴィーやみんなの前であるにも関わらず、俺は溢れる涙を抑えられなかった。

次回から本編が始まります!

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