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平凡な僕と天才の君達  作者: 勇気堂悠那
プロローグ
3/17

プロローグ③ 実機

初投稿からだいぶかかってすいません!

プロローグまだもうちょっとだけ続きます!

さて、波乱だらけの入隊式当日も、既に今は昔。


僕達は今日から遂に実機の操縦訓練を受ける。

ここまで実に半年の日程を要した。

実は実機の操縦には『免許』が必要だったのだ。入隊式の後、教室でこの説明を受けたのだが、橋本君はショックを受けて叫んでいた。直ぐに実機に乗れると思っていたらしい。

そんな、橋本君だが、実は今日実機には乗れない。

「馬鹿な! 何故、俺が実機に関係する分野で不合格になるのだ!」

と言って、酷く落ち込んでいたが、まぁ要するに座学の試験に落ちたのだ。


「さて、本来実機の操縦訓練は5人1組で行うのだが、美木多班は1人足りないのだったな」

教官がこちらを確認する。言葉通りクラスの4チーム計20人の内で試験に落ちたのは橋本君1人だけだ。他のチームメイトは勿論伊集院君、河野さん、愛華ちゃんだ。どうやら軍学校の入校先は、このチームを作る関係からか同じ学校から5人ずつ同じ軍学校に配属されるようになっているようで、僕達のチーム以外も、それぞれ男女半々くらいで同じ学校や地区から来ているみたいだ。あと何故か僕がリーダーという事になっている。気付いたら美木多班だった。


「毎年1人は落ちる奴が居るんだが、そいつに合わせて実習期間をズラす訳にはいかないので、再試験までの1週間は私がお前達のチームに加わって実習を行う。橋本も不貞腐れていないで、きちんと内容を把握しておくように」

「うげっ」「はい!」

橋本君の返事以外にも、なんか聞こえた?

「貴様は、毎日毎日、そんなに私に構ってほしいのか? そんなに私が好きか?」

「意味わからん事言うなや」

「照れるな、少年」

.......また始まった。

伊集院君は、入隊式当日から毎日のように悪態をついては、教官といがみあっている。初めのうちは、しめしがつかないと、教官が伊集院君にペナルティを課していたのだけれど、授業の時間に支障が出る為、最近はこんな感じで教官がうまく受け流してあしらっている。

昔は、こんな性格じゃなかったんだけどなぁ? 行方不明だった3年間に、彼に何があったんだろう?


初日の訓練は試験を受けるまでの座学で習った基本動作で歩く、走る、座るの三動作をきちんとこなすだけで実に1時間以上を要した。

「初芝と伊集院は別格だな」

教官の言葉で、こちらの隊に視線が集まる。愛華ちゃんと伊集院君は乗り込んで直ぐに三動作をこなしてみせた。だけでなく、なんと二人で実機同士で相撲を取り始めたのだ。

確かに実機は力士と似たような体格ではあるけども……。昔から、この2人は何をさせてもすぐに熟す才能の塊ではあったから、僕達からしたら「あー、またこの2人は……」という感じなのだが、相撲の知識が無かったからしい教官と他のクラスメイト達はみんな呆然としていた。

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