43.リンダの決意
これで完結とさせていただきます。ありがとうございました。
私は婚約者が誰であろうとよく分からない……もういっそ魔獣狩りのプロにでもなろうかしらなんて考え始めている始末だ。それでも、そんな女でもいいから婚約、結婚したいと言う男性がいるのなら……私もそれを受け入れてもいいと考えている。そもそもこんな強い女人気がないのでは?? か弱くて守ってあげたくなる、そう、ミントのような女の子がいいじゃない!! 私が男なら間違いなくミントを好きになるわ。だいたいさ、アニメでは皆ミントを好きだったじゃない。どうしてアニメと現実でこんなに違うの!? ゲームでももちろんヒロインだから皆ミントが大好きなはずよね……うーん……私という異物が入った事でめちゃくちゃに……私のせいか……な……まずいわね~。
「あ、ジュダス会長!! ごきげんよう」
あまり人が来ない中庭。リオンはたまに見るけれど静かでいい場所なのよね。考え事をするには最高の場所だわ。会長を見るのは初めてね。
「ああ、ごきげんようリンダさん」
「ジュダス会長もここが好きなんですか??」
「そうだね、仕事で疲れた時なんかに来るかな」
「私、邪魔ですかね??」
「ははっ、そんな訳ないじゃないか。それより、隣いいかな??」
「ありがとうございます!! どうぞどうぞ」
「それじゃあ失礼する」
ジュダス会長もモテるのに婚約者いなかった気が……貴族ってだいたい婚約者いるものじゃないの?? 攻略対象ではないけれど……ん?? いや、ゲームではもしかしたら攻略対象なのかもしれないわね。分からない!! コレ、大丈夫なのかしら……はぁ。
「リンダさんも疲れているね、大丈夫??」
「あ、はい、ちょっと考え事を……」
「何か困りごと??」
「あーえっと、婚約者がいない事について」
「え!? リンダさんなら誰でも選べるでしょう」
「誰でもって……ヒロインじゃないんですから」
「ヒロイン??」
「あっ、なんでもないです」
私みたいな悪役令嬢が選び放題な訳ない。そろそろ皆ミントの魅力に気付きだすんじゃないかしら。それならそれで応援するけれど……私は誰と婚約を……。リオンが随分グイグイくるのは信じていいのか分からない。私は……リオン、好きだけれど……でもそういう意味じゃあないし、リオンを幸せにできる自信がないわ。あんなに一生懸命私に気持ちを伝えてくれる人、他にはいないけれど……あああ、私は一体どうすれば!? エイジにもまだ婚約者がいない事も心配だしね。何だか誰とも婚約する気がないって感じなのよねー。
「自分の事もそうなんですけれど義弟の事も心配で……」
「ああ、エイジ君か確かに彼も婚約していないね」
「そうなんですよー、あ、エヴァン様ごきげんよう」
「おう、会長もこんにちは」
「こっちもこんにちはー」
「エヴァン王子、デレル王子、こんにちは」
「わぁ、いっぱい来たよ……リオン王子、エイジ君、ミントさんこんにちは」
「ジュダス会長こんにちは」
「こんにちは」
「……こんにちは。リンダごきげんよう」
「こんな所で一年生生徒会勢ぞろい、リンダさんに会いに来たのかな??」
「みんなこんにちはー、会長、そんな事はないですよ。たまたまです」
こんな場所でよく揃ったなー。ビックリ。お日様が気持ちいい……。あまり悩みすぎるのもよくないのかもしれないなー。
皆と少しお話してから皆で生徒会室へ行きお仕事をこなした。あー、疲れた。
「リオン様、お仕事終わりました??」
「……うん、今……」
「そうですか、会長!!」
「ああ、いいよ。お疲れ様」
「リオン様行きましょう」
「……え、珍しいね、リンダが誘うなんて」
「お話があります!!」
「分かった……」
少しだけ歩いて学園の綺麗なバラがたくさん咲いている所に連れてきた。そう、伝えるために。
「リオン様、どうですか?? 綺麗でしょう」
「……うん。リンダの方が綺麗だけど」
「もう、またそんな!!」
こっちが恥ずかしくなる言葉に顔が熱くなる。
「リオン様毎日私にバラを贈ってくれたじゃないですか??」
「そう……だね、全然効果なかったけれど」
「アレって……今も有効ですか??」
「えっ!?」
「私、婚約者の事で悩んでいたんですが婚約者がいないと……って事じゃなくて婚約するならリオン様がいいなって、思って……へへ」
私は跪いてリオンの手を取った。
「リンダ……??」
「リオン様、私と婚約してもらえませんか?? 愛しています」
「急に……どうしたの」
「やっぱり、オモチャとして遊んでいただけですか??」
「違う!! 絶対違う。僕はリンダを愛している」
微笑んでからリオンの手の甲に口付けをした。
「これ……逆じゃないの……」
「愛を伝えるのに男も女も関係ありませんわ!!」
「そう、なのかなぁ……え、本当に僕でいいの」
赤く染まった頬がキレイなリオンが動揺している。
「こちらのセリフでわっ!! 私でいいですか??」
「僕は……何年も何年も言い続けていたよ。リンダを愛しているって」
「ふふっ、じゃあずっとお傍にいさせて下さい、リオン様」
「当然……」
二人の恋は今始まったばかり……。祝福するように白い鳥が飛び立っていった。
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