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37.高熱と記憶喪失⑥

「リンダ義姉さん、ちなみにここはリンダ義姉さんの部屋じゃないよ」

「えっ!?」


 驚いてキョロキョロと周りを見渡してから「本当だ……」と呟いた。


「えっと……ここ医務室?? 私何かあったの??」

「……二ヶ月も経ったんだよ……」

「え、リオン様、二ヶ月って??」


 皆どう説明したものかと口ごもっているようだ。二ヶ月って、何!? もしかして二ヶ月眠っていた?? いや、それなら医務室じゃなく家に連れ帰られていると思う。それになんだか皆、何かを言いにくそうにしているし誰も何も言ってくれない。ただ黙っているというか……困ってる??


「ねぇ、リンダ義姉さん、二ヶ月の記憶はあるの??」


 やっぱり眠っていた訳ではないのね……。


「あとさ、質問ばかりで悪いんだけれど……皆への贈り物に魔力込めたりした??」


 魔力……ねぇ……。


「まずあの倒れた日から二ヶ月経っているというのなら記憶はないわ。それと皆への贈り物には『癒しの魔法』を込めていたわ。そんなに強いものではないけれど皆が傷付いたりした時に私がいなくても少しでも助けになりますようにって」

「そんな……『癒しの魔法』は光魔法の中でも難しい魔法ですよ、それを物に込めるなんて!! リンダ様凄いです!!」

「……確か……治癒魔法とは違うんだよね」

「はい。すぐに発動するものではなく限界の時に……身体や心が」

「なるほどな。ありがとうなリンダ、お前のお陰で助かったよ……っていうのも変か」

「リンダ、凄いんだな」

「リンダ義姉さん、戻って来てくれてありがとう」


 ギュッとエイジに抱き締められたので背中をさすりながら心の中で何度も謝って、感謝した。


「二ヶ月も私は私じゃなかったのね、エイジ、皆、心配かけてごめんなさい」


 エイジの手は震えていてなんだかとても怖い思いをさせたんだろうと思った。ミントも嬉し泣きとはいえ泣いていたし……エヴァン様もデレル様も安心してぐったりしているようだしリオン様は意外にも涙ぐんでいるように見える……。あ……もしかして!! 前のリンダに戻っていた!? でも記憶が戻ってから戻る前になるなんて事あるの!? 記憶喪失みたいなものかしら……え、え、じゃあ私……あのアニメみたいなリンダになっていたのかしらっ。でも……それだったら……


「私、エイジやミントを……もしかして傷付けていた??」

「え……リンダ義姉さん、記憶が……」

「ないわ。全く、でも何となくそう思って」


 何となくって!! でも何て言っていいか分からない。あんな酷い事していたのなら……でも、それでも皆は諦めずに私の傍にいてくれたの。嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちがぐちゃぐちゃだ。


「エイジ、震えていたし……ミント泣いていたし……そうなのかなって。あとリオン様にも酷い事言ったのかしら……」

「……リンダ、記憶ないのに凄いね……」


 まぁアニメ見てたしねー……リンダが何を言ったり何をしてきたのかは何となく分かるのよ。もちろん全部『何となく』としか言えないんだけれど……本当に申し訳ない。


「でも……それも私なんじゃないかしら……ごめんなさい……」

「リンダ義姉さんが謝る事、ないって僕は思う」

「……戻るかなって思ってリンダの好きなケーキを持って行った事があるんだ……でも『甘い物は嫌いなんです』って言われた……あれはリンダじゃない……」

「そんな事を!? すみませんリオン様、ケーキ……食べたかったです」

「エイジの言うようにリンダが謝る事ない。リンダのお陰で戻ったわけだし……ケーキなら一緒に食べに行こう」

「おう、行こうぜ」

「俺も行く」

「……皆は来なくていい……」

「リオン、酷いな」

「ああ、仲間外れか」

「ふふっ」

「……リンダ??」

「いつもの皆だって思って、嬉しくて」

「リンダ様、私達はいつでもリンダ様の味方です!!」

「うん、そうだよ」

「ありがとう。それにしても私のお陰って何ですか?? リオン様」


 私のせいでめちゃくちゃにしていたのに記憶がない間に私が何かしたのかしら??


「さっき言っていた『癒しの力』がたぶん発動したんだよ……皆がリンダから貰った物が光りだして……その光をリンダに当てた。そしたら戻った……」

「そんな事が……そういう力もあるんですね」

「まぁ突然記憶なくなるとかそんなある訳じゃないからな」

「初めは戸惑ったけど信じていたぞ、リンダ」

「私も、信じていましたリンダ様」

「僕もだよ、リンダ義姉さん。ありがとう素敵な贈り物」

「……そういえばリンダ僕との婚約を受け入れるって言っていたよ……」


 えええー!? 何言っているのよリンダ!!


「お前『いや、言ってない』とか言っていただろう」

「リオンが断っていたな」

「……ちょっと余計な事、言わないで……」

「ふふっ、あはははっ!! リオン様らしいですね」

「リンダ……やっぱり全然違う」

「何がですか??」

「笑顔が、全然違うんだよ……あんな傲慢な笑顔リンダの笑顔じゃない……」


 ああ~分かるわ~……あの笑顔ね、アニメで観ていたね。私二ヶ月もあんな顔していたのね。

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