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23.授業と魔獣と魔法①

 確か今日の授業は魔法で魔獣を倒すのよね。それぞれの属性を個々に使えるようになったとはいえ本当に危険になった時は自信がない……また虹色の魔法を放ってしまうかもしれない。まぁ、授業なので大丈夫だとは思うけれど、魔獣討伐の授業は結構な頻度であるのだ。今までも何度か危ない事もあったと聞いた事もある、その時私は必ず無双するでしょう……自分で言うのもなんですけれど私は一番強い!! そう、強いのだ!! コレを知っているのは子どもの頃一緒にいたエイジだけ、エイジには内緒にしておいてもらっている。


「魔獣討伐楽しみだね、リンダ義姉さん」

「ええ、不安はあるけれど楽しみだわ」

「あの時のリンダ義姉さん、また見たいなぁ」

「エイジはこんな私怖くないの??」

「怖い訳ないよ……それよりも物凄く綺麗だったから。かっこよかったし!!」

「ふふっ、エイジは本当に可愛いわね」

「リンダ義姉さん、僕だってもう十五なんだよ」

「ごめんなさい、嫌だったかしら??」

「嫌……じゃないけれど……男として見て欲しいから」


 私の義弟の成長を見るのは楽しい。確かにエイジの見た目はもう可愛いとは言えない、女生徒にも人気があるし、かっこいいの方が合っているでしょう。エイジの人気は……全くとは言えないでしょうけれど公爵家という事ではないように見える。


「エイジは人気あるじゃない……私なんて公爵令嬢なのに、ふぅ……何故かしら」

「そりゃあ王子様三人に愛されている女性に声をかけるなんて出来ないでしょう……それに僕だって……」

「え??」

「なんでもないっ!!」

「?? そう??」

「リンダ義姉さんは人気あるよ」

「ありがとう、エイジ」


 優しい義弟がいて私は幸せね。

 授業は学園から少し離れた森の中で行われる。皆が揃っている事を確認すると先生が「それでは二人一組に」と皆に伝えた。


「エイジ、一緒にいいかしら??」


 やっぱり他の方と組むのは不安だ。たいした魔獣は出ないようだけれど過去には生徒では倒せない魔獣が出た事もあると聞いた事がある。


「もちろんだよ!!」

「ありがとう、じゃあ行きましょう!!」


 しばらく魔獣を探しながらうろうろしていたのですが……


「エヴァン様、デレル様、リオン様、ミント……二人一組で魔獣を倒すのですよ?? なんで着いて来るんですか!!」

「俺らも二人一組になっている。なぁデレル」

「ああ、たまたま今六人になっているだけだな」

「……エイジ、リンダと組むなんて……ずるい、ずるいずるい」

「皆さんがこっちに行こうと、着いてきたらリンダ様とエイジ様が……すみません」

「ミントが謝る事はないけれど……まったく、王子様方は……」

「イェレンさんも大変だね」

「あっ、いえ、でも……リンダ様とご一緒出来るのは嬉しいと言いますかっ!!」


 ああ、ミントまで一緒に来たかったのね。これじゃあこれ以上は怒るに怒れないわ。


「まぁ一応二人一組にはなっているから……大丈夫でしょうけれど」


 これがバレて赤点とか嫌よ……。


「それにしてもよく見つけられましたね、僕達の事」

「本当よ」

「……着いて、来ただけ」


 ええ!? どうしてよミントと二人きりになれるチャンスだったのでは?? 分からない……。


「はぁ~……それは仕方ありませんわね」


 私は考える事を諦めた。


 ゴゴゴッ!!


「地面が揺れてるぞ!!」


 バキィッ!!


「……木が……」

「来たな、魔獣」

「ここには全ての魔法が揃っていますわ。大丈夫です!!」


 しばらく木々が踏みつけられる音がした後その姿が私達の前に現れた。


「アレは……闇属性の魔獣、ミント!!」

「はい、出来ます!!」

「頼んだぜ、ミント」

「はい。光よ!!」


 これが……ミントの魔法、なんて綺麗……私も光魔法は一応使える。でもやっぱりレベルが違う、ミントは本当に女神様なんだ……ヒロイン!! 凄い!! 魔獣は倒れ込んでからさらさらと砂になって消えた。


「ハッ!! また来ますわ!! 皆さん!!」

「大丈夫だ」

「おう」

「……リンダを、守る」

「リンダ義姉さんは弱くないですよ……リオン様」

「私もまだ大丈夫です」

「あの魔獣……光……と、闇!? 二つ持った魔獣はでないはずでは!?」

「リンダ様」

「ええ、一緒にいきましょうミント」

「光よ!!」

「闇よ!!」


 魔獣は苦しそうな声を少しあげただけで倒れる事はなかった。嘘でしょう、皆の力でいけるかしら!? でもこの魔獣何だか普通じゃない……。


「皆!!」

「やってみよう、大丈夫だ」


 全員で魔法を放ったのに倒れない……どうしてよぉぉぉぉ!? そしてついにミントが膝をついてしまった。そうよね、これからもっと強くなるけれど今はまだ一年生……アレを……出すしか……くぅぅぅ。


「リンダ義姉さん……」

「ええ、仕方ないわ」

「ちょっと待って、もう一度……リオン様、手伝ってくれますか??」


 確かに、氷魔法と水魔法は相性がいい。氷魔法は氷と同時に冷気も出すから水魔法の水を凍らせてさらに強い氷を作り出すことが出来る。


「……当然だ、リンダを守る為なら何でもする……」

「じゃあいきますよ」

「……ああ」

「水よ!!」

「氷よ……」


 あんなに凄い氷がぶっささったのに……生きているわ……やっぱり私が……


「皆、下がっていて」


 驚く皆の視線を受けながら私は前に出た。

読んで下さりありがとうございます。


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