表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/43

22.ミントの初めてのお茶会

 リンダ様はどうして平民の私にこんなに優しくしてくれるのだろう。今だって誘ってくれた……初めてのお茶会に。私の手を取り、笑顔を向けてくれる本当にお綺麗で可愛らしい方……リンダ様。初めは本当は警戒していた……失礼過ぎて今ではとても申し訳なくなるし後悔している。


「今日は生徒会もお休みだしお茶会日和ね」


 嬉しそうに話すリンダ様、なんてお可愛い!! それは皆さん好きになってしまいますよね。私もリンダ様の事大好きですから。でもどうして誰とも婚約していらっしゃらないのかは少し気になる……皆さんはリンダ様目当てでしょうからギリギリまで、いえ、もしかするとリンダ様意外とは婚約しないおつもりなのかもしれないですね。


「ねぇ、ミントは恋愛に興味は??」

「ええっ!?」

「ちょっと、リンダ義姉さん、僕等もいるところでそんな……」

「そもそもお前、恋愛に興味ないだろう」

「エヴァン様!! 何を言うのですか。そんな事ないですわっ」

「……誰、どこの、誰……リンダが好きな人……」

「おい、リオンすげー怖い顔になっているぞ」


 確かに……デレル様の言う通りリオン様の背後に黒いオーラが見えます!!


「というかリンダは俺達の事どう思ってるんだよ……」

「デレル様、直球すぎませんかぁ、リンダ義姉さんの気持ちは……僕も知りたいですけれど」


 私までドキドキしてきました。リンダ様は何とお答えに……でも……この『何言ってんの』顔は何でしょう……まさかとは思いますけれど皆さんのお気持ちに気付いていないとかは……


「何を言っているんですか?? 私は皆のオモチャでしょう?? まあ流石に今はお友達のカテゴリーには入れてくれているんじゃないかと思っていますけれど~」


 その瞬間私も含めて全員が深い溜息を吐いた。でも……


「私は皆の事大好き」


 と、花のような笑顔で言ったリンダ様に釘付けになってしまった。ずっとずっとこの方といたいと初めて思った瞬間だった。


「ミント、顔赤……というか皆赤いけれど大丈夫ですか?? 暑いんですか??」


 皆さん釘付けになったり目を泳がせたりして真っ赤なまま固まってしまっている。流石リンダ様です!! でもそうですね……皆様のこの反応、リンダ様はとてもとっても鈍感!! なのですね。なんとなくは感じていましたけれどまさかここまでとは思いませんでした。私の気持ちもどうすればこのお方に届くのでしょうか、今からとても楽しみです。一人ぼっちだった私、お友達が出来たと騙された私……そんな私がやっと見つけた光。


「リンダ様、私もお慕いしております」

「ありがとうミント、ふふっ」

「俺も、リンダの事愛しているぞ」

「なっ!? エヴァン……何、突然……僕の、リンダだよ」

「あー、でも俺も好きだけど」

「なんか皆さん『この流れなら言える』みたいに思っていませんか!? リンダ義姉さんを一番愛しているのは僕なのに!!」

「カテゴリーはお友達でもやっぱりオモチャなんですね!! 私、もう慣れたので面白くないかもしれませんよ!! ふふふ、私の勝ち、ですかね。エイジは本当にいい子ね、私も愛しているわ」


 この方は何を言っているんでしょう……皆さんが少し可哀想です。きっと今までもこんな感じだったのでしょうね。確か……本格的に仲良くなったのは十一歳の時だと聞きました。それまではほぼお会いする事はなかったと。ほぼ四年コレ、なんですね……。エイジ様なんか完全に義弟としか見られていない……私、涙がでそうです。でもそうですね、私のこの気持ちが何なのか考える時間はまだありそうです。少し安心してしまうのは秘密にしておきます。


「お前は一体何を言っているんだ」


 あ、私と同じ考えなのですねエヴァン様。心底呆れた顔をしていらっしゃる。


「え?? 別におかしな事を言ったつもりはありませんけれど」

「もう……あまり時間、ないのに……」


 そうですよね、王族や貴族の方はすでに婚約者がいるのが普通。少し焦り始めているのですね、断られるのならまだしも適当に流されてしまうから。


「時間??」

「何でもないよ……リンダ」


 呆れたり怒ったりしても皆さんがリンダ様を溺愛しておられる事、しっかり伝わりました。入学時から気付いてはいましたがこれほどだとは。


「あの、リンダ様」

「どうしたの?? ミント」

「十一歳の頃リオン様が百本のバラを贈ったというのは本当なんですか??」

「あ、え、ええ。しかもいっぺんにじゃないわ、一日一本毎日、つまり百日間バラを持って来たのですわ」

「まあ」

「……別に、普通じゃない??」

「普通じゃありませんよリオン様っ!! しかも朝から来られるので私寝不足になったんですよ!?」


 もう何をしてもリンダ様には伝わる気がしませんね。それにしてもリオン様……鋼のメンタルでしょうか。素晴らしいです、見習いたいですね!! 私はまだ心が弱い、すぐに傷付くしこんな学園去りたいとずっと思っていました。でもリンダ様に出会えた、こうしてお友達だと言って私に眩しい笑顔を向けてくれる。もう絶対逃げたいなんて思わない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ