表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/43

15.学園~ヒロイン登場~

 今日から学園に入る私はその学園の前で立ち止まっていた。


「どうしたの?? リンダ義姉さん」


 怖いのよ。ヒロインに会ってしまうのも、その他もろもろが!! 出来れば会わずに学園生活を終えたい……けれどそれは絶対無理。何故ならおそらく同じ生徒会に入るはずだから……。アニメではそこからリンダのイジメが本格的になっていく。

 この学園は十五歳から十八歳までの三年間。この国アランヘルタでは十五歳で成人になるのでそれからのお勉強やお仕事のやり方を学ぶ場所、まあ婚約者がまだいない人なんかは婚約者を探している事もあるみたい。


「だ、大丈夫よエイジ、い、い、行きましょうか」

「えっと……本当に大丈夫??」


 エイジが心配そうに顔を覗き込んでくる。同じくらいの背丈だったのに今は十センチほどエイジの方が背が高い。あんなに可愛かったのにどんどん大人の男性へと成長してくのね。今でも可愛いけれど!!


「おい、そんな所に突っ立って何しているんだ??」

「……やった、リンダだ。リンダに会えた」

「おはよう、お前達も今来たのか?? これからよろしくな」


 アニメではここで王子達に会うのはヒロインなのにどうなっているのかしら!? あ、わ、私が会ってしまったらどうなるの――。ヒロインが来る!? 今!?

 キョロキョロと挙動不審になっているとエヴァンが「大丈夫か」と頭を優しくたたいてきた。これが噂の『頭ぽんぽん』!! いやそんな事を考えている場合ではない。けれど前世では女子高生だったのよ、いろいろ聞いていたんだもの、彼氏どころか恋すらした事ないけれどね。ふふっ、ふふふ、はぁ。


「おはようございます。エヴァン様、デレル様、リオン様」

「緊張でもしているのか??」

「ああ、そうなのか?? 珍しいな」

「おはよう、僕が……一緒に行こう、か??」

「リオン様!! 大丈夫です、僕がいますので」


 いつもの皆だわ、なんか安心する……これで安心するなんて私は自分で思っている以上に緊張しているのね。

 あ……あ、あー……嘘、ヒロイン、ミント・イェレン!! 通り過ぎちゃうわよ!? 大丈夫なの!? アニメではここでエヴァンと話すイベントがあった。今回の入学での平民は彼女だけだ、それに興味を持ったエヴァンが話し掛ける。まずいまずい~。


「あっ、あの!! お、おはよう」

「えっ……」


 思わず声を掛けてしまったのでミントが立ち止まって不思議そうな顔をしている。


「あっ、急にごめんなさい。ひっ、光の魔法の子だって思ったらつい声を……」


 苦しいか!?


「あ、ありがとうございます……その、おはようございます」

「私、リンダ・アッカー。よろしくね」


 よろしくしてどうするのよ!!


「ミント・イェレンと申します……その、嬉しいです。よろしくお願いします」


 何よ、いい子じゃない!! ヒロインなだけあってもちろん優しい子だけれど悪役令嬢とは仲良くならない。当然の事。こんな捻じ曲げて……私の命は……終わった??

 それにしても、か、か、可愛いわね。金色に輝く瞳の美少女、生で見るとアニメで見ていた時となんだか全然違う。ハッ!! 王子達もエイジもポカンとしている。もう惚れちゃったの!? まあいいのだけれど、オモチャの役目も終わりか。それにしてもこんな一瞬で四人の男性の心を掴むなんて凄まじい魅力のヒロインね。一目惚れ……これがそうなのね……。


「あ、紹介しますわ。第一王子エヴァン様、第二王子デレル様、第三王子リオン様、そして私の義弟エイジです」

「ありがとうございます。あの……ミント・イェレンと申します。私は平民なのですがよろしくお願いします」


 本当によろしくしたいのか!? と思うほどおどおどしてしまっている。まぁこんなにいっぺんに会ってしまうのは焦るわよね。王子三人に公爵家の義姉弟なんて……。平民の子は一生会うことなく生きていく方が当然多い。


「……やっぱり、リンダ、素敵な女性……」

「リオン様、もう気を遣わなくてよいのですよ」

「……??」

「よろしくね、イェレンさん。僕はエイジ・アッカーだけれどリンダ義姉さんがいるからエイジって呼んでよ」


 わあ、エイジいいわね、この数年ですっかり大人になって!!


「はい、エイジ様。ありがとうございます」


 ミントもちょっと緊張が抜けてきたみたい。良かった。


「じゃあ行きましょうか。まずは生徒会の発表見に行きましょうよ」

「ああ、そうするか」


 エヴァンも私の提案に頷いてくれて、皆も続いてくれた。ここでは学園に入る前にテストを受けてその上位者が生徒会に入るのだ。アニメではこのメンバーと二年生、三年生、だったはず……私がちゃんと出来ていればのお話ですけれど。

 生徒会メンバー発表が張り出されている掲示板の前は人が群がっていた。けれど見えないほどではない。


「やっぱり……」

「え?? どうされましたかアッカー様」

「ああ、私もリンダでいいわよ」

「へっ!? あ、えっと、ではお言葉に甘えて」


 ふふっ、可愛い。ん?? なんだかエイジの時と反応が違うような。まぁいいか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ