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14.悪役令嬢は嫌われている~お茶会~

 確か今日のお茶会の御令嬢はクラリス・ハカミエス……クラリスは確か確かー……そう、エヴァン様へのアピールが凄い御令嬢!! エイジ目当てではなかったのね。でも他の御令嬢の目はたくさんエイジに注がれている、あながち間違いという訳ではないんだろう。侯爵家だし婚約者としてはいいと思うんだけれどエヴァン様は全く興味ないようだ。こんな私というオモチャで遊んでいたら婚期を逃しますわよ。王子が婚期を逃すとか笑えないわ。

 それにしても……やっぱり嫌われているわね、遠巻きに私を見てコソコソ何かを言っている。エイジが私から離れなくて近付けないから怒っているのかしら……。


「エイジ、私ケーキ食べてくるからエイジは他の御令嬢とお話でも」

「え、僕リンダ義姉さんと……」

「いいからいいから、ね」

「分かった……」


 遠目でエイジを見ているとやっぱり群がっている!! 御令嬢が!! ヒロインと結ばれなかった場合の事を考えておかないとね、エイジの為に……うん、うん……このケーキ美味しい。


「リンダ」

「むぐっ!! エヴァン様!! ごきげんよう」

「リンダ……久しぶり」

「リオン様、ですからそんなに久しぶりではありません」

「よぉリンダ」

「ごきげんよう、デレル様。こんなに王子様が集まっていて大丈夫ですの??」


 私が大丈夫じゃない!!


「ああ、今日はリンダに会いに来ただけだからな」

「エ、エヴァン様……どうかその辺で……」


 クラリスの視線が怖い。


「リンダ様、先程はあまりお話出来ず失礼しました」


 話しかけてきた!! 笑っているけれど目が笑ってないのよ。


「いえ、そのー……あっ、エヴァン様、ほら、クラリス様とお話されては??」

「何故だ??」

「今日の主役はクラリス様ですわ」


 コソコソ耳打ちする。それも気に入らないのかどんどん怖い顔になるクラリス。


「エヴァン、リンダには……僕がいるから、離れても大丈夫……」

「俺もいる」

「お前等……チッ」


 仕方なさそうにエヴァンはクラリスと話し始めた、が、あんなにつまらなそうにして!! 女性に対して王子が!! まあ三人とも王子っぽくないものね。


「お前、今失礼な事考えなかったか??」

「へっ!? デレル様の気のせいですわ」

「……僕は、リンダの考えている事が……どんなでも、いい」

「リオン様」

「でも、僕以外の男の事は……嫌かな」


 顔が熱いぃぃぃぃ!! 本当に慣れないわ、いつもいつもリオンは!!


「俺の事だけ考えていてもいいんだぜ」

「もう!! デレル様まで!!」

「あっははは!! 本当に面白いなお前は」

「リンダは……可愛いし綺麗だし楽しいし優しいし――」

「ストーップ!! ストップですわ、リオン様!! 恥ずかしいですっ」


 ああもう、なんなの……。


「リンダ義姉さん」

「あら、御令嬢達は??」

「デレル様とリオン様が見えたので心配で……」

「何で俺達がいたら心配になるんだよ!!」

「……ホント、それ……」

「心配いらないわよ、エイジ」

「僕がっ、心配だから」

「そ、そう??」


 うーん、まあ私はいいんだけれどねー。エイジには素敵な人を見つけて欲しいしデレルやリオン、エヴァンにだって幸せになって欲しい。こんなオモチャに構っている暇が!! あるならば!!

 そういえば……皆の事ばかり考えていたけれど私も例外ではないのよね……。


「婚約者、かぁ~……」


 なんとなく声に出てしまった言葉。


「リ、リンダ義姉さん婚約するの!?」

「……ついに、僕と」

「いや……意外と俺だったり」

「俺だろ」

「エヴァン!! いつの間に」

「リンダの婚約の話なんて放っておけないだろう」

「エヴァン……風魔法で、聴いていた……??」

「変態じみやがって」

「僕だってリンダ義姉さんと婚約出来ない訳じゃありませんから!!」

「というか俺達意外とは考えないのか?? お前等」


 エヴァンの言葉にサッと青ざめる三人。どうしてこんなに焦っているの……誰が婚約者でも関係ないでしょう……ハッ!! そ、そ、そ……そんなにオモチャを失うのが嫌なのっ!? エイジの場合は私がブラコンすぎてエイジもちょっとシスコン気味なのよね。私のせいで変な事に……でも、嫌じゃないけれど。


「コホン、私に婚約者はいなければその予定もまだありません。残念ながら!!」


 とりあえず騒ぎを収めるために伝える。


「リオン……様??」


 嬉しそうな、悲しそうな、そんな表情で私の頬を撫でる。


「どうしたのですか」

「婚約者がいなくて、残念に思っているなら、僕と……」


 お茶会の場にキャーキャーと黄色い声とショックを受けている御令嬢達の悲痛な声が広がる。


「ダ、駄目……駄目ですリオン様!! リンダ義姉さんにそんな気は!!」


 うーん……リオンは婚約が面倒なのかもしれないわね、それでオモチャならたいして構わなくてもいいし丁度いい、と。ただ周りの声が気になるわね。リオンの評価が下がりでもしたら……。


『どうしてリオン様が……』

『前からそういう噂は聞いておりましたけれど』

『まさか本気なんて事は』

『そんな訳ありませんわ』

『公爵令嬢だからってだけでしょう』

『それにしてもあんな性格の方と婚約なんて……』

『リオン様も趣味が悪いですわね』


「リオン様を悪く言わないで!! 言いたい事があるなら私に言いなさい!!」

「リンダ……」


 あーーー!! やってしまった!! でも後悔はしないわ。私のお友達を侮辱するのは許さないんだから。

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