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ルドルフと雪の城  作者: 有明翔太郎
ネーデルラント編
8/10

夢の舞踏会

 サスベルトが用意した湖の島には、別荘が現れたのです。その別荘の中でルドルフとクルース休暇を楽しんでいました。クルースがキッチンでディナーを作りながらルドルフに振る舞うようにお食事を作っています。王女であるクルースの得意料理は、スパゲティ、肉のステーキ、絶品のスーツパフェなど客人をもてなす為に、母親から教わった料理術を駆使しています。ルドルフが椅子に座って待っているとクルースが作った料理が運ばれて来ました。


「ルドルフ様、どうぞ、料理を作りましたから召し上がってください。」


「おおクルース、ありがとう!君1人で作ったのかい!凄いなぁ。」


クルースが着席すると、ルドルフとクルースは言いました。


「「頂きます!!」」


クルースは早速自分が作ったカルボナーラのパスタを食べました。カルボナーラが口いっぱいに広がります。ルドルフもカルボナーラを食べ始めました。


「なんて美味しんだ。茹でたてのパスタに、卵黄が混じったパスタソース。君の作るパスタはとても美味しい。最高だよ。」


「そう言ってもらえるとありがたいですわ。私も食べたけど美味しいですわね。あの、ルドルフ様、、いやルドルフって呼んで良いかしら。歳も同い年だし、」


「是非。僕は君と友達になりたいんだ。だから、改めて宜しくクルース。」


「ルドルフ宜しくね。私、あなたみたいな素敵なお友達が出来て嬉しい。昔、私が学校に通っていた頃は、私の父の政治のせいでいじめられたの。お陰で誰もお友達になってくれた方はいなかったわ。」


「いじめられていた?そんなに辛い過去があったのかい?」


 クルースの幼少期の思い出は嫌な記憶しかありませんでした。クルースの父の政治で国は荒廃してしまいました。そしてクルースは小学校で酷いいじめを受けたのです。

いじめっ子はクルースが身につけていた高級衣服を泥まみれにしました。


「あんたの父親がさ、酷い政治するせいでうちらまでくそ貧乏になってんのよ。ねえ、なんとか言えよ。

ゴミダメがよ!寄生虫!アニサキスがよ!」


いじめっ子のメアリーはクルースを蹴り飛ばしました。そして殴り飛ばすと抵抗出来ないクルースに冷たい水を掛けたのです。

クルースは弱り果てていました。しかし必死の思いで答えました。


「私の父のせいでこうなってしまったのなら、それは申し訳ありません。でも、私は姫です。私がいじめられる資格なんかない!!」


「ごちゃごちゃうるせえんだよ!ああ?お前にいじめられる資格なんかないだ?王族が図に乗ってんじゃねえぞ!お前の父親が私らの税金絞れるだけ搾り取って、独り占めしたせいだろうがよ!!そのせいであたしの両親は餓死したんだよ!!!お前の父親があたしの家族を奪ったんだ!!!」


いじめっ子のメアリーはクルースのカバンから教科書を奪うと、ビリビリに破き、ゴミ箱に捨てました。酷いいじめを行う事でメアリーは自分の日頃のストレスをぶつけていました。その結果クルースは学校に行けなくなり、王宮に籠る日が続いたのです。


ルドルフはベッドで寝て横になっていたのです。だがしばらくするとルドルフは異変に気がつ来ました。

気がつくと、ルドルフはネルディアラ湖の前の湖畔にいたのです。そこにクルースの姿はありませんでした。ルドルフは、クルースを探しました。


「クルース、どこにいるんだ!この世界は、一体どこなんだ?」


その時ネルディアラ湖のボートを漕いで1人の少女が現れました。美しい金髪を持つネコの女の子です。ルドルフの前に現れたその少女はルドルフに話し掛けて来たのです。


「貴方はだーれ?」


「君こそ何者なんだ?昼間、この湖に居なかっただろう。君はこのネーデルランドの住人なのか?」


「そうよ。あの湿原の先にあるお屋敷に住んでいるのよ。貴方は、不思議な力を持っているのね。早くしないと潮が満ちてしまうわ。あなたを舞踏会に誘いに来たの?今夜、私は舞踏会で踊るお相手を探していたの。あなたも一緒に来る?」


「僕は、君が言うその舞踏会に参加できるのかい?



「来て、一緒に行きましょう!!」


ルドルフはボートに乗せられて少女が住んでいるという屋敷へと案内されました。


「私、貴方の事を知りたいの。貴方の秘密を教えて。

貴方の家族の事とか。」


「僕はスノールーツの王子であるルドルフだ。家族は母親と父親がいるよ。父は厳しい人だった。僕に様々な教養を教えてくれた。父は王であるだけでなく偉大なる魔法使いだよ。」


「そうなのね。じゃあ私の秘密を話すね。私はジェニー。

そこのガーラ屋敷に住んでいるのよ。お父さんとお母さんはよく出かけていて家にいないの。怖い怖い、召使いがいてね、私に意地悪ばかりするの。私が好きなのはピクニックよ。お花の妖精さん達が、お花畑に連れて行って一緒に遊んでくれるの。皆んな素敵な素敵なお友達よ。今夜は私のお家に案内してあげる。」


「そうか、君は、ガーラ屋敷に住んでいるのか。僕は遠慮しておくよ。それに帰らなきゃ行けない場所もある。」


「大丈夫、私について来て!さあ、捕まって!!!」


ジェニーと名乗った猫の少女はボートを漕ぐとボートはガーラ屋敷に到着しました。目の前には綺麗にライトアップされた屋敷が見えました。その中には、貴族達が沢山集まり、舞踏会を開いています。ルドルフはその不思議な光景に目が追いつきませんでした。


「おや、皆さん、可愛い私の娘が帰って来たようです。

それに客人もお連れしたのかな?」


「パパ、ルドルフよ。今日、お友達になったの。王子様なんだって。」


話し始めるのは、ジェニーの父親でしょうか。お金持ちの貴族の金髪の猫の男です。ジェニーの父は、ルドルフの前に立つと、挨拶をしました。


「初めまして、私の娘のお友達になってくれてありがとう。

今日は楽しい舞踏会を行っています。是非参加して下さいね。」


「初めまして、ルドルフと申します。」


すると、ジェニーはドレスに着替えると、ルドルフの手を取りました。そして、屋敷にいるピアノ奏者とアコーディオン奏者、トランペット奏者が演奏を始めるとジェニーは、ルドルフと一緒にダンスを踊りました。ルドルフがジェニーの手を上に取りながら、ジェニーは身体を回転させます。ルドルフもゆったりとジェニーに合わせながらダンスを踊り始めます。


「貴方ってダンスもお上手なのね、素敵。私、待っていたの。こうやってダンスをするとね、気持ちもとてもハッピーになるのね。」


「ダンスは社交辞令として教わった。僕にとって、1番の嗜みさ。」


ダンスを終えるとジェニーはルドルフを連れてお屋敷の自分の寝室へと案内しました。階段を登って、寝室へ行くとその寝室からは美しい星が見えたのです。


「お嬢様、、ジェニー!!また勝手に客人を連れ込んで、我が一家では禁じられているのですよ。自分の寝室に連れ込むなんて、」


「まあ意地悪ばあやだわ。逃げるわよ。ルドルフ!!」


そういうとジェニーはベッドにかけてある毛布を老家政婦にかけました。老家政婦は、怒り始めます。ルドルフを連れて階段を降りるとジェニーはお屋敷のパーティ会場の方まで行きました。ルドルフは言います。


「あの家政婦の事を君は相当嫌っているんだね。」


「だっていつも厳しくて、私に嫌がらせばかりするの。私をナマズの餌にしてやるっていつも言いつけるのよ。ねえ、最後にね、とっておきの場所に連れて行ってあげる。」


そう言うとジェニーは、ルドルフを連れてお屋敷の外へ出ました。そこはテラスのような場所です。下には湖の水がテラスのライトによって美しく光出しています。そして花火が打ち上がりました。ルドルフは花火を見ながら言いました。


「綺麗な、花火だね。君がとっておきと言った場所が分かったよ。」


「私もルドルフに会えて良かったわ。じゃあ、またあなたに会えるかしら?」


そう言うと、ジェニーの姿が消えていきます。そしてお屋敷はぐるぐるして消えて行くと、はっとルドルフは目を覚ましました。時間はまだ夜中です。ルドルフは夢を見ていたのでした。


「夢だったのか?あのジェニーって少女は一体?それにガーラ屋敷っていうのは?」


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