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兄の婚約解消による支払うべき代償  作者: 美麗


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番外編 その後の話 6

22歳になる頃、私とジェイドは結婚式を挙げた。

この世界では行き遅れと言われる年齢。

それを理由に領地での結婚式を強行した。

ジェイドも両親もみんな笑って許してくれた。

お祖父様とお兄様は泣きながら喜んでくれた。

出席してくださった方には申し訳なかったけれども、式後の立食パーティーで美味しい料理を楽しんで喜んで帰っていかれたから大丈夫そう。


それからはジェイドと一緒にお父様に領地経営を学びながら穏やかに過ごしている。

その中でも妾妃様に何とか満足していただけるような商品開発も忘れない。

この世界には甜菜によく似た植物があった。これを見つけた事が大きかった。


ある日のお茶会でルナリアから領地の寒い地域に大根に似ているけど、あまり食材に向かない植物の相談を受けた。

ノーチェ子爵夫妻からも許可をもらい子爵領から取り寄せたそれは、どう見ても甜菜だった。

それからはノーチェ子爵家も巻き込んで砂糖作りが始まった。私にもそこまで詳しい専門知識はなかったが、前世の貧乏知識を総動員して協力した。

確か、キレイにあらって切って煮出すだったはず。その後煮汁を煮詰めていく。煮詰めた煮汁を冷やして結晶化させるだったかな。

はじめは上手にアクを取り除けず、う…ってなってしまった。それでも感じられる甘みに他の人たちは大喜び。

ここから先は専門家たちにお願いしていくことになった。これから始まる新しい食文化にノーチェ子爵家の名前もあがりそう。


そんなこんなで忙しさが落ち着いた頃、私の妊娠が分かった。23歳になる少し前の冬の日だった。


父も母も喜んでくれた。特に父はそのことも踏まえてもうしばらく当主を続けてくれるつもりだったそうだ。ジェイドも喜んでくれて、私の身体を気遣うのに忙しい。当主補佐としてお父様の手伝いも積極的にしてくれている。本当に頼りになる人だ。

そして、兄。

泣きすぎだから、もう。


そして、この春にはルナリアたちが学園に入学する。


❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁


入学したルナリアが困ったことになっていることになかなか気がつかなかった。

私がちょうど悪阻が酷く起き上がるのも辛い頃、だから分からなかった。

私の体調が落ち着いたあたりで、ソーニャから連絡があった。クラスがAクラスになったことでクラスから元平民と言われたりすることはなかったのは良かった。勉強を二人とも頑張っていたからね。

でも、ランチルームね。

あり得ない。

声かけて、どうするつもりなのかしら。学生時代の思い出?何のつもりなの。

結局、同じAクラスの令嬢が助けてくれたみたい。ノーチェ子爵家はオランジェット家の派閥でもあるのでお礼をしなければね。

素敵なお嬢様がいてくれて良かったわ。


それから…

声をかけてきていた子息たちのことは調べてもらった。それぞれの家には嫌みをオブラートに包んだお手紙に今後の付き合い方を考える旨を付け加えて送っておいた。

オランジェット家とノーチェ子爵家で何かの事業提携をしているらしいことはちょうど噂になっていた頃だったのだ。令息たちはきっと厳しく指導されたことだろう。


これで少しは安心だ。


でも、長期休みで挨拶にきてくれたルナリア。年の近い学園の男子生徒たちが嫌になったみたい。積極的に助けてくれた令息もいなかったみたい。

可哀想だとは思うが、お兄様のことをやけに聞いていたけど…まさかね…

ちょうどいたお兄様にもグイグイ近くで話してる。

お兄様もにこやかにルナリアの話を聞いてはいるけど、気がついてないわね。

ルナリアのあの時のあれ、まだ熱が冷めてなかったのね。

どうしよう。

12歳差かぁ。

めっちゃ可愛くて良い子なのよね。何ならお兄様にもったいないくらい。

だから、もちろん応援しちゃうよね。ジェイドに相談しよ。

お父様とお母様にもお話して縁談待ってもらおう。


お兄様もルナリア可愛がっているもんね。

きっと、幸せになれるよ、お兄様。




同じ、アスターテ皇国物語の

「私の初恋の貴方様へ、届きますように」

の、裏話になります。


次で完結します。

来週金曜日の19時に更新予定です。

終われるか不安ですが、頑張って書きます。

よろしくお願いします。

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