番外編 その後の話 3
オランジェット領にあるふわふわパンの評判が順調に広まっている。近隣の領地からもわざわざ買いに来る人も出始めているよう。
やっぱりみんな美味しいものが食べたいのね。
領内のパン屋も少しずつ増えている。
孤児院出身者もそろそろ従業員として雇うこともできそう。そうなれば、孤児たちの今後の見通しも立てやすくなるはず。
今いる孤児たちもより一層頑張ろうと思える未来が開けそうです。
でも、そんなオランジェット領の利益を妬んで盗もうとする者が現れたとの連絡が入ったの。
もちろん、領地の治安を守るために騎士による巡回は行っていたけどそれだけではなく弱かったのね。一番立場の弱い孤児院を狙ってくるなんて。
許せることでは、ない。
幸い巡回していたお兄様たちが間に合って事なきを得たけど、どうしてくれよう。しかも、パン作りのレシピを盗もうとしていたみたい。
とりあえず、この盗っ人たちは厳罰に処します。そして、同じことが起こらないように領内に自警団的な組織作りを行おう。もちろん、お兄様にも協力してもらってね。
何だかカッコよかったみたいだもんね、お兄様。
お兄様がカッコよく現れてくれたおかげで、孤児院の子どもたちのトラウマはなかったみたい。
良かったよ。
ちょうどルナリアも孤児院に帰ってたみたいだから余計心配してしまったのよ。11歳になったルナリアは私から見ても蕾のような美少女。
変な輩に目をつけられたら堪らないよ。
ルナリアは助けてくれたお兄様にちょっと恋心を抱いたみたい。まぁ、12歳年上なんて憧れで終わるよね。
お兄様も、
「間に合って、良かった。」
なんて笑って、子どもたちに爽やかヒーロームーブしてくれちゃってたしね。これでもしかしたら兵士になりないと思う子どもがいてくれたら良いかもね。
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領館の侍女見習いとして、所作や貴族の基本知識を身につけてきたルナリア。
本人もなんでこんなに勉強するのか不思議そうにはしてるみたい。でも、学ぶのは嫌いじゃないみたい。
それは良かった。
もちろんルナリアのことだけではなく、パン作りも改良を重ねている。ピザを参考にした惣菜パン。
まずはトマトソース。
トマトにニンニク玉ねぎと調味料。焦がさないように丁寧に丁寧に作業をすすめる。
焦らない。だって、絶対美味しいものができるから。
このピザパンは大当たり。
酸味が苦手な人もいると思ったんだけど、それより食べたい人が多かった。めちゃくちゃ好評。
それならと、お兄様にも手伝ってもらってみんなで作って売り出していった。
毎日毎日、大忙し。
オランジェット領の噂が広がっていく。
この噂を聞きつけてついには皇城からの招待状が届いた。その頃、
ついにルナリアの身元が判明した。
それは、本当に偶然が重なっていた。
ルナリアの父親は特に身元を隠していたわけではなかったよう。ただ、勘当されているから助けを求めなかったみたい。
そして働いていた商家では父親の身元を知っていた先代が亡くなってしまった。だから誰もルナリアや父親の身元を確認していなかっただけらしい。
貴族の方でも、勘当した先代が亡くなりやっと行方を探そうとして今ようやく商家に問い合わせたところだったらしい。
やはり、ルナリアは貴族の血筋であったのだ。
もうすぐルナリアは12歳。これから勉強しても学園入学には間に合いそう。
もう少し間違いないかノーチェ子爵家とも確認してから、彼女に話をしなければね。
身元が分かって良かった。本当に最近ルナリア可愛くなりすぎて、とても平民には見えないんだもの。侍女たちも素直なルナリアが可愛くて仕方ないみたい。
これからの話が上手くまとまると良いな。
同じ、アスターテ皇国物語の
「私の初恋の貴方様へ、届きますように」
の、裏話になります。
しばらくお付き合いください。
多分、毎週金曜日の19時に更新予定です。
頑張って書きます。
よろしくお願いします




