番外編 その後の話 1
セシカ=オランジェットです。
あれから私とジェイドは無事結婚し、オランジェット侯爵家で幸せに暮らしています。
婚約中からジェイドはお父様の執務を手伝いにきてくれていました。人当たりの良いジェイドは私の家族とも上手く付き合ってくれています。
穏やかな幸せ、とても良いですよね。
恥ずかしながら、前世でわりと生活に追われていまして誰かとお付き合いしたことなかったんですよね。働いてからも、仕事を覚えるのに結構必死でね。
母や近所の人たちと過ごした時間は大切なもの。
でも、彼氏とか作ってみたかったなぁ。
なんて思いながらの、ジェイドとの婚約。
真面目な人なので、甘い言葉なんてのはあんまりないけどね。私だけを見て、私のために何かをしてもらえるのって嬉しいものですね。
真っ赤になりながら差し出されるプレゼント。
少しぎこちないエスコート。
真剣に私を見てくれる彼の目。
色味は確かに地味だけど、前世基準で言えばかなりのイケメンさんだよ。
そのイケメンに大切にしてもらえるなんて、めっちゃ幸せです。
今世は今世でいろいろ大変だったけど、素敵な人に出会えて良かった。
結婚式、大号泣だったお兄様。
もう、泣きすぎなんだからね。
あーあ
そんなお兄様にも、幸せが訪れますように。
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なんて、確かに思ったけどさ。
いや、思ったんだよねあの子ヒロインなんじゃないかとはね。
しばらく前の話にはなるんだけど、説明させてください。
オランジェット領にあるとある孤児院。
そこにふわふわパン作成のお願いの話に行ったら、いたのよヒロインが。
何言ってるのってなるよね。それはそうだ。
前世で流行ってたのよ。そう言う小説。
せっかくお嬢様口調でまとめようと思ったのにな。
やっぱり無理。だから、この調子で言わせてね。
前世では、異世界転生的な物語が流行っていてね。
そのヒロインが何故かピンクブロンドらしいの。
ピンクブロンドってどんなもの?ってスマホで調べたからね。
その上、彼女は守りたくなるような可憐な容姿ってやつなのよね。
しかもちょっと潤んだエメラルドの瞳。
これは、ヒロインだって思いましたのよ。
そっから私、大慌てよ。
もし、前世の記憶どおりなら多分貴族の血を引いてるから調べなきゃいけない。
頭がお花畑にならないように教育を何とか受けさせないといけない。
そして、ふわふわパンも作らなきゃなんだもの。
もちろん、実際はにこやかに指示して確認したぐらいではあるけどね。
それでも結構大変だったのよ。
それにしても、良かった。
孤児院で勉強させようと思って準備してて。
私、良い仕事してました。
でも、テンパって疑われてないよね。
そんなこんなで、孤児院お勉強計画が発動しました。
さり気なく読み書きがこれから先の生活には必要になることを孤児院の院長先生にお話しまして、お勉強開始です。
みんなが忙しくなるとは思うけど、絶対これから役に立つから頑張って。
でも、孤児を馬鹿にするような教師では困るしね。
うんうん考えてたら、お祖父様が知り合いを紹介してくださったの。もともと貴族の家庭教師をしてたけど、いろいろあって辞めた方……
いろんな貴族がいるしね。
お会いしたけど、穏やかで優しそうな男性でした。
とりあえず、問題が一つ解決しました。
そしてね、それから……
続きは次のお話でさせてくださいね。
同じ、アスターテ皇国物語の
「私の初恋の貴方様へ、届きますように」
の、裏話になります。
しばらくお付き合いください。
多分、毎週金曜日の19時に更新予定です。
頑張って書きます。
よろしくお願いします。




