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兄の婚約解消による支払うべき代償  作者: 美麗


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14/20

閑話 妾妃マリン

妾妃とはいえ、自分が皇妃様の侍女も兼任することは譲れない。もちろん、娘は可愛い。


可愛いけれども、これだけは辞めるつもりはない。


皇女でもあるマリアーナは私だけでなく、皇妃様からも愛されて育った。

申し分ない娘ではある。


だが、何となく前世の記憶があるマリアーナは自分の容姿に危機感を持った。

それが、鬘と認識阻害込みの眼鏡着用である。

それは、親である私の目から見てもやりすぎで別人誕生だった。


なんてこと。



しかも、この容姿になってから結んだ婚約者との仲も良くないという。

もちろん、約束を守らない相手が悪い。

でも、マリアーナに悪いところがないとも言えない。



そこからの、婚約破棄騒動。

相手のフリードには腹がたった。

だが、前世の物語のようにこんなことで処刑なんて考えられない。

これには、マリアーナも同じ考えだ。


結局、後継者変更とフリードの領地での再教育で話はまとまった。


これからオランジェット家は大変になる。

他人事ではあるが、同情した。



❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁


それから5年近く。

マリアーナにはいろいろあった。

(それはまたの機会に)


それが落ち着い頃、妙に美味しいものが地方から流行ってきた。

柔らかいふわふわなパン。

果物を混ぜ込んだ、優しい甘み。

これ、絶対美味しいやつだ。


皇妃様にも協力してもらって、出どころを探しだした。

それがまさかの、オランジェット家なんて。


しかも後継者変更で嫡女となった

セシカ゠オランジェット

フリードの妹

その

彼女が考え出したという。


興味を持って見守った。


それからも、次々に美味しいものがオランジェット家から売り出された。


でも、これって


まさか 前世の?


確信は持てないなぁ。


一度、会ってみたい。


そう思って


これまでのことを皇妃様に相談し


小さなお茶会を開くことになった。


さて


どんなことになるんだろう。





お読み頂きありがとうございます。

また、明日の19時に更新します。

ブクマと評価★★★★★で応援していただけると嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

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> それが、鬘と認識阻害込みの眼鏡着用である。 > それは、親である私の目から見てもやりすぎで別人誕生だった。 > しかも、この容姿になってから結んだ婚約者との仲も良くないという。 > もちろん、約束…
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