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破却の新世  作者: Y
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プロローグ


 二〇三〇年、地球を分断するタイムスリップが発生した。西はグリニッジ子午線、東は日付変更線を大まかな境界線として、アメリカ大陸側の半球に百年後の未来が突如出現した。


 時間の断裂は、太平洋プレートに大規模な地殻変動を引き起こした。地震と津波により首都東京は壊滅し、小笠原諸島や四国、紀伊半島などが水没した。


 ヨーロッパでは、イギリスとフランスを直撃し、国土のほとんどが瓦礫や焦土と化した。両国は統治機能を放棄し、暫定的に欧州委員会の管理下に入った。


 もはやアメリカ合衆国も、カナダも中南米諸国も存在しない。アメリカ大陸は、“テラ”と呼ばれる単一国家の支配下にあった。



 言い換えればこうだ。


 今から百年後の二一三〇年、アメリカ大陸に生存した人類は、ユーラシア大陸の歴史に介入するため、ひいては一世紀に渡って地球の歴史を改変するため、大陸ごと過去に遡った。


 その目的は不明だが、早い段階で一つ明らかになったことがある。未来人たちは日本とヨーロッパの文明を消滅すべきものとみなしている。



 二〇三一年、“テラ”からのミサイル攻撃が始まった。標的はすべての軍事施設だった。


 執拗な飽和攻撃により、まず核ミサイルなどの戦略兵器とミサイル防衛システム、偵察衛星などの情報収集網が壊滅した。


 次いで、陸海空のあらゆる戦力が潰された。潜航中の潜水艦もしらみつぶしに撃沈された。


 圧倒的な軍事力の前になすすべもなかったのである。


 そして、“入植”という侵略が始まった。


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