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小悪魔な君へ

作者: 高谷咲希

一目惚れだったんだ。


「まことくん」


俺の名前を呼ぶ君が、とんでもなくかわいいのは。

惚れた弱みというのだろうか。

顔も声も、全てが愛おしくて。


「まことくんに会えてよかった」


君が笑ってくれることが、本当に嬉しくて。

ついバカやってしまうのだけど。

そんな俺でも、君は好きになってくれるのかな?


「会いたいな」


そう言われたら、どこへだって飛んでいってしまう。

ああ、やっぱり、君には勝てそうにないな。


「そーゆーとこ、好きだよ?」


この好きが、俺の好きとは違うんだって。

わかっていても、胸は高鳴るし、期待してしまう。


ああ、小悪魔な君へ。

俺はきっと、君から抜け出せないだろう。

きっとずっと、君に夢中なままだ。

だからさ、少しでいいから、俺のことを見てくれよ。

そしてあわよくば、俺に夢中になってくれ。


「まことくん、ありがとう」


俺はずっと、君を待っているから。

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