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1ー2. 作戦会議1

 『冒険者になろう』と冗談半分で言ったと思ったが、セルは結構本気ぽかった。

そんなセルを見て私はなんだか嬉しいなった。

 望んだこととはいえ、本当に転生するなんて思いもしなかった。死んで目が覚めたら異世界に飛ばされてたんだ。

右も左も分からない中、その世界に自分と同じ転生者がいることをどれだけ心強く思ったのか。

その上、同じ野望を持つとなれば嬉しくもなるものだ。

 その後も地球(ていうか日本)の文化や技術の素晴らしさについて盛り上がっていたらいつのまにか10時を回っていた。

高校生の時は遅いと感じたりしない時間だが、今は9歳のこどもだ。ホントはもっと語っていたかったが、身体が受け付けなかったので渋々部屋に戻ることにした。

 「明日もこの時間に会議をしよう。真面目にな。」

とだけ告げて。


 セルとの約束は夜に8時からなので、それまでこの世界にはについて調べることにした。

いつもならセルの側近として側に付いてなくてはならないのだが、今日は侯爵様の仕事について行ったようなので、暇になってしまったのだ。

 そもそも、異界について知らないまま会議をしても意味がないし図書館にでも行ってこっちの情報を集めることにした。

 街に出てみると魔物や妖、妖精、霊など新鮮な者ばかりだ。マジで異世界に転生してしまったんだなと、改めて実感したのであった。


 調べ物を終え、侯爵家の使用人棟にある自室にて異界の情報をノートにまとめることにした。成果は上々だと思う。

 10時に侯爵家のを出て、3時に図書館から出た。侯爵家から図書館までは1時間弱で、行き帰りで2時間。合計3時間ほどで調べ物をしたことになる。算数の文章題のような表現になってしまったが、三時間でこれほど調べ上げた褒めて欲しいくらいだ。

 どれくらいだよってか?フッフッフ。それでは教えてあげようではないかー!


 世界はどうやら5つの世界に分かれているらしい。

 

 一つ。

 魔界:魔物、悪魔の世界。(種族多数)


 2つ。

 妖魔界:妖怪、妖の世界。(種族多数)

 

 3つ。

 霊界:怨霊、死霊の世界。(ほぼ同じ存在)


 4つ。

 妖精界:妖精、精霊の世界。(支配者)

 

 5つ。

 多種族共存世界(異界):魔界、妖魔界、霊界、妖精界から集ったさまざまな種族の暮らす世界。

 

 の5つだ。噂程度にだが、天界という神々の世界があるとか無いとかも聞いたな。

ちなみにローレン侯爵家は異界中心都市シルヴェア(首都)にあるみたいだ。ローレン一家は妖の一族らしい(何の種族かは分からない)。

 ローレン侯爵はいわゆる平和主義というヤツで全種族(5つの世界)の共存を望んでおられるのだ。コレは賛成かな。平和が1番!

 後は、それぞれの世界に1人ずつ王がいるとか、どことどこが敵対してるとか、今は必要のない情報なのでいったんふせとこう。

 あと大切なのは〜、などと整理していたら会議の時間になってしまっていた。(ご飯は適当に済ませた。)


 セルの部屋に行くと、暖かく迎えて入れてくれた。セルのお付きの執事が部屋から出ていくとセルは急に血相を変えて話し始めた。

「おい、やばいことが分かった。マジやばいって!?」

「何が?」

「アレだよアレ、この世界があーで、こんな感じ?マジガチ!」

「アレって何だよ?落ち着けって。」

ここまでテンパってるなら多分やばいのだろうけど、語彙力失うのはやめて欲しかった。ホントに分からん。

「落ち着けねーんだよ!?なんかこの世界、乙女ゲー世界と結構ハードなファンタジー世界をごっちゃ混ぜにした世界らしいんだよ!」

「らしいって。誰から聞いたんだよ?私ら以外にも転生者がいてその人がこのせかいをしってるとか?」

「違う。」

じゃあなんだよ!夢のお告げってか?

「俺も信じられねーんだけどさ、メガネのお告げなんだよ!」

わぁお、予想の斜め上いかれたかな。ちょっと悔しいなー、、、じゃないよ!?馬鹿だとは思っていたがまさかこれほどとはな。 

「お前、、。病院、、行くか?」

憐れみの目で見てやった。

「その目で俺を見るな。俺も信じられてないんだよ!拒絶する前に一度全部聞けって!」

うん。と一応頷いておいたが、、お前が信じてないってメガネ何者だよ。とりあえず全部聞くことにした。


 セルの話によると、転生した時手に握られていたのが例のお告げメガネだったらしい。

一度目のお告げは私が母に連れられて、セルの部屋を出た直後だったらしい。手に握られていたメガネが急に動き出して、セルにメガネが掛かったらしい。地味にホラーだよ。お告げの内容はこう。

『はじめまして、鑑定眼のスキルを物理化したメガネだよ!唯一無二の君の味方だよ!必要な時にかけてね!ずっとかけてても良いんだよ!』

とのこと。声ではないが、メガネに表示されるらしい。メガネを掛けている本人しか見えない点は良いとこだと思う。

実にお喋りなメガネだこと。

 2度目お告げはこの会議の直前だったらしい。セルが心の中で(ここはどういう仕組みの世界なんだ!実際に存在するのか?)と考えた時にメガネが再び掛かったのだ。ここで告げられたのが乙女ゲー世界が何とやらという、さっきの内容だったらしい。すぐさっきならセルがめっちゃテンパってたのも納得だ。

 やはりとてつもなく胡散臭いので信じるかどうかは別だが。

「やっぱり信じられねーか?」

「すぐには無理だな。」

「そうか、、」

セルは、しゅん、、と叱られた子犬みたいにショゲてしまった。なんだよ、私が冷たいヤツみたいじゃんかよ。

 あ、

「それなら私を鑑定してみろよ。内容次第では信じられるかもしれないだろ?」

「おぉ、いいなそれ!当たってたらメガネのこと信じろよ!」

めっちゃメガネのこと気にってんじゃん。

そういうと、セルは自分でメガネをかけて私の鑑定結果を読み上げ始めた。鑑定早いな。


『リティス・アーチャー 9歳 妖精の一族 風の加護 

 母と父は純潔の妖精だが、精力より霊力の方が大きいと思われる』

 霊力や精力について詳しくはわからないないが、メガネの言ってることが事実であれば正常範囲内ではないのだろう。ひとまず続きを聞くことにした。

  『それぞれの属性の力の数値 魔:2 妖:3

   精:30 霊:測定不可。1000以上…   』


  『乙女ゲーム世界でのリティスの立ち位置……』

  

         〈主人公〉


それぞれの属性の数値とありますが。平均は、自分の世界能力数値・・25〜50。他世界の能力数値・・1〜5。です。これを踏まえるとリティスの精力数値(自分の世界の能力)は低めですね、、。読んで下さりありがとうございます!少しでも面白いなって思ってくれたら評価してくれると嬉しいです!

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