プロローグ まだ見ぬ世界を親友と
「っ......」
「これがあいつの見た世界だったのか...」
その日、荒れ果てた荒野の中一人の男が死んだ。
「ふぁーー。ねみぃ。」
俺は一条 千祐。いつもこんな一人ごとを言いながらいつものように教室に入る高校二年。
「そうだろ?な?俺はやっぱり凄いよな?」
教室の真ん中では、金持ちでイケメンで勉強も出来る。いわゆるクラスカースト上位といわれる赤頭 双一郎がいつものように威張っていた。
「....」
「.........」
黙れと言わんばかりに睨んでいたやつと赤頭の目があった。カオスとはこういう事なのだと叩き込まれた気がした。
「っよ。何朝から暗い顔してんだ?知祐。」
「朝だから暗いんだよ。優。」
こいつは詩紅 優俺の親友だ。
「そいやーハゲ谷が呼んでたぞ。」
ハゲ谷とは俺たちのクラスの担任の無学谷先生ハゲてるからハゲ谷なんてあだ名が生徒の間で流行った。
「どうせ、また知祐に運ばせようとしてんじゃないの?」
「だろうね。」
「お前お人好しだもんな。」
「え?そうなの?」
「自覚無しかー。これは重傷そうだ。」
おいおい。ボケを殺すな。俺の渾身のボケを
「まぁ行ってくるかな。どうせ行かなかったら『なんで来なかったんだムキー』って怒られるだけだし。んじゃそういうことで。」
「暇だから俺も一緒に行くわ。それでハゲ谷に知祐をこき使うなと言ってやる。」
「別に言わなくていいけど...」
先生の頼み事引き受けてたらなんだかんだ信頼得られて大学入試で推薦してくれやすくなるからやってるってとこあるし、世に言う内申点稼ぎってやつだな。
読んでいただきありがとうございます。作者のまりもです。まだまだ新米作家の小説でしたが楽しんで頂けたでしょうか?よければ「いいね」押して頂けるとモチベーションに繋がります。これからの知祐君もよろしく!!