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第五百四十一話 お巡りさんを呼ばれました

 テレビ局での階段ダッシュでは息を切らしていた綱木だが、歩いて上る分には全く問題ないようだ。

 立ち止まる事なく4階に到達し、さて生霊の本体が住む部屋へ、と足を踏み出した。

 そこで、後ろに鈴音達の気配がない事に気付く。

 どうしたのかと階段を覗き込めば、1人と1体と1柱が揃って踊り場で足を止め、何かを考え込んでいた。

「鈴音さん?」

 綱木が声を掛けると、全員が顔を上げ微妙な表情になる。


「これ、かなり強力な結界や思いますけど、通って大丈夫ですかね?前に大嶽課長の結界壊したから心配で」

「わざとじゃないよぉ?走って突っ込んだだけだしぃ」

 ねー、と顔を見合わせる鈴音と黄泉醜女。

 魔王サタンと初めて遭遇した悪魔女子事件の際に、ふたりでやらかし大嶽をいじけさせたのだ。

 そんな前科持ち達を横目に、茨木童子は茨木童子で困り顔をしている。

「結界て神と人はともかく、悪鬼は通さへんっすよねフツー。妖力出してへんし騙されてくれるっすかね……?けど地獄の鬼には見抜かれたしなぁ。いや迷い家の結界は通れたんやし行けるか……?あれは迷い家に呼ばれて行ったんやから別か」

 人の目で茨木童子の正体を見抜くのはまず無理だが、結界も同じように騙せるのか分からず悩んでいるのだ。


 4階に上がらないそれぞれの理由を聞いて、綱木は目を閉じて唸る。

 取り敢えず、茨木童子の心配は理解出来た。

 人が張った結界なのだから、妖怪は通れないだろうと考えるのは自然だ。

 おかしいのは鈴音と黄泉醜女である。

 どんな状況に陥ったら、味方の結界を破壊する事になるのか。しかし今それを聞いた所で意味はない。尋ねるべきは別にある。

「えー……と。鈴音さんらが壊した大嶽の結界、どんな種類やった?」

「種類?え、ツシコさん分かります?」

「さぁねぇー?何も考えずに突っ込んじゃったしぃ、覚えてないわぁー」

 ダメダメだ。

 諦めた綱木はスマートフォンを取り出し、中島へ電話を掛けた。


「ああもしもし?ゴメンやけど、階段とこだけ結界外してくれ。茨木童子が通られへんの忘れとった」

『え、伝説のクセに結界通れないとか冗談っしょ?』

「冗談言う程ヒマちゃう」

『ちょ小川っち、俺らの結界って伝説の悪鬼弾くっぽい』

 遠くから『最強じゃないですか!』という声が聞こえる。

「待て、ちゃうぞ……」

『やっふー最強ー!』

「せやから違……て、切れた。人の話はちゃんと聞けっちゅうねん」

 どうしようかと眉間に皺を寄せた綱木が踊り場へ視線をやると、明らかに悪巧みしている顔の鈴音が見えた。


「伝説を敵に回したらどないなるか、今の内に教えといた方がええんちゃいます?変な勘違いは命取りですし」

 猫の耳が電話の声を拾ったのか、と綱木は遠い目になる。

「あー……、でも」

「念の為、この近辺の重要な施設に偉い人の結界張っといて頂いて。大人やのにヤンチャかましてる困ったさんに、お灸を据えましょ。ヤンチャやの腕白やのが許されるんは子供だけです」

「ハイ」

 笑顔が怖い。

 これ逆らったらダメなやつだ、と判断した綱木は素直に頷き、今度は大嶽に電話を掛け事情を説明した。

 大嶽はすっとぼけた男だが、馬鹿ではない。

 もし茨木童子を怒らせたらどうなるか、自身が悪鬼の子孫なのもあって特に理解している。

関東(こっち)には活発に動く大妖怪が今の所いないから、ちょっとたるんでるのかもしれないねえ」

 そう溜息交じりに笑うと、各所に連絡するから暫し待てと告げ一旦通話を終わらせた。


 3分後に綱木のスマートフォンが鳴り、妖力でも神力でも出してヨシの許可が下りる。

 それを鈴音達に伝えつつ、注意を付け加えた。

「職員に対する抜き打ちの訓練やいう事にしたらしいわ。ただ、加減は必要やで。影響ないやろけど、一応宮内庁には連絡入れたし、国に関わる施設やら病院やら学校やらはこっちで守るけど、住宅は無理やから。壊さんとってよ?」

「分かりました」

 鈴音が頷き、黄泉醜女は首を傾げる。

「さっきの子達がチョーシ乗ってんの?」

「はい。茨木が結界通られへんいう綱木さんの言葉を、ええように勘違いしたみたいですね。伝説の茨木童子でも自分らの結界は壊されへん、て」

「……は?」

 片眉を上げた茨木童子の口から零れる重低音。

 綱木が『バラしたらアカンがな』と青褪めている。


「せやから、早い内に教えたげよ?危ないやん、そんな勘違いしたままこの仕事続けたら」

「そっすね」

 酒呑童子の仇である英雄の名を聞いた時のように、茨木童子の目はギラギラしていた。

 それを見た鈴音は悪い笑みを浮かべる。

「こらこら、そんな苛ついたらアカンて。知らん顔で妖力ちょびっとだけ出して、相手をギャフン言わすんがカッコエエんやんか。いかにもラスボス酒呑童子の右腕いう感じで」

「おお……!」

 目がギラギラからキラキラに変わった。

「英雄でもない人にキレて本気出す奴はダサいで、小物や小物。あんたは超大物の弟分で大物やねんから、小指の先だけで余裕勝ちして見せな」

「うっす!そういや兄貴も『下っ端はほっとけ』て言うてたっすわ!さすが(あね)さんや」

「うんうん。下のもんは、ホンマに怖いヤツほどパッと見フツー、て知らんからね。酒呑童子はその辺をよう分かっとって、あんまり虐めたら可哀相や思たんやろね」

「そうっすよね!兄貴はカッコエエなあ」

 キレかけていた伝説の悪鬼が、すっかりニコニコ笑顔のご機嫌さんである。

 綱木はポカンとし、黄泉醜女は『こっちこそ子犬系大型犬じゃん』と大笑いだ。


「ほな、サクッとやってまおか。間違いを修正して、ついでに部屋で寝てる生霊の本体も起こそ」

 4階を指した鈴音の口角が片方だけ上がる。

 ついでだとか言っているが、もしや本当の目的はそっちなのでは、と半眼になる綱木をよそに、大きく頷く茨木童子。

「こんぐらいの結界やったらー……」

 結界を突付いてそう言うと、彼の中では弱めの妖力を放出した。

 以前、鈴音と一緒に訪れた合同庁舎前で、『茨木童子である証を示せ』と言われて出した妖力より、若干強い程度だ。

 それでも、人に化けて謎の澱を捜索中の烏天狗達が街のあちこちでギョッとし、やはり震度1の揺れが起こり、重ね掛けされた結界はパリンと音を立てて砕け散った。

 その数秒後、血相を変えた中島と小川が階段を駆け上がってくる。


「な、なに今の物凄い妖力!」

「茨木童子ですか!?」

 踊り場を鈴音達が占拠している為、階段の途中で足を止めそう叫ぶ2人。

 そんな彼らを見下ろして、鈴音が首を傾げた。

「物凄い妖力?茨木が妖力ちょびっと出しただけですけど……。え、ツシコさん、今のんそんな強かったですか?」

「いんや?ちょびっとだったよぉー?だって千年生きた鬼が本気出したらぁ、妖力霊力吸い取る系の結界とか御札みたいなのがなきゃ、この辺に居る子達みんな失神しちゃうって!キャハハハハハ!」

 神は妖怪を過大評価したりしないので、黄泉醜女がそう言うならそれが事実だ。

「ちょびっ……と」

「あれで……?」

 中島も小川も只々呆然としている。

 やれやれと溜息を吐いた綱木は、階段を少し下りて手すりから身を乗り出し、2人へ声を掛けた。


「俺が言葉足らずやったんも悪いけどな、人の話はちゃんと最後まで聞け?」

 どういう事だと見上げる2人。

「茨木童子が結界通られへんいうんは方便や」

「えぇー、なにそれー」

「多分通れるやろ、人に化けてる時は完璧に妖力消しとるし。実の所は茨木童子がどうとかやのうて、鈴音さんと黄泉醜女がフツーに通っただけで結界壊した過去がある言うから、そないならんように道を拵えて貰お思ただけなんや」

 綱木の暴露話に中島は目が点だ。

「だったらそう言えばいいんじゃん?」

「そうか?茨木童子が通られへん、言われたら悪鬼やしな、で済むけども。鈴音さんと黄泉醜女が通られへんねん結界壊れるから、言われたらどない思う?なんで?てなるやろ?説明しよ思ても無理やし俺も。それやったら茨木童子が、て言うといた方が話が早い」

「あー……、それはそうかー」

 肩をすくめた綱木から鈴音へ視線を移し、中島も小川も困惑している。


「そんな目で見られても。しゃあないやないですか、勝手に壊れるんですもん。綱木さんは結界の種類を気にしてはったから、ひょっとしたら相性悪いのがあるんかもしれませんけど。そんな事より、ちゃんと自覚しはりました?伝説ナメたら危ないて」

 呆れ顔の鈴音に問われ、2人はサッと目を逸らした。

「あれ?まだ勝てる思てます?あんな足の小指の爪ぐらいの妖力を、物凄い妖力や言うたのに?ほんなら接近戦の本気モードとやり合いますか?どっかの呪術師は持ち堪えましたよ、不動明王の御札に霊力通した上で、数秒間だけですけど」

「不動明王に頼って数秒!?マジか……」

「生身でどうにかなる相手じゃないですね……」

 2人の反応を見て、不動明王の御札はそんなに凄い代物だったのか、と内心驚きつつも、顔には出さず鈴音は頷く。

「英雄達が酒呑童子に勝てたんは、毒で弱らした上に集団で襲い掛かったからですよ。その手はもう使われへんし、千年経って強さマシマシですからね茨木童子。課長クラスがそれこそ集団で掛かってやっと、いうとこちゃいます?」

 鈴音の戦力分析に、黄泉醜女が『そんな感じー』と笑い、茨木童子はやんのかオラオラな視線を向けた。


「うぅ……、悪かったって。これからはちゃんと話聞くし」

「右に同じです。もっと技術も磨かないと」

 がっくりと肩を落とす中島と小川を、綱木が珍しそうに眺めている。

「いつまで続くか見ものやな」

「人はそう簡単に変わりませんもんね。ま、茨木に限らず、大妖怪キレささんかったら何でもええです。それより早よ生霊の本体んとこ行きましょ、もう起きてる筈」

「そうやった。ほな2人共、また結界張っといてな」

「……へーい」

「了解」

 さっさと階段を上り始めた鈴音達と、指示を残してそれに続く綱木を見送り、中島と小川は大きな溜息を吐いた。

「なーなー、綱木父より怖い猫神様の神使、何歳(いくつ)?」

「さあ……、私よりは下だと思いますけど、見た目的に」

「中身俺より上なんじゃね?人生2周目とか」

「中島さんが子供っぽ過ぎる説を採用します」

「えー」

 なんとも不毛な会話を交わしつつ、2人は再び結界を張る。茨木童子は無理でも、生霊の本体の暴走くらいは抑えられるように。



 一方の鈴音達は、目的の部屋の前にきていた。

 部屋の主は妖力を感知して起きているだろうが、インターフォンを鳴らしても出てくれるかどうかは分からない。一人暮らしの若い女性は、見知らぬ相手に対し居留守を使うのが普通だ。

 どうやって扉を開けさせるのかな、と見守る鈴音の前で、綱木は躊躇いなくインターフォンのボタンを押す。

「おはようございます。厚生労働省からきました、綱木と申します。茶谷雷斗(ちゃたにらいと)さんの件でお話があります」

 鈴音と茨木童子が『誰』と黄泉醜女を見やり、黄泉醜女が『彼氏の名前』とヒソヒソ答えた。

 すると、ドアガードをした状態で扉が開き、女性の顔がチラリと覗く。

「何の話ですか」

 聞こえた声はか細く、睡蓮に向かって奇声交じりに吠えていたそれとは全く違った。顔色や肌艶は良くないし、目にも疲れが見える。

 やはり夜な夜な生霊を出しているせいで、碌に眠れていないようだ。

 そんな姿を気にする様子もなく、綱木は淡々と告げた。


「あなたが、彼の恋人である睡蓮さんを(おそ)てるんで、やめさせて欲しいと相談を受けまして」

「はあ!?な、何ですかそれ」

 見開いた目に怒りを宿し、女性は動揺している。

 対する綱木は冷静だ。

「事実を言うたまでです。嘘や思うんでしたら、一緒に彼の事務所へ確かめに行きますか?」

「行……きませんよ。何なんですか、誰かと間違えてますよね。私そのナントカさんと関わりはないので」

「ナントカさんいうんは、どっちの事ですか」

「どっちもです!どっちも知りません!」

 叫ぶという程ではないが強めにそう言うと、女性は扉を閉めようとした。

 それを阻むため綱木が隙間へ靴を挟み込むより先に、黄泉醜女が扉に指先を掛けて引っ張る。

 途端に扉はドアガードいっぱいまで開き、女性の力ではビクともしなくなった。


「な、なに、動かない……!」

 動揺する女性を覗き込み、黄泉醜女が笑う。

「寝るなー!寝たら死ぬぞー!」

「えっ!?」

 聞き覚えのある台詞に顔を上げた女性は、黄泉醜女の服装を見て眉を顰めた。

 貫頭衣に裳という格好は何かのコスプレのようだし、何より裸足なのがおかしい。

「あ、やっぱアタシの姿は見てなかったんだねぇー」

「何の事ですか」

「あんたが生霊出してたからぁ、戻すの手伝ってあげたんだってばぁ。覚えてないのー?」

 あっけらかんと言う黄泉醜女を、女性は不審者と認定したようだ。

「帰って下さい。警察呼びますよ」

「どぉぞぉー?ヤバい子だと思われるの、あんただけどねぇ」

 楽しげに笑う不審な女と、同じく不審な男。

 うっかり扉を開けた事を後悔しながら、女性は奥へ引っ込み110番通報をした。


「おー、ホンマに呼んだで警察。ここに()ったらぶつかってまうから、こっちに避けとこ」

「うっす、壁と同化するんすね」

 鈴音と茨木童子は警官の邪魔にならぬよう壁に背中を預け、綱木と黄泉醜女はそのまま扉の前で待機する。

 待つ事5分。

 遠くから聞こえていたサイレンが止み、パトカーの到着を知らせた。

 2人分の足音が下から徐々に迫り、黄泉醜女は扉から手を離す。

 程なくして制服姿の警官が姿を見せた。

「4階だって言ってたよな」

「おう。誰も居ないな。逃げたか?」

 そう言いながら1人が5階まで確かめに行き、首を振り振り戻ってくる。

 待っていたもう1人がインターフォンのボタンを押し、警察手帳を示しながら声を掛けた。

白詰(しらつめ)さーん、白詰マリアさーん、大丈夫ですかー?」

 直ぐに扉が開き、部屋着の女性が現れる。

 警官が来た事でホッとした表情を見せたのも一瞬、すぐ後ろに立つ綱木に黄泉醜女、壁に張り付く男女を見て愕然とした。


「な、なんで?あの、不審者はその人達です!」

 白詰と呼ばれた女性が指差す方へ慌てて振り向いた警官達は、目をぱちくりとさせてから顔を見合わせる。

「えーと?」

「そのー、どこに?」

「ええ!?」

 白詰は、何を言われたのか分からず混乱した。

 見ているのだ、警官達は。そこに立つ男女4人を。

 なのに、目と鼻の先に居る彼らが見えていないという態度で、おまけに彼女の方へ疑いの眼差しを向けてくる。

「顔色が悪いですけど、体調崩されてます?」

「病院には行かれましたか?差し支えなければお薬手帳なんか見せて頂けませんか」

「え、病院?」

 何の確認だ、と不安になる白詰の耳に、壁に張り付く男の声が届いた。


(あね)さん、あれ何の確認っすか?」

「心の病気いうか、脳の病院を患ってるかどうかちゃう?幻覚が見えてまうタイプの病気あるやん?ほんで、それがないんやったら今度は、悪いオクスリを疑うやろね。痩せてるし顔色悪いしお肌ボロボロやし」

「ははぁ、幻見て騒いでるヤバい女や思われたんすか」

「そういう事や思うよ。まあ何の証拠もないから、彼氏と揉めたせいでストレス溜まって睡眠不足や、とか言うといたら引き下がるんちゃう?よう眠れるてネットに書いてあったから、風邪薬いっぱい飲んでもたとか」


 こんなにハッキリと男女が会話しているのに、警官は何の反応も示さず、白詰の返答を待っている。

 彼女の脳裏に蘇るのは、黄泉醜女の『ヤバい子だと思われるの、あんただけどねぇ』という言葉だ。

 薬物中毒を疑われるなど、冗談ではない。

「……びょ、病院には行ってないんですけど、風邪薬は飲みました。たくさん。彼の浮気で揉めてて、眠れなくて、ネットで調べて、それで」

 目を伏せ、か細い声で語る白詰を見やり、警官達は成る程と頷き合った。

「そうかー、それオーバードーズって言ってね、市販の風邪薬でも沢山飲んだら命に関わる事もあるんだよ」

「風邪薬とか解熱剤とかって、誰でも買えるから安全だと思いがちだけどね、薬は毒でもあるから。やっぱり用法用量は守らないとね?」

「は……、はい。すみません」

 急に優しげな口調になった警官達に身構えつつも、白詰は大人しく頷く。


「今日は風邪薬の飲み過ぎで朦朧として、夢見ちゃったみたいだね」

「お巡りさん達、上の階も見てきたけど、誰も居なかったから。安心してゆっくり休んでね」

「辛くなったらお友達に相談するとか」

「お友達が忙しいようだったら、お巡りさん達を呼んでくれてもいいからね」

「その時は110番じゃなくてこっちに掛けてね」

 笑顔で畳み掛け、最後に交番の電話番号が書かれたパトロールカードに名前を記して渡す警官達。

 鈴音は『思い詰めて死ぬかも思われてる』と半笑いになり、それが聞こえた白詰は遠い目だ。

「ありがとうございます。ご迷惑をお掛けしました」

「いえいえ、お大事に」

 にこやかに去って行く警官達と、それを上手に避ける綱木と黄泉醜女。

 白詰はパトロールカードを手にしたまま、自分にしか見えない4人をぼんやりと眺めた。

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