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短編

息がとまる

作者:

すぅ と息を吸って


ふぅ と息を吐く


こんなに簡単なことが、出来なくなる瞬間


息が、とまる


吸わなくなるのか


吐かなくなるのか


どちらが先かは、わからない


でも、苦しくは、ない


だって、だってね


息を吸って、吐く方が、よっぽど苦しい瞬間だってあるんだから


涙もでない


ただ、なにもかも、しずかになる


なにもしない


瞼を閉じて


体の力を抜いて横たわる


そうして、きがつくと、息がとまる


考えるの


このまま、吸わなければ、吐かなければ、どうなるか


楽になれるだろうか


また、別のところで、空の青さや、雨の匂い、草木の鮮やかさを感じられるようになるだろうか


それは、どんなに幸せなことだろう


あぁ。あぁ。あぁ。


……でも、それは、とてもかなしい


幸せなのに、会いたい人にあえず、話せず、触れられない






それは、いやだなぁ


いやだなぁ


涙が落ちる


ぬるい


つめたい


こそばゆい


……すぅぅ


……ふぅぅ


拭かなくちゃ


起きなくちゃ


あぁ、やっぱり、生きなくちゃ

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