目には目を、歯には歯を、NTRにはNTRを!
寝てたら思いついたので書いてみました、人によっては胸糞悪いと感じてしまう人も多数いると思うのでその場合は読まないほうがいいかも?
極力、胸糞悪くならないようにしたのでぜひどうぞ!
俺の名前は、松本 和真。しがない高校2年生だ。
ついこの間、可愛い彼女も出来てまさに順風満帆な生活を送っていると言えるだろう。
そんなある日、俺はその彼女を尾行していた。何故、こんなことをしているのかと言うと簡単に言えば付き合っている彼女が浮気をしているようなのだ。
その確認のため、俺は決定的証拠を抑えるべくこの行動を行っている。
「・・・待った?」
「いや、待ってないよ」
そして、ついにこの瞬間を見てしまった。
学校からかなり離れたところで男性とまるで恋人のようなやり取りをしているではないか!
(ん?あの男って確か・・・)
そこで俺はその光景を見つめること、数十秒。
その男子の正体はバスケ部のエースでイケメンと言われている人ではないか。男子の間ではかなり女癖が悪いと噂されているのは伊達ではないと言うことだろう。
「んっ・・・」
すると、そんなことを考える俺を傍目に二人はキスをした。
(決定的過ぎるだろー)
本来であれば、ここで乱入して二人の関係を問いただすべきなのだろうが不思議とそんな気は起きなかった。
元々、あちらから告白してきて初めての告白だったから舞い上がり、勢いでOKしたため彼女のことを好きだったわけではない。
キスをしてから少し経つと、その二人は何故か近くの公園の雑木林の中に入っていった。
悪寒が体中を走りながらも俺は尾行を続ける。
(・・・まさか)
すると、なんとその二人はあっという間に服をはだけ、合体し始めたではないか!
(うわー)
生々しい行為を目の当たりにし、俺は尾行するという目的すらも忘れてその場を歩き去った。
(そういえば、あの人にも彼女がいたような?)
その帰り道俺はふとあることを思い出す。今の今まであの男子のことなど微塵も興味がなかったため曖昧に思い出す。
そして、俺はあることを思いついたため友人にそのことを確認する。
和真『なぁなぁ、確か○○先輩って彼女いるよな?』
友人『急にどうした』
和真『いや、なんとなく気になってな』
友人『気になるが、まぁいいか。それで、質問に対する答えだが確かにいるぞ』
その言葉を聞き、俺は小さくガッツポーズをする。
友人『それも、我が学年の姫様だぜ?憎たらしい!』
和真『姫様というと、あの林道さんか?』
友人『おぅ、その通り』
友人が言っている我が学年の姫様というのは林道 幸奈のことだ。
容姿端麗、成績優秀、おまけに人格者という文字通り完璧な女子を体現しているかのような女性だ。
その素晴らしさから同級生の男子たちたちからは「姫様」と呼ばれ、入学して一年がたった今、告白された回数は学年問わず二桁を軽く越え、もうすぐで三桁にも届きそうだという話である。
何故、そんな女性があんなクソ男と付き合っているのかというと、なんでも告白を避けるためやら、一目惚れしたやらとたくさんの噂が流れている。と言っても、付き合い始めたのはつい最近のようだが。
「まっ、駄目元でも少し位気は晴れんだろ」
俺は、ある事を考えながらニヤニヤと笑みを浮かべ、家に帰るのだった。もちろん、あの糞クソ女のLIN○もブロックしておく。
そして、翌日。
俺は、放課後に誰にも使われていない教室に来ていた。何故、そんなことをしているのかだって?
それは、見てからのお楽しみさ!
「待たせたかしら?」
すると、その教室にある一人の女子生徒がやってくる。
「いや、待ってないよ」
「そう、それなら良かったわ」
そう!その女子生徒というのは姫様こと林道 幸奈のことだ!
俺は計画を立て、それを実行に移すためにこうして林道と二人きりになった。
「それで、話っていうのは何かしら?」
林道は俺が告白すると思っているのか自然体だ。だが、しかしその考えはすぐに俺の言葉によって覆されるのだった。
「・・・林道、俺に寝取られる気はないか?」
そう、世の女性が聞いたら一秒と経たずに嫌悪するであろう言葉を告げるのだった。
「はっ?」
さすがの林道もこの言葉は予想していなかったのか、戸惑いの声を漏らす。
「だから、俺に寝取られる気はないか?」
「・・・頭は大丈夫かしら?」
俺がもう一度その言葉を告げると林道は冷静に対応してきた。
(これは噂もあながち間違いではなさそうだな)
ここで、俺は林道の一連の反応を見てあることを確信する。それは・・・
林道 幸奈は本気であのクソ先輩のことを好きなわけではないということを確信した。普通のカップルであれば、あんな言葉を言われた時点でここを去るなり、俺を罵倒するなりなんなりするはずだからだ。
「もちろん、俺の頭は至って正常だ」
ここで、俺は会話のペースを握るために何故か誇らしげに話を続ける。
「それは私に彼氏がいると分かってて言っていることなのよね?」
ここから先はお互い腹の探り合いになった。
「あぁ、知っててこの提案を持ちかけてる」
「人の彼女、ましてや私にそんな提案を持ちかけるからにはそれ相応の理由があるのよね?」
どうやら林道は俺がこんな凶行に走るに至った理由を聞きたいらしい。
「あぁ、実を言うとな・・・」
そこで俺は先日、見た出来事を一字一句言い伝える。
「そう・・・」
俺の話を聞いた、林道の反応は何とも淡白なものだった
「その様子だと、俺だけじゃなさそうだな」
その反応を見て、俺はあのクソ先輩が同じようなことを他の人にもやっていることを確信する。
「あの人に仕返しをしたいのなら私をこのまま襲いでもすればいいじゃない」
少し沈黙した後、林道はそんなことを俺に言ってきた。
「はぁ?何でおれがそんなことをしなくちゃならないんだよ」
「・・・私にそんな魅力はないかしら?」
「お前に魅力があろうとなかろうと俺はそんなことをする気はない!」
「寝取られないかって聞いてくる時点で正気を疑うんだけど・・・」
俺の自信に満ちた、返答に林道は至極まっとうなことを言い返してきた。
「そもそも、そんなことをしたら俺はあのクソ先輩と同類になるからな。あれと一緒にされるのは真っ平ごめんだ」
「つまり、私があなたのこの提案を蹴ろうと構わないってこと?」
「当たり前だろ」
俺が林道の質問に対して、さも当然かのように答えると林道は少し考え込むしぐさをした後、小さく笑い始めた。
「ふふふっ」
「なんだよ?なんか、変なことでも言ったか?」
「・・・いいわ」
しばらく、笑ったのち林道は唐突にそんなことを言ってきた。
「えっと、なにが?」
俺が主語のない言葉に戸惑っていると、林道の口から信じられない言葉が聞こえて来た。
「だ、だからっ、寝取られてあげるって言ってるの!!」
「はっ、はぁ!?俺が言うのもなんだが自分が何言ってるのか分かってるのか!?」
あまりの突然の寝取られOK宣言に思わず突っ込む。
「えぇ、分かってるわ。というか、何で提案したはずのあなたがそんなに驚いてるのよ」
林道は半眼で突っ込んでくる。
「いやだって、お前みたいなやつが言っていい言葉じゃ・・・」
「あら、あらあなたは特に話した事のない人間でもその人の本質を知っているとでも?」
その煽るかのような言葉遣いに段々、苛立ってくる。
「なんだと?」
「事実でしょう?それとも、あなたは私にこんな提案をしておいていざとなったら放ってしまうヘタレなのかしら?」
『ヘタレ』その言葉を聞いて、ついにマリアナ海溝よりも深く優しい心を持つ俺の堪忍袋の尾が切れた。
「・・・後悔しても知らねぇぞ?」
「そういうのは、させてから言ってみなさい」
そして、俺と林道は二人して空き教室から姿を消した。
そして・・・
「なんで処女なんだよ・・・」
上半身裸の俺はベッドに腰を掛けながら頭を抱えていた。
「ふふっ、今さら後悔したってもう遅いのよ?」
その後ろでは全身を布団で覆い隠し、可愛らしく頬を赤く染めた林道がそんなことを言ってくる。
そう、なんと娘の林道はあのクソ先輩の彼女の癖に処女だったのだ!
(道理でぎこちなかったわけだ)
まさか、処女だとは思わなかったため最初は恥ずかしがっている理由がわからなかったがいざ、本番となったときにそれを知って驚いたものだ。
しかし、最初はなんと言うかあれだったが慣れてきたのか途中からはなんと言うか・・・すごかった。
「いてっ」
「思い出さないの!」
そんなことを思い出していると林道に背中を叩かれた。
「それよりも、ここまでやっておいて何もしないなんてことはないわよね?」
すると、林道は今一番聞きたくなかった言葉を話してくる。
「うっ・・・」
「ここで貴方には3つの選択肢があります
1、責任をとって私と付き合う。
2、責任をとって私と結婚する。
3、責任をとって私と心中する。」
そして、林道は一つしか選択肢のない3択を迫ってくるのだった
「そうなんですね・・・。私の初めてを奪ったのに責任をとってはくれないのですね」
俺がどう答えるか悩んでいると林道が顔を伏せながらわざとらしくそんなことを言ってくる。
「・・・やってやろうじゃねぇか」
その言動が例え煽ってきているものであろうとも言っていいことと悪い事があるのだ!
「責任とってやろうじゃねぇか!」
「ふふっ、その言葉を待っていました。これから、よろしくお願いしますね私の彼氏さん?」
「あぁ、俺が責任を取るからにはとことん幸せにしてやるからな!覚悟しておけ!」
今、この瞬間に浮気から始まるカップルが誕生したのだった。
「で、付き合い始めたと?」
「おぅ」
「妄想お疲れ」
そのことの次第を友人に話すと、なんとも辛辣な台詞が帰ってきた。
「そんなにきっぱり否定しなくとも一%位は本当かも知れないだろ?」
俺はニヤニヤするのを必死に抑えながら会話を続ける。すでに仕掛けは完了しているのだ。
「・・・すみません、和馬はいますか?」
すると、計画通りにその渦中の人物が我がクラスにやってくたようだ。
「おぉー、来た来た」
俺はその人物に向かって手招きしながら声を掛ける。
「いきなり呼び出すとは、親しき仲にも礼儀ありですよ?」
その人物と言うのはお察しの通り、俺の新しい彼女様だ。チラッとある方向に視線を向けると、浮気した俺の元彼女も唖然としているようだ。
「おぅ、悪いな。紹介するぜ、俺の新しい彼女の林道だ」
「初めまして、和馬の新しい彼女の林道 幸奈です。よろしくお願いしますね?それと、そろそろ名前で呼んでくれてもいいんじゃないかしら?」
俺が周囲にアピールするように『新しい』という言葉を強調すると、林道もそれに乗り『新しい』を強調してくれた。本当にできた彼女だぜ!一言を除けばな。
「「「えぇ~!!」」」
一瞬の沈黙が流れたのち、教室は大声に包まれた。その後、先生の怒鳴り声が聞こえるまでおさまらなかったのは言うまでもないだろう。
授業中に携帯を隠し持ちながら、元彼女がこちらをチラチラ見てきていたので大方、メッセージでも送ってどういうことか聞き出そうとしているのだろうがブロックしているので俺は知ったこっちゃない。
(準備は万端、あとは実行するだけだ)
そして、来るべき時に備え俺は薄気味悪い笑みを浮かべるのだった。
そして、放課後。俺はある公園の茂みに隠れていた。その視線の先にはつい最近、俺の彼女になった林道となんだかよくわからない表情を浮かべているクソ先輩がいた。
なぜ、公園にいるかと言うと普通に学校でもよかったのだがあのクソ先輩と俺の元彼女が合体していたこの場所ですべてを終わらせたかったので少し林道に我が儘を言わせてもらった。
「どういうことだ、幸奈!」
「どういうこととは、何のことでしょうか?それに、名前で呼ばないで下さいと言ったはずですよ?」
怒っているクソ先輩に対して、林道はあくまで冷静に返す。
「とぼけるな!お前は俺のものだろうが!」
そんな俺と林道の計画を微塵も知らないクソ先輩は怒り続ける。
「あら、それは心外ね。あなたのものになった覚えなど微塵もないのだけど」
「なんだと!?」
「それに、例え今まであなたのものであったのだとしても今の私は和馬のものよ、勘違いしないでほしいわね」
林道が恥ずかしげもなくそう告げると、クソ先輩は絶句し、俺はなんだか気恥ずかしくなってしまう。
「・・・ふざけんな」
「何かしら、大きな声で言ってくれないと聞こえないわ」
ここまで来て、俺の出番がようやくやってきた。
「クソが!」
「キャ!」
すると、なんとクソ先輩は林道に襲い掛かった林道を地面に押し倒し、林道の手首をどこからか出したのか分からない紐で素早く縛る。
「人の彼女に何してんだこのクソ野郎がぁ!!」
わかっていてもムカつくものはムカつくのでとりあえず、叫びながらクソ先輩の顔を手加減抜きで蹴り飛ばしておく。
「ガッ!」
気色悪い呻き声をあげて、クソ先輩が綺麗に飛んでいく。そして、正気に戻る前にクソ先輩の体を漁り、目的の物であるクソ先輩の携帯を見つけ、林道のもとに向かう。
「お巡りさ~ん、強姦で~す!」
計画通りにそう叫ぶと、10秒と経たずに二人の警官がやってくる。
「・・・うまくいったのか?」
「あぁ、これで大丈夫なはずだ」
警官の優しげな話しかけに、俺もクソ先輩から奪った携帯をチラつかせながら返事をする。もう、一人の警官は「現行犯!」とか言いながら動かないクソ先輩に手錠をつけている。
「大丈夫か、林道」
「えぇ、問題ないわ。だって、あなたが助けてくれるって信じてたから」
俺が林道の手首を結んでいる紐を解くと、林道は美しい笑顔でそう答える。
「うぅ・・・」
すると、力いっぱい蹴られたせいで気を失っていたクソ先輩が目を覚ましたのか小さくうめき声が聞こえる
「よぉ、起きたか?」
俺は精一杯の笑顔を浮かべながら地面に寝っ転がるクソ先輩に向かってそう呼びかける。
「い、いったい何が・・・。えっ、手錠?」
最初は戸惑っていたクソ先輩だが手首が動かないことに気が付いたようだ。
「やぁ、クソ野郎。目覚めはどうかな?」
「外せ!外せよ!」
すると、自分の置かれた状況が理解できたのか急に暴れ始めるが手錠を付けた警官によって呆気なく押さえつけられる。
「ねぇねぇ、これなん~だ?」
俺はクソ先輩を更なる地獄に叩き落とすためクソ先輩の携帯を本人に見せる。
「・・・俺の携帯」
そこですべてに気付いたのかクソ先輩の顔が興奮した赤から、絶望の青に移り変わった。
「そう、これはあんたの携帯だ。そして、この中にはあんたが無理やり迫って性行為をしている動画や写真がわんさかある。あれれ~、おかしいなぁ。ここに乗ってる女子たちがみんな嫌がってるように見えるんだが?」
そこまで言い、クソ先輩は体を震わせ、歯をガチガチ鳴らし始める。
「・・・父さん」
「おぅ」
俺が小さくそう呼ぶと、先ほど俺にやさしく声をかけてきた警官が返事をする。
「紹介するよ、クソ野郎。俺の尊敬する父さんだ」
「初めましてだね、僕の名は松本 拓哉、しがない警官だよ。なんでも、ここ一年、娘が弱みを握られて無理やり迫られているから助けてほしいという問い合わせが多数寄せられていてね、その調査に来たんだ」
「・・・嫌だ、嫌だぁ!」
クソ先輩は恐怖のあまり逃げ出そうとするも、手錠をかけられているうえ、もう一人の警官に押さえつけられているためあえなく拘束される。
「地獄に落ちろ、クソ野郎」
俺がそう言い切ると、父さんともう一人の警官がクソ先輩を支えてどこかへ連れて行った。
「・・・ふぅ」
「気は済んだの?」
空を見上げながら、溜め息をつくといつの間にか来ていたのか林道が後ろからやさしく抱き着いてくる。普段ならば、恥ずかしさのあまりそのハグを解くのだが、今はその温かさが心地よかった。
「あぁ、これで終わりだ」
「そう、お疲れ様。それにしても、なんでわざわざ、この公園で終わらせたいなんて言ったの?」
「ここは、あいつがあのクソ野郎と合体してた場所だからな。やり返すなら、ここがよかったんだ。もっとも、あのクソ野郎は俺があいつの元彼氏だなんて知らないと思うけどな」
あいつというのはもちろん、俺の元彼女のことだ。たぶんだが俺は、クソ先輩とあいつが浮気をしていたこの公園で復讐をしたかったのだろう。
とは言っても、俺もクソ先輩の元彼女である林道を寝取っているので人のことは言えないがそこは大目に見てくれると助かる。
「『人の彼女に何してんだよ』だったかしら?」
「うっ」
すると、林道は俺が今すぐ封印したい台詞を言ってくる。
「やめてくれ。かなり恥ずかしいんだよ、それ」
「・・・私は嬉しかったわ。それはもう、今まで生きてきた中で一番」
恥ずかしいので本気で言ったが、林道はそう言ってさらに強く抱きしめてきた。
「そうかよ」
どうすればいいのかわからず、俺は林道が満足するまでその場で立ち尽くすのだった。
「あんな役割をさせちまってごめんな」
帰り道、俺は再び林道に謝る。
「いいえ、あれは私にしかできなかったことよ」
林道は俺に心配をかけまいとそんな言葉をかけてくれるが胸の中にあるモヤモヤは取れなかった。
「・・・あなたは私だけじゃなく、たくさんの人も救ったのよ」
「どういうことだ?」
すると、林道が何の脈絡もなく語り始める。
「だって、あなたのお父様だって言っていたじゃない。『最近、娘が弱みを握られて無理やり迫られているという問い合わせが多数来ている』って」
「あぁ、それがどうかしたのか?」
「あの人のやってきたことが明るみに出れば、あの人はもう二度とまともな人生を歩くことはできないと思う。でも、逆に考えればもう二度とあの人に脅されて無理やり迫られる人はでないということなのよ」
「・・・」
「だから、胸を張りなさい。例え、それまでの行為がひどいものだったのだとしてもその結果多くの人があなたに救われたのよ」
そこで、林道の言葉に聞き入ると同時に俺はあることを思う。
(・・・俺はこいつに二度と勝てないんだろうなぁ)
言っていないのに内心を当てられ、尚且つ慰められてしまうことに多少の悔しさを覚えながらもどうしても幸せに思ってしまう。
「・・・そうだな、なんてったって俺は紳士だからな!女性が苦しんでいるのなら助けるのは当たり前だしな!」
「えぇ、そうね。・・・それでも、あれだっていうなら私のことを名前で呼んでくれるのならかなり嬉しいのだけれども」
そこで、林道は調子に乗ったのか提案をしてくる。
「そうだな、幸奈」
そこで、俺はあえてその提案に乗ることにした。林道はおそらく俺がやらないとわかっていて言ってきているのであえてその思惑に乗ってやるのだ。
「えっ・・・」
そして、俺の反撃が功を弄したのか林道、もとい幸奈はみるみる頬を赤く染めていく。
「どうしたんだ、幸奈?」
「な、なんでもないわ!」
俺が追撃をかけると、幸奈は呆気なく逃げてしまった。俺はそんなやり取りをどうしても幸せに感じてしまうのだった。
それから、怒涛の勢いで日々は過ぎていった。
父さんから聞いた話では、あのクソ野郎は今までやってきた脅迫・強姦に加え、他にも万引きなど多くの犯罪を犯していたようだ。
18歳になっていたこともあり、刑務所行きは確定のようだ。
そして、俺の元彼女は風の噂だがなんと、あのクソ先輩の子供を妊娠していたらしい。あのクソ先輩はゴムすらつけずにやっていたようだ。あくまでも、噂だが学校を自主退学したことからほぼ真実なのではないかと言われている。
あいつが自主退学した時は、すべてを察したクラスの男女に慰められた。解せぬ。
「なぁ、幸奈。お前今、幸せか?」
俺の家の自室で幸奈と二人、体を寄せ合いながらそんなことを聞く。
「・・・和馬。もし、そんなことを聞く理由がしょうもないものだったら許さないわよ」
そう話す、幸奈からは微かに怒気が漏れている。
「いや、特に意味はないんだ。だが、よくよく思えば馬鹿みたいな出会いをしたよなぁって思ってな」
俺はそう遠くないはずの過去を思い出しながらしみじみ呟く。
「まぁ、それは否定しないわ」
幸菜も当時のことを思い出したのか苦笑しながら同意する。
「・・・でも、後悔なんて微塵もしてないわ。だって、私は今すっごく幸せだもの。あなたは違うの?」
「もちろん、出会い方はあれだが俺にとって幸奈は最高の彼女だよ」
そこまで言い切ると、幸奈は俺の胸にもたれこんでくる。
「・・・彼女なの?」
そして、幸奈は上目使いでそんなことを聞いてくる。
「そ、それは、もう少し成長してからで」
「ふふっ、楽しみにしてるわあなた?」
今日も、幸奈はいたずらっぽく微笑むのであった
読んでいただき誠にありがとうございました!
作者初めての寝取られ作品となりますので拙い部分があったと思います、ごめんなさい。
正直、個体名クソ先輩と和馬の元彼女のことを書いているときは苦しかったです(本当)
もし、面白いと感じたのなら高評価をくださると幸いです。続きが読みたい!や連載してほしい!などと思った場合は遠慮なく教えてください。
もしかしたら、やるかもしれませんw
 




