第390話 この勝負、俺の勝ちだ――！
ＳＳ級が力を重ねてたどりついたＳＳＳ級チート《真覚醒・神滅覇王》に、さらに麻奈志漏誠也の『固有神聖』《全チートフル装備》を上乗せする――！
そしてそれを操るは、Ｓ級チート『剣聖』から同じくＳＳＳ級チートへと至った最も信頼する相棒の『剣神』だ！
「おおおおおぉぉぉぉぉっっ！！」
規格外中の規格外であるはずのＳＳＳ級。
その概念すらもさらに超越した三位一体の最強の力が、俺の雄たけびとともに《魔神》を激しく打ち据えてゆく。
《魔神》の超列な踏み込みからの一撃をなんなく回避すると、俺はすれ違いざまに一閃、《天地創造セシ那由他ノ武御雷神剣》で斬りつけた。
手ごたえはあったが――、
「まだまだぁ！ ヒヒッ！」
「ちょい浅かったか――なら！」
今度は逆に俺から深く踏み込み返して放った黄金の一刀が、しっかりと《魔神》をとらえると黄金の力を爆発させて激しく吹き飛ばす――！
「ひっ、ひひっ！？ 強いね！ 本当に強い！ まさか《リインカーネーション・システム》の終着点たるＳＳＳ級を、《魔神》のスペックを上回ってみせるなんて――はひっ、消えたっ！？」
「おいおい、無駄口たたいている余裕があるのか？」
俺は神話級跳躍系ＳＳＳ級チート『覇門遁行』によって《魔神》の背後をとると、大上段から叩きつけるように渾身の一刀を斬り下ろした――！
完全ノーガードで叩きつけられた《魔神》は、大地を陥没させると砂ぼこりをまきあげて巨大なクレーターを形作る。
「やるじゃん、やるじゃん――！ ひっ、ギヒヒヒァァァッッ！」
直後、クレーターの中心部から煙に紛れて弾丸のように突貫してきた《魔神》を、
「おおおおおぉぉぉぉっっっっ！！」
俺は《天地創造セシ那由他ノ武御雷神剣》をフルスイングして、事もなげに打ち返した。
《魔神》はそんな風に最初こそ必死の抵抗をみせたものの、
「ひっ、かふっ、ぎヒっ……」
次第に抵抗すらおぼつかなくなってゆき――。
「ぎひっ、あぎっ、ぐ――ぁっ」
もはや力の差は歴然。
今や輝きを増しに増した《天地創造セシ那由他ノ武御雷神剣》が《魔神》を追いつめはじめていた。
ＳＳＳ級すら抗しきれないその圧倒的な無量大数の破壊力の前に、《魔神》の持つ《絶望ニ染メヌカレシ闇紅ノ魔神剣》がへし折れ砕けながら跳ね飛んでいく。
「よしっと、これで丸腰だな」
「イヒッ、ど、どこにこんな力が……？ その『固有神聖』はなんなの……？ 本当にお前は何者なんだ……？」
「今更それを知ってどうなる？ ――オラァァッッ！」
「ギヒっ、ぐ、ガひ――ッ」
俺の意志を受け激しく燃え誇る黄金の輝きが、《魔神》の赤黒いオーラを次々と蹂躙しては塗りつぶしてゆく――！
「《魔神》、お前にもはや勝ち目はない。ティモテのその身体、いい加減に返してもらうぞ――！」
黄金の輝きが煌めくたびに、それに比例して《魔神》の力が失われてゆく。
もはや趨勢は完全に決した。
この勝負、俺の勝ちだ――！
