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第384話 天地創造セシ那由他ノ武御雷神剣

 まばゆい黄金に染まった光輝く幻想的な世界の中心で、


「これがSSS級の力……! 《真覚醒・神滅覇王(しんめつはおう)》の力……!!」


 比類なき無窮(むきゅう)の覇王の力が、俺の中で激しく、激しく脈打っている。


 ただそこにあるだけで、ただ存在しているだけで――周囲の大気がビリビリと(きし)んで震えるほどの壮絶極まりない大出力。


 そんな異次元の戦闘力を誇るSSS級チートが今、俺の中で激しく燃え盛りながら存在しているのだ――!


 しかし同時に――、


「本気でヤバイなこれ……気圧(けお)されるっていうか、気を抜くと俺って存在が力に飲み込まれてしまいそうっていうか」


 俺は自分の矮小さをひしひしと感じさせられていた。


 SS級の《神滅覇王(しんめつはおう)》ですら可愛く思えるくらいの圧倒的な存在感の前には、麻奈志漏(まなしろ)誠也なんてちっぽけな人間は、吹けば消えるロウソクのともしびに過ぎないのだから。


 けれど、そんな自己喪失の恐怖と裏返しに手に入れたのは、無窮(むきゅう)無限の全能感。


「ふぅ……無敵ってのはさ、きっと今みたいな状態を言うんだろうな。やれやれ、今度こそ俺の転生は無敵転生になったってわけだ」


 本来ならS級以下全チートフル装備で転生した時点で、そうなっていたはずだったんだけど。

 それがなぜかS級チートじゃ歯が立たないSS級と立て続けに戦うことになって――って、ま、それはいいや。


 そのおかげでウヅキやサーシャたち色んな女の子と仲良くなれたんだもんな。

 結果オーライだ。


 ただ、一つだけ今の状態に問題があるとすれば――、


「《真覚醒・神滅覇王(しんめつはおう)》はもって10分ってところか――」


 激甚な力の代償なのだろう。

 《真覚醒・神滅覇王(しんめつはおう)》は消耗も尋常ならざる激しさだった。


 なにせこうやってただ立っているだけで、暴力的なまでの黄金の力を辺り構わず嵐のようにまき散らしているのだから。


「《真覚醒・神滅覇王(しんめつはおう)》は、SS級の力を融合させて強引にSSS級へと昇華させた刹那の力――」


 元からSSS級である《魔神》と違って、俺はこの状態を長く保てはしないのだ。


 そんな俺のとれる選択肢は、もちろんただの一つしかないわけで――。


「最初から全力の最終決戦モードで《魔神》を討つ――!」

 それだけだ――!


 俺の決意とともに黄金の輝きがさらに光度を増してゆく――!


「行くぜ《天地開闢セシ神竜ヨリ(クサナギ)産マレシ黄金神剣(ノツルギ)》! お前ももう一段、上ってみせろ! 『固有神聖』《ヤマタノオロチ》発動! 滅びし神竜より生まれし復活再生の神剣よ――! 今ここに新たな姿となって更なる武威を示すがいい――!」


 《真覚醒・神滅覇王(しんめつはおう)》の黄金の力がプロミネンスのように次々と吹き上がる――!


「――SSS級に相応しい姿となりて、今再び、我が手に顕現せよ――! 神話級SSS級神剣! 《天地創造セシ那由(クサナギ)他ノ武御雷神剣(ノツルギ)》!」

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