表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

289/438

第282話 あてんしょん、ぷりーず

「じゃあ話もいろいろ一段落したところで、俺たちはそろそろお(いとま)するよ。サーシャも連絡がつかなくて不安がってるかもしれないし」


「では(わらわ)の背に乗るがよいのじゃ。ひとっ飛びと行くのじゃ」


 その言葉とともに《神焉竜(しんえんりゅう)》が身体を地面に這わせた。


 そこへ、まずはハヅキとトワの幼女2人がテキパキと《神焉竜(しんえんりゅう)》に乗り込んでゆく。

 ああ、この2人はほんと手のかからないよくできた子たちだなぁ……。


「あてんしょん、ぷりーず」

「ご丁寧にありがとうございます」


「……ほんと、どこでそんな言葉覚えてくるの?」

「うにゅ?」


 幼女2人に続いて、次はシロガネが乗り込んだ。

 すでに白銀の狼モードから、小学校高学年くらいの女の子スタイルへと変身している。


 そして、


「毎度すみません……お尻が重くて……」

「なーに、これくらいいいってことよ」

 むしろ役得的な?


 最後にウヅキのお尻をもにゅっと押し上げてあげて、


「よーし、全員乗ったなー」

 そのあと俺も乗り込んでこれで全員――と思ったら。


「ではクレアもご一緒しますー」

 言って、巫女エルフちゃんが乗り込んできた。


「あ、巫女エルフちゃんも一緒にくるんだ?」

「巫女エルフですからー」


「え、あ、おお……」

 すごいパワーワードだな巫女エルフ。

 もはやそう言われると「あ、そうかな?」って条件反射で思っちゃうもんな。


「はおー様のおそばにて、ご奉仕(ほーし)するのが巫女エルフのお役目ですからー」


「ご奉仕ね、うん、ご奉仕……いいと思うよ!」

 むふー!


 さらには、


「~~~~♪」

 精霊さんがピューっと飛んで乗り込んでくる。


「えっと、精霊さんも一緒にくるの?」

「もちろん! アタシが引きこもってた間に世界がどんだけ変わったか、この目で見てみたいんだよねー!」


「そっか……そうだよな」

 精霊さんはずっとエルフ村に縛られてきたんだもんな……。

 広い世界を、変わった世界を見てみたいよな。


「それにアンタと一緒なら、面白いことには事欠かなそうじゃない? なんせ《神滅覇王(しんめつはおう)》だかんね! すでにSS級に囲まれてる人生がフツーなわけないし!」


「俺も普通の人生を送る気はないかな」

 俺はこの異世界で最高のモテモテハーレムを作るのだから……!


「それにほら、アンタってばなんか苦労してそうだし? 苦労の数だけドラマあり、よ!」

「俺の苦労を楽しむ気満々だね……」


 相変わらずいちいち一言余計な精霊さんだった。


 ほんと、悪気はないんだよな……思ったことを裏表なくそのまま言っちゃうだけで。



 そんな感じで。


 大所帯となった俺たちは《神焉竜(しんえんりゅう)》の背に乗って森を一気に超えて――。

 そしてサクライ家のあるアウド村の少し手前で降りた。


 《神焉竜(しんえんりゅう)》もきれいなお姉さんへと姿を変える。


 巨大な黒竜が村に舞い降りたのを見た村の年寄りたちが、びっくりしすぎてショック死しないようにとの配慮だった。


 そのまま俺を中心にわいわい言いながら、ピクニックよろしく街道を歩いていくと、すぐにサクライ家のあるアウド村に着く――、


「なん……だと……?」


 そこにあったのは信じられないような光景だった。


「アウド村が……アウド村が……無くなっている!?」


 妖魔の群れを全滅させた村の入り口も。

 踏み固められただけの小道も。

 薪割りをした広場も――。


 その全てがきれいさっぱり、なくなっていたのだ――。




「無敵転生 ――全チート、フル装備。」 この異世界で、ハーレムマスターに俺はなる! ~最強チートフル装備で異世界で人生やりなおし~


 第四部「(いにしえ)の盟約」 完。




 第四部もお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。


 この後は「知恵比べ」で少しだけ登場した「聖母マリア」の外伝を10話ほど挟んだのち、第五部へと続きます。


 外伝は直接本編とは関係ありませんが、セーヤたちの本編から数百年ほど昔のお話になります。

 作者の息抜きというか休養も兼ねておりますので、ご理解いただけると幸いです(ぺこり

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ