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第274話 《激烈極光!極超新星爆発!》――ギガンティック・ハイパーノヴァ

「う……ぐすっ……。ぼっちぼっちって……うわーーーーーん!!!!」


 《精霊神竜》が大咆哮を上げた。

 いや大咆哮って言うか――、


「なんかもう、デパートでおもちゃ買ってもらえなかった駄々っ子の大泣きだな、これは……」


 そんな俺の言葉なんてどこ吹く風。


「うわーーーーーーーーーん!!!!」

 ビリビリと大気を震わせながら大泣きする《精霊神竜》。


 しかしそんな子供じみた態度とは裏腹に、


「なっ、精霊原子(マナ)が急激に集まりはじめた――!?」


 《精霊神竜》の前方に5色に輝く巨大な魔方陣が顕現すると、猛烈な力を発し始めたのだ――!


「いいもん! もういいんだもん! ちょっとは情けをかけてあげようかとも思ったけど、アンタらなんかアタシの“深淵なる究極潜在奥義”でフルボッコにしてあげるんだから!! 悪いのは全部その性悪ドラゴンなんだからねっ!」


 《精霊神竜》が涙声になりながら――しかし激烈にその力を高めてゆく……!


「ふん、御託は良い、さっさとかかってくるのじゃ。主様(ぬしさま)が返り討ちにしてくれるからの」


 そして煽りつつ、俺に丸投げする気満々の《神焉竜(しんえんりゅう)》。


 いやね?

 俺に力を預けてくれている以上、戦うのが俺なのはそりゃ当然なんだけれど、


「できればそこは、不必要に煽らないでほしいかな……?」


 ぼっちに対して最も効果的な「愛」という関係性を得て、それによって完全にマウントを取った《神焉竜(しんえんりゅう)》は、これもう完全に憂さ晴らししようしてるよね……。


「ふん、だ! だったら見せてあげる! アストラル界にあまねく5大元素を――全ての最強精霊術を同時並列発動させて、五重らせんで放つ――! アタシの“深淵なる究極潜在奥義”を――!」


 《精霊神竜》の言葉とともに、


 ギュイーーーン!!


 と魔方陣が回転を始め、周囲の精霊原子(マナ)をどんどん取り込みながら、まばゆいばかりに輝きながらその速さを増してゆく――!


「ハンパナイな、このエネルギー量……」

 なんだかんだ言って、超がつくほどの高スペックなんだよな《精霊神竜》は。


「じゃあま、だったら俺も――《神滅覇王(しんめつはおう)》も、本気の本気ってやつを、いっちょ見せてやろうじゃないか……!!」


 強大な敵を前にして、俺の心が黄金の光で満たされてゆく――!

 麻奈志漏(まなしろ)誠也が、ただ未来だけを見据えて終生を駆け抜けた《神滅覇王(しんめつはおう)》と共鳴し同調(シンクロ)する――!


「行くぞ、《神焉竜(しんえんりゅう)》――!」

「うむ、主様(ぬしさま)との共同作業の最後の締めなのじゃ!」


「神竜の滅びとともに生まれ落ちし神剣よ!」

 俺は既に《ゴルディオン・ランス》へと一度、姿を変えていた《草薙の剣》へと再び呼びかける――!


「『固有神聖』《ヤマタノオロチ》発動! その神話の力でもって、黄金と漆黒――相反する2つの力を1つに織りなせ――!」


 ブォン!

 《草薙の剣》が大きく震えて、俺の言葉に応えた。


 そして、黒粒子と黄金粒子が新たなる神剣を形作ってゆく――!


暁光(あさ)宵闇(よる)――」


 それは黄金と漆黒が互いを打ち消すことなく混じりあってできた、100メートルに届く長大な黄金漆黒剣。


「相反する世界はここに交わり――そして幻想が訪れる――!」


 さて、最後の決戦といこうか。


「アタシもチャージ完了! ってことでお互い準備は万端みたいね……!」

 《精霊神竜》が溜めに溜めたその力を、解放する――!


「――喰らえ! “深淵なる究極潜在奥義”! 《激烈極光!極超新星爆発!》――《ギガンティック・ハイパーノヴァ》!!」


 時を同じく、《神滅覇王(おれ)》も必滅の幻想覇王剣を振りかぶった――!


「《暁宵(ギョウショウ)重ナリシ幻想ノ滅焉剣(メツエンケン)》――《レーヴァテイン・アンビバレント》!!」


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