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インテリ・メガーネ~神の肉体を持つ叡智の化身~   作者: 前歯隼三
地の底で生まれし愛と憎しみ編
9/42

魔王ラグナと暗黒の13像 ~アイドルという生き方~

ラグナ編書いてて楽しいです。


1行あとに自分が何描いてるか解らない…

キャラが…

キャラ達が暴走してくれてる(ガンギマリ




 トマト山の麓の街が、ものすんごい勢いで発展している。コッワ!

 例のホストクラブ跡地もそうだけど魔王国各地、ラグナのやらかした12か所は、魔王ラグナの力と偉業を称える聖地としてラグナの像が立てられ祭られだした。


「うぅ…く…黒歴史が…!」


「ククク…そうですね、人間達の…暗黒の歴史の始まりです!」


 牙ゴリ宰相がわっるい顔して笑っている。

(どうしよう、お母さん達が地上に来たらなんて説明すれば…!)

 神殿の建築もそうなのだが、今までいがみ合い、細かく分断されていた国々がまとまったのだ。

 人の行き来と共に物流は活性化し、経済…と、云えるほど通貨の文化は無かったのだが…種族、部族固有の技術者の交流、それぞれの長短を補う形での農業・治水・土木・建築と、各分野が繋がり歴史が動いた…黒く無い素晴らしき歴史の躍進、それは正しく産業文化の大革命だった。


「ラグナ様万歳!」

「ラグナ様万歳!」


 また、それまで庶民を苦しめていた貴族や盗賊、悪の宗教団体などの幾つかが12の火柱になっていたことで、それに類する者たちは魔王をおそれ、教会の寄付を惜しまなかった。


「魔王ラグナ万歳!」

「魔王ラグナ万歳!」


 12の聖地で、その声は鳴りやむ事はなく


「あぁ、ラグナ様…なんて美しい…!なんて麗しいお姿なんだ!」


 多額の寄付と、各地の権力者の全霊で作られたラグナ像は、天上の女神も嫉妬で狂うほどの会心の出来だった。


 12の聖地に、12の意匠の好みによって作られたのは


 偉大なるラグナ像

 恐怖のラグナ像

 友愛のラグナ像

 正義のラグナ像

 お姉様ラグナ像

 ロリっ子ラグナ像

 猫耳ラグナ像

 セクシーラグナ像

 ツンデレラグナ像

 剛腕ラグナ像

 男装ラグナ像

 全裸ラグナ像


 ……と、特色あるラグナ像が設置されたのだ!

 そのバラエティの多さは多種多様なフェチズムを生み出した。どんな魔族も12の聖地を巡り終えると必ず一つ、何かに目覚めた。


「…ま、まぁ地上には写真もないから、像を作るのは仕方ないけどさ」

 地上に出でて200年もはや地上になんの期待もしていなかったラグナは、顔を引きつらせながら受け入れた。


「けどっさ…超合金ラグナ像ってなんなのよコレ?」


 先日、人間の国帝国からやってきた移民希望者。

 丸頭光とかいうハゲジジイが、忠誠の証にと献上したそれは全長15Mに及ぶ鋼の巨像だった。

 …しかもだ。


「……ガガガ、私…ハ…ラグーナ…!」


 喋る!動く!凄い!巨大なラグナが歩く時、大地と共に乳が揺れる!鋼のくせに何故弾む。そして実物よりかなりデカい!


「ククク…丸頭博士、いや…先生!貴方は人間の癖に見どころがありそうだ!」

「博士!…各地のラグナ像も動かす事は出来るんですか!?」

「人間は許せないがあんたは別だぜ、歓迎する!俺たちは仲間だ!」


 帝国のゴーレム研究者というじじいはあっさりと魔王国に受け入れられた。


 巨大ゴーレムに気を取られていたが、掌サイズのちびラグナ像を幹部達に配っていたようだった。もちろん全てのチビラグナ達にも、例の機能は搭載されている


「あぁあああああああ! 動くぅう!黒い歴史が動くぅううう!」


「…正に、ラグナ様は歴史を動かすお方だ!」


 やばい!さすがに無理!動くのは無理ぃいいい!やばいじじい来ちゃったよ!溶け込んじゃったよ!各地の暗黒の像が動きだしちゃうよ!いやぁあああああああああ!!


「…は…博士!あなたの力は戦線で発揮して頂きたいわ!」



 建国してから、しばらく…なんやかんや国境では小競り合いが始まり。

 帝国と魔王国は本格的に戦争がはじまったタイミングだった。


「ククク…では、サカナールの街ですな!かつての同胞を殺めるのは心が痛みますが、この初陣をもってラグナ様への忠誠の儀と致しましょう!この丸頭!ラグナ様にお仕えするためこの地に参りました!人である事などすでに捨てて参りましたじゃ!」


「さすがです…、博士の敵対が、どれほど人間の心を砕くのか!この牙ゴリラ…、ラグナ様の冷徹な決断、眼差しに背筋が凍る思いです!」


 牙ゴリと博士のサカナール侵攻作戦は決まった。

 今回は威嚇に留めるとかなんとか、参謀たちが話あっているがよくわからない、そんな事よりも…だ。


 一つの苦難を乗り越えても新しい苦難が立ちふさがる。

 世界を作った神がいるならば…(あ、父さん母さんから本当にいるとは、聞いた事はあるんだけど。)なんて残酷で悪趣味な存在なのだろう…!


 翌日

「ラグナ様…ラグナ像ダンシングフェスタの計画書お持ちしたのですが…、博士が前線から戻り次第準備にとりかかる予定です」


 二日後

「ラグナ様!聖地巡礼のブームは衰えず!幾人かの商人からラグナグッズの販売を打診されております!」


 三日後

「ラグナ様!ロリラグナ像信者とお姉ラグナ像信者間で暴動が勃発しました!」


 四日後

「ラグナ様!ダンシングフェスタ計画が誤って広がり!各地でラグナ様のライブイベント開催のうわさが広がっています!私も見たいのですぐにでも準備にとりかかります!」



 母のお腹に1万年、恋に焦がれて1万とんで200年…悠久の時を過ごしてきたが、こんなにも目まぐるしい日々は知らなかった。


「あぁ…私は愛する側ではなくて、愛を与える側だったのね」


 魔王とアイドルの兼業、ラグナは何もかもヤケクソだった。もう…なんか、なんかだった。アハハハハ

頭追い付かないぃいいいいいいいいいいいいいいいいい!




「魔王ラグナ 愛のテーマ」


理不尽な世界に


戦いを挑むのよ




難しい事解らないわ


だけど迷わず行けるわ






貴方と私は欠陥品で


世界の歯車零れ落ちた


けれどお陰で二人出会えて


神様に感謝しちゃいましょう、ね?




ありがと神様!


だけど世界は、ムカついたからぶち壊します!


こんな私も貴方が居れば


きっと震えずに笑えてけるわ




ありがと神様!


さよなら世界、私たちだけの色に染める


こんな私も、あなたが愛して


作ってくれた命の形よね




信じています


さぁ行こう!




貴方も行こうよ


どこまでも(一緒に!




※案外アイドルは楽しかった。


1話のあとがきで書いた謎ポエムが

まさか活きる瞬間がくるなんて…


キャラに命が宿ると本当に楽しい。

だけど整合性のタズナがヤバい。

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