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インテリ・メガーネ~神の肉体を持つ叡智の化身~   作者: 前歯隼三
愛と平和とラブ&ピース編
26/42

料理人・メガーネ

料理漫画!グルメ漫画!神漫画!(物理

 料理人 アワセ・ミョウは衝撃を受けていた!

 帝国・魔王国…両国の終戦により生まれた様々な交流…それはもちろん帝国料理界に訪れた変革の時代、激動の時代の幕開けだった!


「帝国のフルーツと、魔界の郷土料理おでんを合わせてみました」


「っな!!」


 “フルーツおでん”まったく新しい発送に若くないミョウの頭は追い付かない…!

 初めて訪れた魔界、何気なく立ち寄った帝国人の店でおすすめを聞いて出てきたのがコレだ!


「いかんな…わしの頭はやはり硬すぎる。頂くか…モニュモニュ…うっま!」


 見聞を広げるため、魔界に旅立ったわけだが、かれこれ3日に及ぶ長旅で帝国の味が恋しくなった。そこで目に入ったのがこの店だ魔族料理人の物で驚くなら解るが…まさか帝国人の店でこれ程の衝撃を受けようとは!!


 まぁ…同じ帝国人とはいえ外国で店を出す行動派だ、帝国の料理を魔族の舌に合わせたり、何か刺激的な挑戦をしている事は…想像に難くなく…多少の期待もあった、しかしいや…うん…フルーツおでん…なんやこれ!?


「ささ…冷めないうちに。お好みで餡蜜をおかけください。」


「ハ…ハハハ」


 …打ち砕かれた、わしの中の小さな価値観が。ボロボロと足元から崩れてゆく…


「店主!ほかにも…ほかにもおすすめは無いかい!?」


「そうですねぇ…お客様はパスタはお好きですか?」


「パスタ?あぁ魔界…トマト山の郷土料理か!昨日食ったよ!」


「パスタは小麦を使用した麺料理、様々なソースと合わせる事で、無限の可能性を生み出せるのですよ」


「ほう…!」


 …帝国の“白米”みたいなものだな。想像に難くは無い。


「ではこちら、パスタの白米和えです」


「うっそーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」


 暴力だ!炭水化物の暴力だ!

 おかしい!ナニコレおかしい!


「更にお好みで、タピオカもおかけ下さい」


「キャッサバアアアアアアアアアアアアアアアアア!」


 帝国から南…海の向こうの食物だよこれ!また主食だよ!世界三大主食だよ!


「……お気づきですか?」


 ザワ…

 天才カリスマ店主が整い過ぎた顔に笑顔を作り…期待している、な…何を?解らない…解りません!すいません!


「……っな?何がかね店主?……いぇ、先生!なんなのですかコレは!?」


 震える腕で、フォークを掴んだ私は…己の矮小さに震えながら、無知な幼子が、教師に教えをこうように教えを請うた。


「帝国…魔王国…そして、海の向こうの島国…」


 ドクン

 ドクン

 ドドドクン


「今…その皿には、“世界”が乗っている!!」


……

…………


 わしの名前は アワセ=ミョウ、帝国産まれのしがない料理人だ。

 帝国料理一筋に修行時代を過ごし、王都ドーナッツ宮殿の食堂で働いていた事もある。

 終戦の後…わしは国交の始まった魔王国に旅立ち、そこで料理界の神に出会った。

 神の料理はどれも斬新でいて、矮小なわしには理解が出来ない新しい味だった。


 神の料理は常に平和と愛

 この世でもっとも尊い物をテーマにすえて味などという概念の向こう側…料理の向こう側を体現しておられた…わしは今、神の教えを胸に帝国の東端、サカナールの街に店を開いた。


「いやー!店主お替り!素晴らしい店が街に出来て私もうれしいです!」


 お得意様はたった一人だが、この地の明主様だ。


「…侯爵様が食ってた皿みたか?」


「あぁ、あれは暴力だぜ!淡水化物のな!」


「……あの食生活が、侯爵様の絶大な魔力の秘密なのかもな…ならオレも!!」



 最初は厳しい経営だったが、程なくしてそこそこに繁盛させる事が出来た。

 あと…なぜか侯爵夫人に料理勝負を挑まれて開催した“サカナール料理大会”は今や毎年の恒例行事に発展し、観光の目玉となっている。


 第一回が凄すぎだのだ…あれはもはや帝国料理史、いや…世界料理史に刻まれる戦いだった!

 優勝はもちろん神から賜った奇跡の皿“フルーツ=おでん”だ!(おででん

アワセミョウさんのごちゃまぜ料理

ホレボーレの黒焦げ料理

審査員に悪食=猫侯爵が招かれた事による意味不明な審査結果

ひっそりと参加したメガーネは“空白の皿”という作品をテーブルに設置して去っていった。


まだまだ…世界が彼に追いつくのは先のようだ

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