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インテリ・メガーネ~神の肉体を持つ叡智の化身~   作者: 前歯隼三
最終章 始まりの天使と終わりの悪魔
15/42

最終話~二人は幸せなキスをして終戦~

いよいよ最終回!

これで一旦終わりです!

あとは蛇足を少々かきますが、アぁあ阿!終わり!


それでは最終回!

ハンカチを用意してお読みください!(ハードルを上げるスタイル


挿絵(By みてみん)



ドシーン

ドシーン

ズブアァ


現場に駆け付けた超合金ラグナ像が

ゴーレム岩から「牙ゴリラ」の旗を抜いた


ライブ中に飛び立った我らが魔王を助太刀しようと

聖地にいたファン達が牙ゴリラ族を囲む


燃えさかったサカナールの街を

神器の力で救った猫男爵は、メガーネの前に平伏した。


「メガーネ様!どうか…どうか妹を助けてください!」


ラグナを抱きかかえたまま

メガーネは悲し気に首を振った。


「それはまだ…、状況の確認が出来ていません。まさか男爵殿とファンファンさんがご兄妹だったとは。…それに」


ボッシャァアアアア

猫魔族に伝わる神器=マンマは、強大な水龍…いや


身にまとった莫大な魔力を雨に変え

天候を変えたあと、魔力の放出共に姿を現したのは、食べ残された魚のような巨大な骨魚だった。



<おめぇすげえ魔力だったぜ!猫魔族の次代魔王はお前だぜ!よろしくな主様よ!>


「いや…マンマ、猫魔族の魔王制度は無くなったんじゃよ、えーっと…めんどいから黙っておれ!」


マンマは平伏した猫男爵に寄り添うように泳ぎ、魔力を使い果たすと共に消えていった。

そしてポトンと落ちたのは。


見覚えのある猫の飾り

白い子猫の生首のような作り者で

地面に落ちるとともに

「痛た!」としゃべった。



メガーネの人知を超えたIQをもってしても、即座には状況がつかめない。

IQを上げようにも既に脱ぐものはなく、コーヒーのカフェイン効果も切れかかっている。

…なるべく、今のうちに…

高IQの間に方針を固めるべきだ。


しかし、いつもなら的確に大胆な決断を出してきたメガーネも

3万年振りの思い人と再会直後では注力もそがれる。


角は生え、翼もあるが間違いはない…

彼女こそ3万年前…

堕天したメガーネを救い出した天使<メルシア>の生れ変わりに違いない!


メルシアは救いの女神であった、駄目男を愛し…ダメ男を救わずには居られない…そんな女神!

彼女に救われたメガーネは転生後、彼女の行動をなぞるよう救いの人生を繰り返した…、いつか再会出来た時に…

胸を張って彼女の前に立てるように!


「……相変わらず、無茶な人生を歩んでるようですね」

「…ん…」



「メガーネ様!どうか…どうか妹を助けてください!」

「静まりなさい!」

日頃のメガーネを知っている者なら驚くような、怒気をはらんだ声だった!

その怒気に押され、男爵だけでなく居合わせたラグナファンクラブの面々まで言葉を無くす

牙ゴリラ達に至っては泡を吹いて倒れた。



スピー

スピー


響くのはラグナのかわいらしい寝息だけ

そんな静寂を破ったのは


地面に転がる猫の生首だ

「……まぁ、旦那の心配はわかるぜ」


ギロリ


常人なら死んで居たであろう、メガーネのメンチを受けても

この生首は怯まなかった。

これでも神器

神の時代を知る物だ.



「わしとマンマの力を高く買ってくれたようじゃな、そして…そんな<兵器>を

国の中心に持ち込んだファンファンの評価は、一層苦しい物となった」


「…そ!そんな!」


「生首さん…貴方の考えをお聞きしたい」


メガーネは自分で考える事を放棄した、そこそこ賢そうな生首なので。

正直丸投げして帰りたい、あぁ…腕の中の温もりが愛しい。



「ふむ、まず一つづつじゃな、…牙ゴリラ族は死刑で」

「うん」


誰も反対しなかった。…ん?まてよ…メルシアなら許すか、天使だからな…。


「殺す事は無い…なんらかの懲罰は必要ですがね」


おぉお!メガーネの懐の広さに、あたりは感嘆のため息が漏れる。

(まったく、私ではなくメルシアの優しさに感謝なさい!)


メガーネはラグナのほっぺをつついた。マシュマロ


「ふむふむ…そこはまた話合うかの、とりあえず拘束じゃ、武装を奪い鎖で縛って…そうじゃな、衛兵!

一人づつバラバラの場所で拘束しておけ、あと大量にメガネを用意するんじゃ!

眼鏡をかけた兵を見張りに付ければ、奴らはとりあえず無力化できる!」


その言葉の意味は解らなかったが、

後日目を覚ました牙ゴリ達は、眼鏡を見ただけで泣き震え、命乞いをはじめた。

メガーネとの戦いが彼らにトラウマを与えたようだ。


「では次じゃ、今回の件は牙ゴリラ族の暴走で、魔王国…おぬしが拘束している魔王もまた、関与しておらぬ。

…しかし、責任はあるじゃろう。…魔王が目覚めた進言するつもりじゃが罰としては…」



「彼女に非があるわけがないだろう!魔王国に厳罰を求める事は無い!」


「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」



サカナール街の消火活動をしながら、密かに怒りを覚えていた猫男爵は素っ頓狂な声を上げた!


「えぇぇえ…!?罰なし…ぇえ…そ…そんな…」

「まぁまて、主」


動揺する猫男爵を生首が落ち着かせる。

紙一重だった、お休み中のメルシアを邪魔するような奇声を上げ続けたらくびり殺す所だった。


「…うーん、賢者と呼ばれるわしにも、神の目線は解らんが…ふむ、ふむ…じゃぁ、ありがたい!

素晴らしいご判断じゃ!魔王国は一切暴動に関与なし!悪いのは牙ゴリラ族!…つまり」


「ファンファンは無実と言うことで」


「うん、いいよ」


「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」


メガーネは男爵を殺そうと、瞳に力を込めてビームを放とうとした瞬間。

腕の中に身じろぎを感じ…

慌てて光魔力を解除してラグナを見た。


「ん…おはよ…っぇ!?」

目覚めたラグナが見た光景は、光輝くメガーネの笑顔

ラグナは再び気絶した。



「ではメガーネどの、疑いが晴れたところで魔王の拘束を解いてはくれぬか?」

「…それは出来ない」


………


もはや、誰もメガーネに意見する者はいなかった。

もっとも人類の誕生からそんな事を出来る人間がいたのかが疑問だが…


実際に、目の前に居るの魔王は伝説の雷の火柱の悪魔

全ての魔族を平伏させ、100万のファンを持つ超アイドル。


もはや人類…いや地上で…

彼女を抑える事が出来るのは、我らが現人神、メガーネを置いてほかにない。



魔王が目を覚まし

事情聴取が終わるまでとメガーネの拘束は続けられたが


覚醒と気絶を繰り返す魔王がメガーネから離れたのは

実に三年もあとだった。




その間、眼鏡の衛兵の号令の下

牙ゴリラ族はサカナールの街を復興させた


魔王国からの賠償(ラグナとメガーネ抜きに話は進んだ)

…それと、魔王国の猫魔族達からの財産をなげうつような義援金で

元の数倍は大きくなったサカナールは


遥か昔、サカナール王国と呼ばれてた時代の賑わいを見せる。


悪食猫男爵は皇帝、サエワタール4世からその武勲を称えられ

子爵、伯爵の地位を超え 侯爵として

サカナールの街…現・サカナール侯爵領の領主に収まった。


これもまた、魔王軍が折れ、引き下がった事で

サカナールの街の外、聖地ゴーレム岩と骨猫森…旧・猫魔族の森までも帝国に取り込まれ

サカナール候の領地となったという。


「これ以上…何を譲歩すれば…!お願いだ!ラグナ様を…我らのラグナ様を開放してくれ!」

「断る」


…恐ろしい男だ。

口では許し、寛大な姿勢を見せながら…なんという残酷な、それでいて効果的な攻め方なのだ

しかし、この強硬策は波紋を呼んだ。



全国のラグナファンが血反吐を吐き、血涙を流しながら苦しむ最中

全国のメガーネ教信者達も血反吐を吐き、血涙を流しながらくるんでいたのだ。


兄と感動の再開を果たし

サカナール城で暮らし始めたファンファンも、メガネール像を抱きしめながら血反吐を吐いていた。



ちなみにこのメガネール像

帝国に戻った丸頭光博士が作った小型ゴーレムで

教会の主な収入源だった。



3年目

ラグナは目覚め、メガーネと終戦を誓うキスをした。




実に7年に及ぶ帝国と魔王国の戦争は、こうして幸福な結末を迎えた。




賢帝サエワタールは賢かったので、特に口出しはしなかった。



挿絵(By みてみん)

インテリメガーネの伝説・完

うぉおおおん


書き上げたぁあああああ!

なろうをはじめて3日目、駆け抜けましたよ、うしゃしゃしゃしゃ!

元々ギャグ漫画書きたくて、断片のネタはあったんですよね

むむん


これかもちょいちょい書いて行きます!

機会があれままたどこかで!

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