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その者 幻想を抱く者  作者: リノる
始まりの章:幻想は夢で終わらない
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ルーザーの機転

僕はソフィ__いや、今はもうソフィアと呼ぼうかな。とにかく、差別思考の彼女に現実を突きつけられ、僕は自宅へと着いた


「兄さん、ソフィの言ったことなんて気にしなくて良いんだよ?」

「シーナ良いんだよ、あれが現実なんだソフィアの言っていたことが正しいんだ。僕は__」

__ルーザーなんたからね。




「ってことで第何回かよくわからないノア談義を急遽開催いたします!」

『ってことでってなんだよ内容がわからねぇよ』

『いや、大方ソフィがノアに差別でもしたんでしょう』

「カイン、その通りなんだよ!あのくそアマ、マジで潰してやろうかなぁ」

『こえぇよ、お前の黒シーナは怖すぎんだよ』

『まぁ、シーナの沸点は俺らも同感なんだけどね』

『それは俺様もだぞ!なんだよあいつは俺様が《勇者》を授かったからってルディ様ってあれはねぇよ』


「で、どうする?もうソフィは無視でいいけど、あいつルディとカインが兄さんのことを身代わりだとか話してたけど」


『『は?!あいつぶちのめす!』』


シーナは、ルディ、カインと《SNW》 でことの顛末を話し、今後の計画をたてることにした




そして翌朝


「おい!ゴブリン狩りにいくぞ!」

「兄さん、ルディが呼んでるよ!」


呼ばれている本人__ノアは現在自室に引きこもっていた。

「僕は今日はいけないよ。ルディさん、カインさんはパーティー解除したのでシーナさんと向かってください」


「?!あいつ、そこまでやられたのか………」

「仕方ないよ、兄さんにとって冒険者は夢そのものなんだからね。それが(つい)えたとなると……」

「そうなる…か………」

「ちっ!仕方ねぇ。ノア!俺様たちはいくからな!明日も誘うからな!」


「もう来なくていいです……」




僕は冒険者になりたかった。

でもなれない。なぜなら僕は敗者(ルーザー)なのだから。

「でも、なりたかったなぁ冒険者」


「もしなれるならどうするんだい?」

「そりゃあ、なれるならルディやカインと迷宮踏破とかしてみたいよ」

「なんだ。諦めきれてないじゃないか」



「?!だっ、誰?」

「私だよお前の父親だよ」

「父さん?」

「ちょっと話したいことがあるんだ。庭に来てくれるかい?」



父__ハインに呼び出され僕は庭に呼び出された。

「何?父さん」

「ノア、私の職業は知っているかい?」

「知っているもなにも国王様の右腕でしょ?」


そう彼の父ハインは、この国(実はこの国はレデリクと呼ばれる)国の宰相、ならびに臨時の騎士統括権を持つ超有名人なのである。


「あぁ、ノアからすれば私は勝者(ウィナー)だと思うのだろうね」


そうだよ、父さんだって僕を蔑むのか……。

そう思っていたが、ハインはこういった。



「私はね元々敗者(ルーザー)だったんだ」

「はい?!嘘でしょ!」

「いや、本当だよ。まぁ、これは軽い昔話になるんだけどね」


昔、その男が16になるとき【ギフト】を手にした。その名《導者》。

その内容は《賢者》のような知識や、魔を持つわけでもなく、《剣士》のように武力を持つわけでもない__いわゆるルーザーの部類に入った。



そのときの彼は絶望した。

それゆえに周囲を見返そうとしていた。

彼は《導者》について調べた。

それは「あらゆるものを導く者」

そこから見出だした力

彼はその力を持って世界を見返し、世界から勝者と言われるようになった。


「力については教えられないけどね。私が思うに【ギフト】には確かに千差万別、十人十色だろう。だけどねその一つ一つに意味があると思うんだ。私は【ギフト】にはルーザー何てないと思う。ただそれを使いこなせないから敗者(ルーザー)なんだよ。だから、ルーザーと呼ばれたからなんだ、ノアの人生は誰かに決められたものではないだろう。ならば、【ギフト】を信じて動いてみなさい」


「でも!その【ギフト】にも夢は夢で終わるっていわれたんだよ!それをどうしろっていうんだよ!」


「……じゃあ、私がノアに道筋のひとつを教えようか」

「え?」

「ノア、君はね。夢を夢で終わらせようとしている。だけどその幻想(ゆめ)は現実を変えようと今も抗っているよ。だから幻想を現実に変える意気でその一歩を踏み出してごらん」


「う、うん」

父さんの話は僕の核心についているように感じ、ただ頷くことしかてきなかった。


「まぁ、とりあえず一人でゴブリンを倒してみなさい。それまで帰宅禁止だよ」






「は?はい?!」


僕はゴブリンを討伐するまで自宅に帰れなくなってしまった。それも一人だけで戦うとか___


なんの冗談?


「冗談じゃないからね」

とりあえずいってきなさい。


僕は森へと向かっていった。














「さて、我が息子の幻想を現実に変える物語がついに始まったのか」

長かったなぁ

そんな声が聞こえたのかは神のみぞ知る。















「あら、ルディ様にカインさんそれにシーナさんもあのルーザーから離れたのですね。良かったですわ。私もついていってよろしいですか?」



「あ?てめぇなんぞ」

「ノアの」

「兄さんの」


「「「足元にも及ばねぇよ!!!!」」」


森にその叫びが木霊した。

父さん__ハインの【ギフト】が発覚。《導者》というのは思い付きでしたが内容を考えていくと物語のキーマンになってしまいました。

皆さんも《導者》の内容を推察してみてください。もしかしたら当たっているかもしれませんよ。

また、ルーザーはウィナーが蔑むためだけの呼称で元々存在していなかったのです。



今更ですがこの国の名前はレデリクといいます。



ちなみにあの三人はノアがホントにルーザーだとしても見捨てはしないのですがそれはこの先の物語で……

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