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今日から君は私の目  作者: 遠山迪
4/4

出会い4

12

私達は再び訓練所を訪れていた。

「あの子いるかしらね?あそこで少し休みましょうか」

「どうだろうね?少し休もうか。どこかわからないけど」

そんなことをいいながら妻に手をひかれて近くのベンチに座った。

しばらく妻と話をしていると、

「少し休憩しましょうか。らぶ休んで…も…いい?あれ?!らぶ?!ちょっと!早くない!?」

「ワン!ワン!」

タタタッ

「あら?騒がしいわね?何かあったのかしら?」

「多分また逃げ出したんじゃないかな?」

「大変ね。どこにいったのかしら?」

「こっちにきたりしてね」

「ワン!ワン!」

「ほんとに来たわよ?」

タタタッ…

ハッハッハッ…

そんな音が足元で聞こえた。

足元に手を伸ばすとモフモフした暖かいものが手にあたってきた。

「また来てくれたのか、お前」

「ワン」

「お前が立派な盲導犬になるのを楽しみにしているよ」

「ワン!」

「今日は訓練士さんにようがあるんだが、まだこないね」

「あ!またいらしてたんですね!」

「そうなんですよ、この人がこの子を気に入ってしまったみたいで」

「そうなんですか」

「あの、この子はいくつなんですか?」

「この子は、先週一歳になったんですよ。ちょうどお二人がきた翌日なんですよ」

「そうだったんですか、あの、この子はあとどれくらいで盲導犬としての訓練がおわるんですか?」

「んー、そうですね。あと一年とか、そのくらいですよ」

後一年…いま持ってるクラスも後一年で卒業だ。

「この子のパートナーはいつ頃決まるんですか?」

「そうですね、だいたい訓練が終わった後に、1ヶ月パートナーとの共同訓練を行って決まりますね。後は相性ですかね?」

「そうですか。ありがとうございます」

「それでは、今日はこの辺で帰ろうかと。ありがとうございました。ラブも頑張れよ」

「ワン!」

「そうですか、またいらしてください」

一礼して私達はその場を後にした。

この後、私達はここをしばらく訪れることができなかった。

13

生徒たちも卒業して、校長に休みをもらった。

私は妻と盲導犬の訓練所にきていた。

今日はパートナーとしての盲導犬を探しにきた。

訓練所に入る時はまたラブが走ってくるかと少し期待していたが、どうやら来ないようだ。

さすがにもう、ラブは新しいパートナーを見つけているのだろうか。

そんなことを考えて受付に向かう。

すると、前に聞いたことがある声がした。

「あ!らぶ!?急にどうしたの!?」

「ワンワン!」

「そう、ついにきたのね。ってちょっと!引っ張らないで!トイレなんでしょ!?そっちはトイレじゃないよ!?」

バタバタ、そんな音がした。

すると、タタタッ…ハッハッハッ…

「ワン」

足元から鳴き声が聞こえてきた。

声の方へ手を伸ばすと温もりのあるモフモフがあたってきた。

「やぁ、久しぶりだね。元気だったかい?」

気づいたら、そんなことを聞いていた。

「ワン!」

すると元気そうな返事が聞こえてきた。

しばらく妻と一緒にラブを撫でていると、訓練士さんがやってきた。

訓練士さんに今日きた理由と盲導犬を探してる旨を伝えると、

「わかりました。パートナーはこの子でよろしいですか?よろしかったら、あちらの窓口で手続きをおこなえますのでどうぞ」

そう言って窓口に案内された。

窓口で妻と一緒に説明を聞いたあと手続きを行いそのまま訓練所を後にした。

to be continue…

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