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5時限目

「皆、授業始めるよ。着席して。」国語の先生はそう言った。

「月野さん大丈夫なのかな。死んで欲しくないよ。」

周りの生徒達は、心配そうにしていた。一抹の不安を感じながら。

「月野さんがどうか知らないけど授業始めるよ。ほら席について。」先生は、周りの状況を強制的にシャットダウンするように生徒達に命じた。

その時、俺の中にある何かが弾けとんだ。


「光莉がどうか知らないけど…ふざけんじゃねぇよ。お前達、光莉が倒れた所見ても何もしなかったじゃねぇか。どの口が言ってんだ!お前それでも教師か?恥を知れ!もう帰る。今日は乗り気じゃねぇ。」

通学バックを持って帰路につく。

荒っぽい言葉遣いをしてしまったが、怒りは酷かった。

お嬢様学校なんて俺には合わねぇんだ。普通の学校でいい。


大体、この学校はおかしすぎる。高校は自己責任だと良く言うけどな。死ぬのも自己責任なのか?

あの学校に居るのは、目の前で倒れている生徒を見ても見ぬ振りをする可哀想な教師ばかりだ。


偏差値が高いのは分かるが、質の悪い先公だ。あそこの先生は皆、授業をするだけの機械なのか?気味悪い。

確かに、あの化け物を見れば近寄り難いのは分かる。しかし、倒れた時点で悪魔の気配は感じ無かったはずだ。


向かうのは、光莉が運ばれた月朋会総合病院である。

「こうなったのも俺の責任が多い。どんな事になっても俺が最後まで責任を負おう。」

学校からは3km位しか離れていないが、迷いに迷って着いたのは六時間目終了後の3時半くらいだった。

病院に入り受付に向かう。

「あの、月野光莉の友人の鳳凰院香澄と申しますが、今どちらにいらっしゃるんですか?」受付のお姉さんに言う。

「月野さんのお知り合いですか。はい。御案内します。今暫くお待ち下さい。」

面会者の名札を首から提げた。


「それでは許可が出ましたので、ご案内します。光莉さんは今、ICUに居ます。残念ですが、とても厳しい状態です。脈はありますが、意識はまだ復活しておりません。」

「分かりました。有難うございます。」

これも運命なんだろうか。光莉が倒れて、俺は助けられないのか。今生の別れになるのか。

何しろ、光莉が死ぬことは、洸がもう戻れないということを意味する。乃ち、光莉が死ぬことは洸が死ぬことと一緒だ。


病棟の白い床をICU目指して歩く。





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