謎の映像
俺はどこにいるのだ…今どんな状態なのか。
周りの様子がさっぱり飲み込めない。そんな中、その映像は始まった。
最初は何者かとキスをしている様子が映し出された。
まだ小学生の男の子とキスをしていた。リア充羨ましい…ん?
良く見るとそれは嘗ての自分であった。
これは光莉目線なのか?だとしたら、どうして今、俺は光莉の過去を知らなければならないのか。謎はますます深まるばかりだ。
目線は急いで、天守閣を下る。音声は無いらしいが多分泣きながら階段を降りているのだろう。
場面が変わった。親子の会話だ。
父親と母親、そして光莉の三人家族だった。
光莉は泣いていた。そして両親は少し怒った表情をしていた。
思うに、こんな会話をしているのだろう。
「ねぇ、私、ずっとムーンシティーに居たいよ。ねぇ!お母さん。」光莉は駄々をこねた。
「駄目よ。光莉。これから新しい出会いがあるんだから。過去にこだわってたら先に進めないわ。」光莉の母が言う。
「そうだぞ。光莉。父さんは、これから頑張って国を良くするんだ。だから、光莉には沢山迷惑をかけるかもしれない。でも、光莉も頑張るんだ。父さん応援してるよ。」父親は光莉に諭した。
そうして、父の言葉を受けて東京へ行った。
『ええい!どうして音が出ないのか!この親子の感動ストーリーをちったぁ楽しませろ!』俺はそう怒鳴った。
すると正常に音声が出るようになった。
彼女は天皇領で数年間暮らした後、アルフィス共和国に引っ越し、そこで勉強をした。所謂、帰国子女であったのだ。
それにしても、何でこの映像を見せられているのか分からない。
自分以外の人の記憶、ましてや女子の記憶を学ぶことは後ろめたい気がする。
性的な物の記憶も知らされた。このことを彼女が知ったらカンカンに怒るかもしれない。しかし、知るつもりが無くても、向こうから知らされるのだ。
抗う術は無かったのだ。




