洸は何処に。
今回は洸目線で書いてみました。次回から映像になります。
『はいはーい。突然ですが、此所でお復習です。あなたの名前は何ですか?答えられなきゃ…』
とある有名ボカロ曲のように質問される。やれやれ、面倒臭いわ。
「月野洸だ。」
『せいかーい。第2問!あなたの性別なんですか?』
「そりゃ、決まってるだろ。男だ。ところで誰なんだあんたは!さっきから色々と聞いてきて。」
『私の名前が知りたいの?ヤンキーの癖に?この世で、PYWほどムカつく奴はいないんだよ。』
「俺はヤンキーじゃない。それに何だ、PYWって。」
『PYWも知らないの?パンピー、ヤンキー、ウェーイのことよ 。世間では有名なことよ。』
「なんだ?パンピーとウェーイって。俺の住む世界には通用しない言葉だな。」
『パンピーは一般ピープルのことで、ウェーイはダサいユニクロの服を着て、ウェイウェイやってる旧帝大出身エリートのことよ。』
「分からないな。スラングには疎いものでね。」
『これだからこのタイプは苦手なのよ。もしかして、引きこもり?』
「俺はこもってなんかいない。」
『そうそう。怒んないでよ。私との会話楽しもーよ。』
「だから、お前は一体何…」
その時眩い光を感じ、目を幾つもの風景が横切っては消えて行く。横切っては消えて行く。沢山の無関連な情報が一挙に洸を襲ってゆく。頭の中は錯乱していく。
ふと思った、錯乱しているとは言えここは一体何なんだ。
俺は、チート級の強さを誇る自分の影に殴られ死んだのか?
それすらも分からない。一体どうなっているのか。
俺が戸惑う中、その映像は始まった。




