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恋とか愛とかどうでもいい

作者: caco
掲載日:2026/04/01

振り向いて欲しいなんて

思ったこともない。

今を変えたいとも思わない。



新卒から同期でずっと一緒に働いてきた彼。

この会社では2人一組で数字を追う。

私と彼は2人で一つの数字を追う。


入社して3年目の頃には、

社内でもトップ営業と言われるほどのペアになっていた。


「ねぇ」と私が言えば

「ん?」と寝起きのような油断した声で返事をする。


そんな2人の間だけでの会話の空気が心地よかった。

全てを話さなくても分かり合えているような。



入社して5年目の頃には、

お互い、お互いの相手と結婚した。

それなりの幸せに浸っていた。



そんな私には分からないことが『ひとつ』ある。


飲み会でいつも私の隣に座る彼。

彼は左利きの私に気遣って、私の右に。


そして、私と何か話すでもなく、

顔どころか、目も合わせず、

別の誰かと楽しげで話す。


一方で、テーブルの下でこっそりと私の右手を握る。

私は彼の左手を握り返す。

顔色ひとつ変えず。


入社から15年たった今も変わらず。


そして今日も私は彼の手を握り返す時に

彼の左手の薬指の引っ掛かりを指でなぞる。



この意味は誰も分からなくていい。



それ以上でも以下でもない、

この先も後もない、


この時間だけが尊いと感じるうちは。


最後まで読んでいただき、

ありがとうございました。


少しでも良いと思っていただけましたら、

ブックマークや評価をいただけると

とても励みになります。


よろしくお願いします。

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