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第2話 再会

 ここまで読んで頂きありがとうございました!

次回更新もお楽しみに!


 面白かった、続きが気になる!と言う方はブックマークを推して更新を待っていて頂けると幸いです!

 私がお城を出て3日目……街を超え。森を超えて今は国境付近まで来た。貯蓄は潤沢にある。だがそろそろ資金を増やしたい。その為に今私は……


「いらっしゃいませー!」


 飲食店でアルバイトをしていた。しかし働くのはとても大変なのがよく分かった。この他にも清掃のアルバイトや配達もした。そしてその全てで怒られてきた。私の不甲斐なさや今まで甘やかされて来た事がよく分かった。しかし逆に褒められる事もあった。やりがいも沢山見つけられて意外と充実した旅をしていた。


「あら、何処かで見た顔だと思ったらクレア様……」


 それはたまたまの出会いだった。あの時私に相談してきたメイドがお客様として来ていた。


「今はもう様は要らないわ。それよりご注文は?」

「話くらい聞かせて貰えませんか?何故ここにいるのですか?」


「お仕事中ですのでプライベートな事はお答え出来ません。」

「あらあら、あの毒姫が接客なんて人生何が起こるか分からないわね。いいわ。とりあえず注文はランチセットをお願い。」


「かしこまりました。」


 私は厨房に戻りオーダーを伝えた。そしてそのままフロアに戻り他の方の接客とレジをした。なるべく会わない様にする為に……


「本日はありがとうございました!」

「こちらこそありがとう。良かったらこのまま働いてくれると助かるんだがね。」


「嬉しいお言葉ですが、旅の途中ですのでまた帰る時にでも雇って貰えれば幸いです。」


 私は店主さんに一礼して馬車乗り場へ向かった。


「おっ、やっと来ましたね。毒姫さん。」

「何でいるのよ?」


 私はつい癖で強気に出てしまう。しかし彼女は普通に答えてくる。


「私の自由です。私は毒姫さまがこれからどこに行って何をするのか興味がありまして。」

「邪魔だから来ないで。」


「前に毒姫さま言いましたよね?私のやるやらないを止める権利は自分にはないと……」


 まさかの超強気な態度に少したじろいでしまう。そしてたじろいだ隙を見て元メイドは畳み掛けてくる。


「それでどこへ行くのですか?毒姫さま?」

「決めてないわよ。とりあえず国境を超えるのよ。この国にはもう私の居場所はないのだから。」


「おやおや、それは身から出た錆ですね。」

「そうよ。だから帰りなさい。私の事をざまぁみろと思ってね。」


「まったく、捻くれてますね。クレア様は……そんなんじゃ世の中渡っていけませんよ。」

「ほっといてと言ってるのよ。消えなさい。」


 すると元メイドはツカツカと歩いてきて私の腕を掴んだ。そしてそのまま壁に押さえつけた。


「痛っ!な、何を……」

「勘違いするなよ。今はもう主従関係じゃないのよ……対等でかつ私の方が4つ年上で力も私の方が強いの。」


「は、離して……」

「離して()()()()でしょ?」


「離して……ください……」


 その瞬間彼女は腕を離してくれた。そして私は圧から解放されてその場にへたれ込んだ。


「立場が分かった様で良かったわ。私の名前はシルビアよ。改めてよろしくねクレア。」

「はい……シルビアさん。」


 完全に今ので理解させられた。私はもう平民で……特に強くもないただの女の子だという事に……


「それで何処に行くの?」

「き、決めてません……とにかく国境を超えたいです。」


パシーン!


 その直後私の頬にシルビアからの平手打ちが飛んだ。


「アンタバカなの?ここから先の隣国は更に隣の国と今戦争状態なのよ!そんなことも知らずに国境を超えたいとか死にに行く様なもんよ!」


 私は知らなかった。確かにここ最近この国と他の隣国は仲が良かった。だけどその周りまでどうなってるかなんて勉強すらしてこなかったのだ。


「分かったら今日はこの町の宿で一泊するわよ。それで北に向かうわよ!」

「北……ですか?」


「そうよ!北は今雪が降り積もってて戦争も出来ない。つまり安全で治安もいいの。そこで春まで働いてその後は他の国の状況を見てまた旅立つわよ。」

「でも、北は雪が積もってるほど寒いのでしょう?私寒いのは苦手で……」


パシーン!

 そして再び私の頬にシルビアからの平手打ちが飛ぶ。


「今のアンタに選ぶ権利なんてないの!生き残りたいなら私の言うとおりにしなさい!」

「はい……ごめんなさい……」


 私は黙ってシルビアの言う事を聞くことにした。

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