第15話 吹雪
道中は前にシルビア、後ろが私で歩いていた。
「私が前を歩きましょうか?」
「……ダメね。まだ雪道に慣れてないでしょ?」
「そりゃー……シルビア様に比べたら……」
「こけて怪我されたら困るのよ。後ろを歩きなさい。私が歩いた後なら滑らないから。」
私は膨れっ面になる。みてないから舌をだしてやった。
「いい度胸ね。今晩覚えてなさい!」
「な、何の事ですか?」
「舌を出して反抗的な態度取ったでしょ?見てなくても分かるわよ。」
(エスパーかアンタは……)
私は戦慄しながらも後ろを付いていく。すると道に変化があった。
「あ、車輪の後……」
「今日のですかね?」
「分からないわ。でも、この後を通って行けば町に着くわ。食料ももうないし、なんとか着きたいわね。」
それからまた歩き出す。歩いてる間は身体が暖かくなる。だが、次第に雪が降ってくると寒さが勝ってしまう。おまけに吹雪いてきた為に視界も悪くなって来た。
「クレア!どこにいるの?」
「はい!ここにいます!」
私は声を出してどこにいるかを教える。しかしシルビアとは結構離れていたらしい。私は見える限り足あとを見つけて歩く。そしてようやく捕まえたと思ったら強烈にほっぺたを摘まれた。
「このノロマ!ちゃんと付いて来ないとダメじゃない!」
「ご、ごめんなさい……」
近くで顔を見るとめちゃくちゃ心配してる顔をしていた。その顔は雪のせいだろう白く見えた。
「ほら、これを腰に巻きつけて!」
「ロープですか?」
「そうよ。これを付けてれば離れないし、下手な窪みをハマっても助けられるわ。」
「いつ買ったの?」
「雪が降ってる話を聞いた時からよ!ほら、早く巻いて。」
私は腰にシルビアから貰ったロープを巻きつける。そして差し出されたのは水筒だった。
「後これ飲んで。」
「えっ?喉は乾いていませんよ?」
「いいから飲め!」
私は少し飲んだその中には朝作ったスープが入っていた。しかも丁度よくぬるい温度で。
「なんで持ってるんですか?」
「残ってたから少し沸かして水筒の中に入れたのよ。だからクレアの水筒の水も半分は貰うわよ。」
「……はい!」
こんな自体になるのも想定したのかと関心してしまう。学ばなければ損だ。しっかりと勉強しなければと思った。でも、吹雪の中歩くのは自殺行為に等しいので再び雪の家を作って寒さを凌ぐ。今回は結構雪が積もっていた為そこに穴を掘った。もちろん枝なんてない。とりあえず風雪を凌ぐだけだった。
「寒いですね。」
「そうね……」
「眠くなりました……」
「寝たら殴る。」
「でも……」
「死にたくなかったら起きてなさい。」
怒って言ってるんじゃない。本当に死ぬのだ。頑張って起きておくしかないのだ。吹雪はなかなか止まない。その中でシルビアは雪を掘っていた。眠気覚ましなのだと思ってたが地面に着いた時にそうではないことが分かった。
「シルビア……寒いわよね?」
「はい。」
「眠い……わよね?」
「はい……?」
「服……何着か燃やしていいかしら?」
「……はい……」
背に腹は変えられなかった。服はまた買えばいいしかし命は変えられない。私はカバンから持って来た服の大半を燃やす事にする。シルビアも同様に困らない量の服を残して後は燃やす。
「あ……」
「何よいきなり?」
「そう言えばお菓子を貰ってました。あのバイト先でお姉さんが持って行きなさいって。」
「もっと早く言いなさいよ!」
私は髪をくしゃくしゃにされながら頭を撫でられた。激しいが喜んでいるのは分かる。2人で焚き火にクッキーを近づけて焼いて食べた。恐らく今までで1番美味しかったと思う。空腹こそ最高のスパイス正しくそうであった。
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