世界レベルと魔攻回路の意味
廃墟でボロボロに朽ちた民家、住んでいた形跡はあるし誰かが生活していたのは確かだ。
こんな小さな村で、なんのために生きていたのか…理解し難い。
「こんな場所があったなんてね、私も初めてだわ」
「あの魔攻回路ってのは人工的に作られたのには違いないわ、ただ…何のためにこれがあったのかは分からない」
「資料探さなきゃね…」
「だね、私はあっち探すからリリーはそっちね」
「リュウカ」
リリーはリュウカの服袖を掴んでいた、微弱ながら震えていた。
暗いのが怖いのか…女の子だなぁ。まぁしょうがない男…じゃないな女の子の私がついてやろう。
「リリー、一緒にいこ」
「う、うん」
探索を始めた二人、扉は朽ちているので土足で民家に上がる。
古びた食器やら色々とあるが、テーブルの上に日記があった。
「日記?」
「魔攻回路についてね…」
「ね、リュウカ開いて」
「うん…」
一ページ目を開いたら、エロいイラストだった
リュウカ思わずにやけたら、リリーが足を踏みつけた
気を取り直して、二ページ目を開いた。
鼻血だろうか? 過激なエロいイラストがありリュウカすら鼻血を流したらリリーが無言で目潰しされた。
「めがぁぁぁ!? めがぁぁぁぁ!!」
「ばーか!! リュウカのエッチ」
「変態は認めるが、馬鹿はないでしょ!!」
「変態を否定しなさいよ馬鹿!!」
さて、三ページ目を開くとある文書が書かれていたが…リュウカには読めない字だ。
どうやら、異世界文ってやつなのかもしれない…。
「リリーこれ読める?」
「ん、 リュウカ読めないの?」
「うん」
「しょうがないなぁー、えーと」
リリーが朗読するかのようにその文を読みあげる。
『魔攻回路、この大陸には膨大な魔力がある。それを制御装置として開発されたものだ、故に魔力の結晶と呼べる女神の秘石は同じ物質で秘めた魔力を解き放つことが出来る―――。』
そのままリリーは四ページ目をめくり読みあげる。
『56―年、我が開発した魔攻回路は見事に成功しカオスの力を弱める事に成功。だが、生命力が宿る生物は皆、枯れ木のように滅びだした。 原因がわからない』
リリーは五ページ目をめくり読みあげる。
『57―年、十年かかりようやく理解した。魔力の結晶は地上に現れて生命を宿していた、これにより人々は女神の秘石と称するようになり。我々が作った魔攻回路は無意味価値だった。再来まで百年っと推測できた』
六ページ目をめくるリリーは読みあげる。
『15―年、百年前の記憶を元に我々はカオス討伐をしている…が。魔攻回路を破壊しなくては人類に未来がないと痛感した、みんな疲弊して、明日生きる為に抗う全面戦争…に勝てなかった。女神の秘石を見つけなければならない…およそ100個ある、全て集めるのは難しいだろう。世界レベルは魔攻回路の封じられた力を意味する、女神の秘石の力が必要なのは…生命力の破片とも言えるからだ』
七ページ目をめくり読みあげたリリー。
『1――年、魔攻回路からありえない存在を作り出してしまった、人の姿をした殺戮者。 魔攻回路を破壊命令したが、壊すことは出来なかった。終焉者はカオスと戦い致命傷のまま眠りについた、次から次へと慌ただしいく時は流れた。 僅かに生きのびた人類に…希望はあるだろうか?』
八ページ目をめくるリリーは読みあげる。
「私は私である、この世界の悲鳴を聞かずに人類は封じ込めた。魔力を封じればカオスを倒せると思った人々は、その意味を理解すべきっと…私は何もなのか分からない。 ただ、長い時を待っていた気がした」
九ページ目をめくるリリーは読みあげる。
「私は人を愛した、だけど私は愛ゆえに殺すことしか出来なかった。 あぁ…愛しい人よ私の愛を受けてなお、血で私を愛でるのか…。ならば更にやらねばならない…人を愛するって意味を」
十ページ目をめくるリリーは読みあげた。
「私は…一人だ。人々はみんな死んでしまった。寂しいって気持ちはこんなにも背中に寒気を覚えるんだ。初めて知った、私は…誰かに必要とされたくて、誰かに偽りじゃない愛されが欲しかったんだ。なのに―――みんな息をしてない。そうか、これが死なんだ。だから私は孤独で一人で寂しんだ。…こんなに沢山の死を見たのは正直気が引けた。 これが人類が引き起こした魔攻回路の実態、女神の秘石があればみんな蘇ると確信を持ちたかった…。 けど、私はもう…罪滅ぼしにしか過ぎない行動にしか見えない。あぁ…私は心を知らないばかりに愚なことをしてしまった」
リリーとリュウカは最後の一ページをめくりみた。
幼い子が書くような可愛いイラストで、彼女の周りには人が沢山いて楽しそうな雰囲気だった。
「最後の最後で自分に気づくって…」
「この子哀れだなぁ…ううっ」
「リュウカ!? な、なに泣いてんの!!?」
「だってぇ――最初から一人で生きていて最後まで一人って悲しいじゃん!!うぁぁぁぁぁん!!」
「はぁ…リュウカの感性はわかるけど。今それどこじゃないでしょ?」
「うん…魔攻回路を破壊しなきゃならないんだ。世界レベルを上げても生命が直結してる魔力が失われたら、また同じ繰り返しになる…!」
「私達は、貴族達の戦いよりも…魔攻回路を破壊が先になるわね」
「リリー、ナイス名推理」
「褒めてもなんも出ないわよ」
リュウカとリリーは魔攻回路のふもとまで歩いた、見上げれば見上げるほど高い。
こんな洞窟にはいりきるギリギリの五十メートルはあるだろうか…鉄製で出来たタンク型の機械。
「ひぇ…凄いな」
「これを破壊するよね?」
「うん、だけど…誰かいる」
「え?」
暗いがオリハルコンの微弱な光を向けると…リュウカは驚いてしまう。
それは、あの時死んだ人物だからだ。
「う、嘘でしょ…?」
「ど、どうしたのよ…リュウカ?」
「な、なんであんたが生きてるのよ!?」




